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【ガルパン】西住みほ「IV号対空戦車?」【前半】

1:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:29:56.71ID:ASvO6j2C0
・キャラ崩壊あり
・独自設定あり
・時系列ごっちゃ(たぶん大学選抜戦以降)
やってやるぞ!
2:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:30:44.90ID:ASvO6j2C0
◆1 IV号対空自走砲
みほ「無人機…ですか」
杏「そうそう。新しいルールが追加されたんだよねー」
柚子「第二次大戦中の航空機をオートパイロット化した物の使用が許可されたの」
桃「つまり次回の公式戦から無人機による上空からの攻撃および偵察が可能となったわけだ」
優花里「それでは東京大空襲みたいにB-29で絨毯爆撃も可能になったってわけですね…」
沙織「えーっ!?そんなの勝てっこないよー!」
柚子「あっ、でもね、1試合で使える航空機は3機までだし、搭載できる爆弾は3つまでになっているからそこまで酷くはないと思うよ」
麻子「いずれにせよ脅威であることには変わりないがな」
3:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:31:56.59ID:ASvO6j2C0
みほ「でも大洗に無人機なんてありませんよね…」
杏「そうなんだよねー。ウチには無人機なんてハイテクなモンはないし、新たに買うってのも厳しいだろうねー」
柚子「今季の予算はもう決まりましたからね…」
みほ「ですよね…。だけど相手は積極的に無人機を導入してくるはずです」
みほ「戦車も上空からの攻撃には手も足も出ないので、圧倒的に有利な航空機を使わない手はありませんから」
優花里「鈍足な戦車が航空機から逃げるのは困難ですし、爆撃はモロに食らえばマウスも戦闘不能にしちゃいますからねぇ…」
麻子「無人機が導入できる学校と、そうでない学校でますます戦力差が出るわけだな」
華「そんな…」
みほ「………」
4:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:32:57.04ID:ASvO6j2C0
桃「…そこでだな」
あんこうチーム「?」
桃「確かに現時点で我が校に無人機を導入することは出来ない。…その代わりに別の方法で無人機への対策をとることにした」
沙織「…対策?」
杏「要するに地上から航空機をバーン!って撃ち落とせばいいのよ」
麻子「そんなことが可能なのか?」
桃「第二次大戦では航空機に対抗するべく対空機関砲や高射砲といった対空兵器が開発された。それを戦車に搭載する!」
優花里「それって対空戦車のことですよね?」
杏「ぴんぽーんぴんぽーん♪」
5:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:34:32.34ID:ASvO6j2C0
沙織「対空戦車?」
華「空でも飛ぶのでしょうか?」
麻子「流石にそれはないと思うが…」
優花里「読んで字のごとく対空射撃をする戦車のことですね。戦車に高射砲や対空機関砲を搭載して敵機の飛行を妨害したり撃墜したりする戦車です」
華「そんな戦車まであるのですね」
桃「そこでだ。我々生徒会が話し合った結果、我が校の戦車の1つを対空用に改造することが決まった」
みほ「あの…」
杏「んー、どうしたの西住ちゃん?」
みほ「その無人機についてもう少し詳しいルールを聞きたいんですけど」
杏「あー、なるほどね。かーしまぁ頼んだ~」
6:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:35:47.57ID:ASvO6j2C0
桃「はっ!今回新ルールとして適用されるのは以下の通りだ。
・無人機や爆弾は第二次大戦中に存在したもので、尚且つ連盟公認のものを使用。
・1試合3機まで。爆弾は1機3つまで。1機の爆弾合計搭載重量1,000kg未満であること。
・無人機は投入戦車数にカウントする。つまり3機導入する場合戦車は3輌減らす。
・殲滅戦では無人機はカウントしない。無人機が残っても戦車が全滅すれば負け
・地上攻撃・偵察ができる。無人機による特攻は禁止。
・目標への追尾、照準合わせや攻撃は参加選手による遠隔操作で行う
・地上からの攻撃で無人機を戦闘不能にできる。行動不能判定が出ると同時に無人機からパラシュートが開くようになる
・戦争ではなく競技だから安全!(重要)
以上!」
7:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:38:37.52ID:ASvO6j2C0
みほ「ありがとうございます」
華「使用する無人機や爆弾は細かく規定されているのですね」
柚子「そうしないとさっき秋山さんが言ったような理不尽なことになっちゃうからね」
麻子「明記しないとサンダースあたりがフィールドの地形変えるほど爆弾落としてきそうだもんな」
優花里「それも十分笑えないですが、サンダースだともっとえげつない物を…」
沙織「?」
みほ「それはあまり言わないほうが良いと思うな…」
華「爆撃と言うから物凄く怖いイメージがありましたが、しっかり安全面に配慮したルールなのですね」
桃「実際の戦争ではないからな。怪我人が出たら戦車道の存続が危ぶまれる」
杏「一体どんな仕組みになってるんだろうね~」モグモグ
柚子「それは言わないお約束です!」
8:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:39:21.41ID:ASvO6j2C0
桃「…さて、話を対空戦車に戻す。先程も言ったように、我が校の戦車を1つ対空用に改造する」
みほ「まさか…」
杏「その1つってのが西住ちゃんたちのIV号戦車ね♪」
華・麻子・優花里・沙織「!?」
みほ「やっぱり…」
9:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:40:59.96ID:ASvO6j2C0
柚子「ごめんね。毎回急な決定で…」
みほ「本当ですね。もう少し情報伝達を徹底した方がいいと思いますよ?」ジトッ
杏「ほらさー、こういうのってサプライズが大事じゃない?」モグモク
みほ「そういうの結構なんですが?」ギロッ
杏「うっ…ごめんよ西住ちゃん」ポロッ..
沙織(うわぁ…みぽりん怒ってる)
桃「…ゴホン!これからは従来通りの対戦車戦術に加え対空戦術も求められる。ゆえに戦術の大幅な見直しが必要となる。その点を十分考慮してほしい」
柚子「取り急ぎあんこうチームの皆には集まってもらったけど、この話については明日ミーティングを開いてチーム全体で共有するね」
杏「以上。ということで今日の会議おしまい!」
10:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:44:55.16ID:ASvO6j2C0
桃「………以上だ!」
ザワザワ ガヤガヤ
梓「戦車だけでなく無人機まで出てくるなんて…」
典子「強烈なスパイクが来るのか!燃えてきたぞ!!」
そど子「空から監視されるんだから風紀を乱すわけにはいかないわ!」
パゾ美「無人機で空から見回り出来たら良いのにね」
カエサル「まるでアクソナ川の戦いだ」
左衛門佐「島原の乱に決まってるだろ」
エルヴィン「バトル・オブ・ブリテンだろう」
おりょう「マレー沖海戦ぜよ」
「「「それだ!!」」」
ねこにゃー「上空援護機を要請する!」
ももがー「俺が攻撃を行う!」
ぴよたん「敵の潜水艦を発見!」
「「駄目だ!!」」
杏「あ、そうだ。自動車部からIV号完成したって報告来たけど見たい人いる?」
全員「「「「「「はーい!」」」」」」
あゆみ「どんな戦車かなー?」
あや「隊長たちが乗るからきっとカッコいいやつだよー!」
優季「じゃぁじゃぁ武部先輩モテモテになるかも?!」
桂利奈「それはないと思うけど西住隊長絶対喜ぶよ!」
紗希「………」ポケー
11:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:47:10.85ID:ASvO6j2C0
全員「………」
典子「なんというか…思ってたのと違う」
あけび「うん…」
妙子「戦車っていうより…」
忍「壁ね…」
みほ「」
左衛門佐「古式神道の結界…」
カエサル「コロッセウムだろう…」
エルヴィン「ベルリンの壁というべきだ…」
おりょう「押し入れのフスマだな」
「「「それだ…」」」
みほ「」
あや「四角いね」
あゆみ「カッコわるーい」
優季「これじゃますますモテないかも…」
桂利奈「あい…」
紗希「………」
みほ「」
沙織「もうみぽりん!しっかりしてってば!」ユサユサ
12:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)05:49:14.86ID:ASvO6j2C0
華「あの…これって本当に戦車ですか」
麻子「下の方はIV号の面影があるが、何なんだこの壁は」
杏「まぁまぁ。自動車部いわく、対空車両にするにはまず砲塔撤去しないといけないんだってさー」
桃「で、新しくプラットフォーム構築して、対空兵器を乗せるわけだ」
柚子「でもそれだけじゃ乗員を保護できないから四方を装甲板で覆うようにしたの」
優花里「まさかのメーベルワーゲン…」
13:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:03:00.58ID:ASvO6j2C0
麻子「秋山さん、これは本当に対空戦車なのか?」
優花里「はい…厳密には対空『自走砲』ですね」
華「自走砲?戦車とは違うのですか?」
カエサル「我々のIII号突撃砲や会長らのヘッツァー同様に回転式砲塔を持たない装甲車両だな」
エルヴィン「厳密に言うと我々は突撃砲、会長たちのは駆逐戦車だが、そのへんはややこしいから割愛する。要は大砲が走っていれば自走砲だと思っておけば問題ない」
華「色んな種類の車両があるのですね!」
優花里「コホン!メーベルワーゲンはIV号戦車の車体を使用した対空車両でして、皆さんが唖然した4枚の装甲板は走行時、対空射撃時、地上攻撃時に応じて3パターンに展開できるようになってます」
優花里「で、この装甲板を立てた状態が家具を運搬する車両に見えるからメーベルワーゲン(=家具運搬車)が車輌名として採用されました」
沙織「へぇーそうなんだー」
杏「んじゃ、さっそく装甲板展開してみてよっか!」モグモグ
華「えっ?」
杏「だってさー、このまんまじゃさすがに中に入れないじゃない?」モグモグ
優花里「よじ登れば何とかいけそうですけどね」
みほ「スカートだからちょっと…」
優花里「だからこそ!ささ、西住どのお先にどうぞ!」フスフス
みほ「装甲板展開してから乗ろうか?」ギッ
優花里「キャウン…」
杏「おーいレオポンチーム、頼むよー!」
レオポン「「「「りょーかーい!」」」」
沙織(ウチらがやるんじゃないのね…)
14:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:07:41.87ID:ASvO6j2C0
ナカジマ「はい、完了!」
華「思ったより時間かかるのですね」
優花里「装甲板は重たいですからね。戦闘時はほとんど展開したままです」
沙織「それじゃ装甲板の意味なくない?!」
優花里「あはは…それがこの戦車の問題点なんですよねぇ…」
カエサル「十字架だな」
エルヴィン「ヴァルケンクロイツだろ」
左衛門佐「島津の家紋に決まっている」
おりょう「段ボール箱だな」
「「「それだ!!」」」
沙織「それじゃない!!」ガァァッ
みほ「中に乗ってるのが対空用の武器なんですよね?」
杏「そだよー」
優花里「これは『2cmFlakvierling38』ですね。映画『プライベート・ライアン』の終盤に出てきた20ミリ機関砲を4つにした対空機関砲で、驚異的な射撃能力ゆえに連合軍から『魔の4連装』と恐れられました」
麻子「単純に4つの砲で射撃すればかなりの弾幕を張ることが出来るな」
優花里「あっ、でも4門による射撃は緊急時のみで、通常は対角線上の2門を使用します。そうすることで撃ち切ってリロードする間にもう一対が稼働できますから!」
麻子「そうなのか」
優花里「ただ、弾倉式で1門20発しかないので、戦闘中は頻繁にリロードするんですよねぇ」
沙織「よく見ると機関砲の座席3つあるね?」
優花里「ええ。砲手1名と装填手が2名で運用しますから」
華「そうなると装填手が一人増えることになりますが、どうしましょう?」
みほ「砲手と装填手は今まで通り華さんと優花里さんにお願いします。それでもう一人の装填手は私が車長と兼任しようと思うんだけれど…」
沙織「だよねー」
麻子「まぁそうなるだろうな」
優花里「西住殿と一緒に装填手が出来るなんて不肖秋山優花里、光栄でありますっ!」キラキラ
みほ「わかりました。会長、こちらは役割分担が決まりました。次回からは対空戦闘も含めた練習をしていきます」
杏「おっけーい!」モグモグ
15:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:09:25.69ID:ASvO6j2C0
みほ「2時方向上空に敵機飛来!」
優花里「リロードは任せて下さい!」
華「わかりました」キュルキュル
みほ「射撃用意……撃て!」
ダダダダダダダダダ!!
優花里「リロードします!」カチンゴトッカチャン
ダダダダダダダダ!! ドーーーン!!
みほ「目標撃破!」
華「ふぅ……」
16:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:12:04.34ID:ASvO6j2C0
優花里「見事な射撃でしたよ五十鈴殿!」
華「うふふ、ありがとうございます。でも、相手はバルーンのようにじっとしてくれませんものね」
みほ「うん。無人機を狙うにはただ照準器を標的に合わせるだけじゃダメ。敵機の速度や距離、予想進路に応じて偏差射撃しないといけない」
麻子「遠く離れた戦車相手で苦労するのだからな。高いところを高速で飛来する無人機の撃墜は至難の業だ」
みほ「もちろん撃墜出来ればそれが理想だけど、対空戦車の役割は敵機の攻撃を失敗させることだからね」
沙織「うまいこと外して弾切れになれば戦闘不能と同じだもんねー」
麻子「上手くいけばだがな」
オーイ!ニシズミチャーン!
みほ「あっ、会長が呼んでるからちょっと行ってきます」
優花里「いってらっしゃいですっ!」
華「うふふ……足で踏んで射撃……気持ちいいです」ウットリ
沙織「地上から無人機落としたらモテるかな?」キラキラ
麻子「そんなわけないだろ」
17:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:13:36.19ID:ASvO6j2C0
杏「さっきねアンチョビ高校のアンツィオから練習試合の申し込みが来てさー」
みほ「逆ですよ。アンツィオ高校のアンチョビさん」
杏「あははは。でねー、チョビ子のやつが無人機導入したらしくて嬉々と『練習相手になってくれ』ってさー」
みほ「ノリと勢いとご飯のことしか頭にないのに何で無人機なんか導入したんでしょうかね?コンロや鍋でも買ってれば良いのに」
柚子「西住さん…?最近ちょっと愚痴っぽくなってない?」オロオロ
みほ「気のせいです」キッパリ
柚子「ぁぅ…」
18:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:19:31.97ID:ASvO6j2C0
みほ「…ということで、明日はアンツィオ戦です」
全員「」
梓「いろいろ端折ってますね…」
優季「明日は彼氏と映画行く日だったのにぃ!」
あや「また脳内彼氏?」
紗希「………」ボーッ
典子「こうなったら根性で無人機もろとも撃墜だ!」
忍「飛んできたタマはレシーブして!」
あけび「トスして!」
妙子「スパイクで決まりねっ!」
バレー部「「「うおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」
カエサル「またひなちゃんに会える////」ワクテカ
左衛門佐「カエサルが乙女の顔してるぞ!?」
おりょう「元から女ぜよ」
ナカジマ「じゃぁ急いで整備しないとな!」
ツチヤ「ウチらのポルシェここ最近キゲンわるいからねぇ。アレの日かなぁ?」
スズキ「確かに鉄臭いよねー」
ホシノ「また漏れてんのかなぁヤダなぁ…」
19:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:22:48.26ID:ASvO6j2C0
みほ「それで、作戦なのですが、対戦車戦に関しては前回のアンツィオ戦と同様です」
みほ「…ただし、相手は無人機を使用してきますので、上空からこちらの主力戦車を狙って来ます」
みほ「なのでなるべく上空から発見されにくい森の中を中心に移動し、偵察はアヒルさん、うさぎさん、カモさんチームを中心に展開していきます」
そど子・典子・梓「「「了解!」」」
みほ「私たちあんこうチームは今回は対空戦車の試験も兼ねて主力戦車隊に付随して無人機の攻撃の妨害または撃墜に専念します」
みほ「大まかな作戦は以上です。それでは明日朝6時に集合ですので遅れないように来てくださいね」
「「「「お疲れ様でした!」」」」
20:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:24:52.73ID:ASvO6j2C0
ヤッテヤルヤッテヤルヤーーッテヤルゼ
ピッ
みほ「はい、西住です」
沙織『もしもしみぽりん?!また麻子が起きてくれないの!』
みほ「やっぱり…」
『早く起きないとおばぁに制服着せて代わりに参加させるよ!!』
『お、おばぁは無理だ…そして私も無理だ…』zzz
みほ「…今から私もそっちに行くね。それじゃぁ」ピッ
みほ「ハァ……」
21:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:29:18.98ID:ASvO6j2C0
優花里「冷泉殿ですか?」
みほ「うん…沙織さんが起こしに行ったけど起きないらしくて…」
華「朝6時に集合するのは普通の人でも辛いですもんね」
優花里「6時起床でも辛いのに6時集合ですからねぇ。麻子殿の気持ち良くわかります」アハハ…
みほ「会長、麻子さんを起こしに行くのでヘッツアーお借りしますね?」
杏「ん?いいけどIV号じゃダメなの?」
みほ「空砲を目覚まし代わりに使うので機関砲じゃダメなんですよ」
杏「おおっと忘れてたよ。今IV号"対空"戦車になってるんだよねー」アッハハハ
優花里「正確にはIV号対空"自走砲"ですけどね」
杏「そうそう」アハハハ
みほ「私たちは麻子さんを起こしに行きますが、会長は少し眠ったほうがいいと思います。20ミリ機関砲を何発命中させれば眠りますか小山先輩?」
柚子「ええっ!?…その…5発くらい…かな?」オロオロ
杏「やめてってば」
22:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:31:44.09ID:ASvO6j2C0
沙織「起きてよ麻子ぉ!」ガサガサ
麻子「あと5分と8時間…」zzzz
沙織「それじゃ試合終わっちゃうよ!」
ズガァァァァァァァァァァン!!
沙織「ひぃっ!?」ビクッ
ナンダナンダ!?
ガヤガヤ
ザワザワ
優花里「おはようございます冷泉殿!お迎えにあがりましたっ!」
華「さぁさぁ、行きますよ麻子さん」
麻子「おぉ…ごくろうだった…そしてお休み」バタッ
沙織「麻子ぉ!!」
華「空砲でも起きないなんて相当ですね…」
みほ「……」
みほ「仕方ないですね」ガサゴソ
23:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:35:20.35ID:ASvO6j2C0
優花里「…西住殿?」
みほ(拡声器)『あーあー、麻子さん、西住です聞こえますか?あまり時間がないので端的に言います』ピーピーガーガー
みほ『起きてくれないなら次は榴弾を撃ちます』
優花里「」
華「」
沙織「」
みほ『部屋の中はちょっと大変なことになりますが、補償が効くそうなのでこちらも心置きなく使えます』
沙織「ちょっと麻子お願いだから早く起きて!家ごと吹っ飛ばされちゃうよ!!」キィィ
みほ『優花里さん、装填お願いします』
優花里「ええっ!?本当にやるんですかっ?!」
みほ『そうですけど?』
華「みほさんの目が本気です…」
優花里「そ、装填完了ぉ?!」ガシャコン
みほ『砲撃用意…5…4…3…2…』
ガヤガヤ 
ワ゛ーッ!ニゲロォォ!! ママー!アレナニシテルノー?マァマー!! ハヤクニゲルノヨ!!
ザワザワ
麻子「わっわかった!!起きるからやめろォォォ!!」バサッガタンドタッ
みほ「では準備して行きましょうか」ニコッ
沙織「…みぽりん…あんた鬼だよ…」
優花里「ふぇぇ…」
華「うっ…このニオイ…」
24:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:36:58.57ID:ASvO6j2C0
アンチョビ「杏ぅ~久しぶり!今日は正々堂々戦おうなー!」ワッハッハ
杏「無人機使っといて正々堂々もないだろー」アハハハ
カルパッチョ「タカちゃーん♪」キャッキャ
カエサル「ヒナちゃーん♪」ウフフ
ペパロニ「ハラ減った…」ギュルル
典子「都こんぶ食べる?」モシャモシャ
アンチョビ「お、西住!今日はよろしく頼むなー!」アクシュ
みほ「こちらこそよろしくお願いしますね急な練習試合を入れてくれたアンチョビさん」グギギボキボキ
アンチョビ「痛い!痛い!痛い!いだぁぁぁぁぁい!!」ギャァァ
沙織「みぽりん笑顔でアンチョビさんの手握りつぶしてるよ…」オロオロ
麻子「ここ最近の西住さんの苛立ちっぷりは相当なもんだな」
優花里「IV号がメーベルワーゲンになってから急変しましたよね」
華「そんなにメーベルワーゲンがお気に召さなかったのでしょうか?」ハテ?
25:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:40:51.17ID:ASvO6j2C0
みほ「作戦は昨日説明した通りです。無人機はもちろんですが、敵戦車にも十分注意を」
みほ「移動はなるべく上空から捕捉されにくい森林を中心に、平地では十分車間距離をあけて空爆による被害の軽減に努めてください」
みほ「また、隊長車より対空攻撃で無人機の妨害、あわよくば撃墜に努めますが、必ずしも効果があるとは言えません」
みほ「各車両の広角射撃も場合によっては当たらずとも威嚇や妨害になります。臨機応変に対応してください」
全員「「「はい!!」」」
みほ「それでは 作戦開始です パンツァー・フォー!」
26:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:44:57.29ID:ASvO6j2C0
アンチョビ「無人機の操作は任せたぞカルパッチョ」ヒリヒリ
カルパッチョ「はいドゥーチェ(手がすごいことに…)」
ペパロニ「それでアンチョビ姐さん、今回はどうするんスか?」
アンチョビ「さっき説明したばっかだろぉが!まずはコイツ(無人機)で上空から敵の主力戦車を撃破!その後は上空から監視して敵の動向を探る!そして包囲して集中攻撃!」
ペパロニ「なるほど!姐さんさすがっス」
カルパッチョ(この説明これで5回目だけど…)
アンチョビ「ぷしし!大洗も我らの秘密兵器『フォルゴレ』の前には為す術もないだろう。アンツィオ高校は弱くな…じゃなくて強い!!」ヒリヒリ
アンチョビ「勝った者だけがパスタを持ち帰る!行くぞお前たち!!」
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドーテイ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!
アンチョビ「おおい!いつまでもやってないで早く行くぞ!!」
27:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:46:30.46ID:ASvO6j2C0
ペパロニ「…ところで姐さん?」
アンチョビ「おうよ!」ヒリヒリ
ペパロニ「無人機導入するおカネどっから調達してきたんスか?」
アンチョビ「え゛っ?!」
ペパロニ「?」
アンチョビ「あ、あー…それはだな…」
ペパロニ「はい」
アンチョビ「が、学園艦の中になぜかあったんだよなぜか!」シレッ
ペパロニ「おおっ!そうなんスか!」
カルパッチョ(絶対嘘だ…)
アンチョビ「おうよ…!(さすがに来年度予算前借りで購入したなんて言えん…)」
28:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:48:25.95ID:ASvO6j2C0
沙織「あんこうチームより各車両、上空からの攻撃に備えて車両の間隔を十分にとってください。無人機はもちろん戦車にも警戒を怠らずに」
『了解!』
麻子「うちらは他の戦車に随伴すればいいんだよな?」
みほ「はい、お願いします」
優花里「いよいよですねぇ…」
華「わたくし、なんだかドキドキしてまいりました…!」
29:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:50:49.18ID:ASvO6j2C0
ブロロロロロロロロ
典子『ッ!こちらアヒルさんチーム!敵の無人機の飛行音が聞こえます!』
カエサル『さっそくお出ましか!』
そど子『こちらカモさんチーム、こちらも音を確認しました!』
梓『ウサギさんチームより同じく…あっ、遠方に機影見えます!結構な高度を飛来しています。おそらく攻撃に入る前の索敵段階です!』
優花里「来ましたね…!」
華「はい…!」
みほ「無人機はいきなり攻撃せず最初は偵察から入って標的や侵入経路を決めるはずなので、私達は攻撃直前の高度を落としたところを狙います」
みほ「全車両、敵の無人機が攻撃を仕掛けてきます。衝撃に備えてください!」
『了解!!』
30:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:52:46.01ID:ASvO6j2C0
グォォォォォォォォォォン
典子『敵機、降下してきます!』
梓『無人機、通過していきました!気をつけてください!』
みほ「ッ! 無人機の狙いはポルシェティーガー!レオポンさん気をつけて!!」
ホシノ「よりによってウチらかよッ!おいツチヤ!なんとか回避しろ!!」
ツチヤ「わ、わかったやってみる!」
グオオオオオオオオオオオ
ナカジマ「来るぞ!!」
ツチヤ「うわああああああ!!」
みほ「撃て!!」
ダダダダダダダダ!!
ズガァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!
シュポッ!
31:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:53:33.42ID:ASvO6j2C0
ホシノ「…おい、お前ら大丈夫か?」ボロッ
スズキ「なんとかね…」ケホッ
ツチヤ「死ぬかと思った…」
ナカジマ「申し訳ない隊長…後は頼んだ…」
カエサル「今のヒナちゃんだよ!絶対ヒナちゃんがやったよ!やっぱヒナちゃんすごいよ!!」キラキラ
左衛門佐「見事な攻撃なり。敵ながら天晴」
エルヴィン「敵を褒めてどうする!!」
沙織「うそぉ…いきなりポルシェティーガーやられちゃったよ…」
優花里「やっぱり無人機は強いですねぇ…一撃で戦闘不能です」
華「申し訳ありません…私が至らなかったばかりにレオポンさんチームが…」
麻子「次があるさ。気を落とすことはない」
みほ「うん。こればかりは仕方ないよ」
みほ(でも…)
32:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:54:41.59ID:ASvO6j2C0
カルパッチョ「ポルシェティーガー撃破しました!」
ペパロニ「うおおおおお!やるじゃねーかカルパッチョ!!」
アンチョビ「ようし!そのまま次の戦車も走行不能にしてやれ!」
ペパロニ「さすがの大洗も無人機相手には手も足も出ねーっスよ!」ワハハハハ
カルパッチョ「ただ…」
アンチョビ「ん?どうした?」
カルパッチョ「こちらも相手の攻撃を受けて撃墜されました…」
アンチョビ「なっなにぃぃぃ!!?」ガーン
みほ(無人機を撃墜できたから、まずは一安心かな)
みほ(その後はアンツィオチームの奇襲などもありましたが、全車両は無事で、大洗チームが勝ちました)
33:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:55:54.30ID:ASvO6j2C0
アンチョビ「ははは…また負けてしまったか」
ペパロニ「ドンマイっス姐さん!次こそ勝ちますよ!」
カルパッチョ「申し訳ありませんドゥーチェ。私が対空戦車の存在を知らなかったために…」
アンチョビ「気にすることはないぞカルパッチョ!試合には負けたが良い戦訓になったじゃないか!」
「おーいチョビ子ーおつかれっ」
アンチョビ「チョビ子じゃない!アンチョビだっ!…にしても今回もまたやられてしまったな杏」
杏「ウチもポルシェティーガーやられた時はどうなるかなーと思ったけどねー。西住ちゃんがいてくれたおかげで助かったよ!」
アンチョビ「次は対空戦車を真っ先に狙うからな!」アハハ
杏「西住ちゃんが素直にやられてくれるかなー」ニシシ
34:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:56:57.35ID:ASvO6j2C0
みほ「お疲れ様です。アンチョビさん」
杏チョビ「「ぴぃっ!?」」ビクッ
ペパロニ「…どうしたんスか姐さん?」
アンチョビ「に、西住…アハハ…ゴホン。今回はやられたよ。対空戦車の攻撃、さすがだったな」サッ
カルパッチョ(ドゥーチェ、利き手後ろに隠しちゃったよ…)
みほ「そうですね。私も初戦でいきなり成果が出るとは思いませんでした」
杏「西住ちゃん…」
みほ「でも、私たちのポルシェティーガーが瞬く間に戦闘不能になったことを考えると、対空戦車があっても無人機が優位であることには変わりありません」
アンチョビ「そうだなぁ。うまく使いこなせば相手の主力を潰せるし、一気に3機で来られたらワンサイドゲームも十分あり得るもんなぁ」
みほ「なので私たちは無人機が無いなりに対空戦車による対策をもっと模索していく必要があるということを今回学びました」
アンチョビ「そうか。ウチらも無人機持ってるからって過信するなということを学んだぞ」
みほ「今回の急な試合には驚きましたが、おかげでいい戦闘データが取れました」
アンチョビ「こちらも色々学ばせてもらったぞ! …よし、試合も終わったし、お前らー!パーティーの準備だ!湯を沸かせーい!!」
ハーイ!!
杏「西住ちゃんのキゲンも戻ったみたいで一安心だねー」
柚子「会長が急な企画ばかりするからですよ」アハハ
桃「仕方あるまい。向こうは待ってくれんのだからな」
杏「だねぇ」
35:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)06:58:43.99ID:ASvO6j2C0
みほ「……あれ?優花里さんその腕…」
優花里「えっ?…あぁ、コレですか?ポルシェティーガーがやられた時に飛んできた破片が掠っただけです。ツバでもつけておけばすぐ治りますよー」
華「いけませんわ。バイ菌が入ってしまいます。」包帯クルクル
優花里「えへへ…申し訳ないです」ワシャワシャ
みほ「………」
麻子「西住さん」
みほ「えっ?あ…私ですか?」
麻子「まだまだ色々ありそうだな」
みほ「! …そうですね。例えば麻子さんの早起きとか」
麻子「…それは勘弁してくれ。特に今朝みたいなことはな」
沙織「和やかな会話だけどホント怖かったんだからねアレは!」
みほ「えへへ」
沙織「えへへじゃないよ!」ヤダモー
49:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)18:43:57.42ID:FJ7zFzdE0
◆2 風は二度吹く
みほ「…ということがありました」
柚子「秋山さんが負傷ですか…」
みほ「幸い掠り傷ですが、乗員がむき出しである以上、ケガのリスクは大きくなります
桃「装甲板を展開するのが駄目ならば立てたら良いだろう?対空射撃用に角度をつけられたはずだ」
柚子「でもそれだと視界が限られちゃうよ桃ちゃん」
桃「ケガ人を出すわけにはいかないんだ仕方ないだろう。…あと桃ちゃん言うな!」
杏「なるほどねー。よしわかった!」モグモグ
みほ「?」
桃「会長、何か良い案でも?」
杏「もう一回自動車部に相談してみるよ」
みほ「えっ?」
杏「私はメーベルワーゲンの戦車っぽくないカタチが何となく好きだけど、安全は優先しないといけないからねー」
みほ「はい!お願いします」
柚子「私からもお願いします。安全は第一ですもんね」
桃「柚子に同じく。お願いします会長」
50:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)18:48:00.42ID:FJ7zFzdE0
みほ「…という話をしたんだ」
優花里「かたじけないです西住殿…」
華「勝つも大事かもしれませんが、皆さんの安全があってこそですものね」
麻子「全くだ。あんなオープントップなところに砲弾が飛んで来ると思うと気が気でない」
みほ(…………ん?)
沙織「でも改善策が見つかったらメーベルワーゲンどうなるのかなー」
優花里「おそらく、」
「あら、みほじゃない」
みほ「あれ?お姉ちゃんとエリカさん?」
まほ「久しぶりだな。みほ」
みほ「大学選抜戦以来だね」
優花里「黒森峰のお二方、今日は偵察ですか?」
まほ「いや。大洗の会長に用があってきた」
エリカ「アンツィオ高校相手に善戦したそうね」
みほ「うん。なんとか勝てた…かな」
エリカ「興味深いわね。あなた達の無人機はどんなのかしら?」
みほ「実は無人機は持ってないんだ」
エリ「えっ」
まほ「えっ」
みほ「対空戦車で無人機を撃墜したの」
エリカ「ええっ!?」
まほ「なんだと?」
優花里「文面だとアッサリしてますが、実際は物凄いことですよね」
麻子「誰と話してるんだ秋山さん?」
51:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)18:50:09.40ID:FJ7zFzdE0
まほ「…確かにゲパルトなら撃墜は可能かもしれん。機関砲の射程外に敵機がいても地対空ミサイルでカバーできるからな」
エリカ「でもそれって大戦後の対空自走砲じゃないですか!………まさかみほ、アンタ…!」
みほ「ううん違うの。私たちが乗ってたのはメーベルワーゲンだよ」
エリカ「メーベル?排ガス規制問題で話題になった車か何か?」
まほ「それはフォルクスワーゲンだ。…私たちに白旗を揚げさせたあのIV号が今はそんなことになっているとはな…」
みほ「私も驚いたよ。なにしろIV号が"箱"になってたんだから」アハハハ
華「お花を活けるのにピッタリな形状でしたけどね」ウフフ
沙織「ラフレシアでも活けるつもりなの?」
優花里「でも装甲板に草木で覆って偽装するメーベルワーゲンの写真はありますよ武部殿」
麻子「それは活け花とは言わんと思うが」
華「エリカさん、このハンバーグケーキというのは美味しいのでしょうか?」
エリカ「知らないわよ」
52:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)18:51:19.45ID:FJ7zFzdE0
ヤッテヤルヤッテヤルヤーーッテヤルゼ
ピッ
みほ「はいもしもし」
柚子『小山です。いま大丈夫ですか?』
みほ「はい、大丈夫ですよ」
柚子『えっとですね、メーベルワーゲンの件で自動車部からあんこうチームの皆に相談したいことがあるとのことで、明日戦車倉庫に集合して欲しいそうなの』
みほ「わかりました。」
柚子『よろしくお願いしますね』
みほ「はい、ありがとうございます。失礼します」ピッ
沙織「生徒会から?」
みほ「うん。メーベルワーゲンの件で相談があるからみんな集合だって」
優花里「気になりますねぇ」
エリカ「キューベルワーゲンがどうなるか知らないけど、試合の時は容赦しないから覚悟することね」フフン
まほ「キューベルワーゲンは私達が乗って来た車だろう」ハァ…
華「このハンバーグパフェってのは…」
エリカ「だから知らないってば!」
53:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)18:52:39.61ID:FJ7zFzdE0
ナカジマ「隊長たちが乗るメーベルワーゲンの装甲板は射撃時は視界・射界を確保する関係で展開しているんだよね?」
みほ「はい。でも装甲板を展開すると今度は乗員が剥き出しになって、流れ弾や破片に当たってケガをする危険性があります」
ナカジマ「そうなると、従来の戦車のように機関砲と一緒に周囲を覆う装甲板も回転するような形にすれば良いのかな」
沙織「周りが装甲板で覆われていたら破片が飛んできても大丈夫だよね」
ツチヤ「調べてみたら、第二次大戦中にメーベルワーゲン以降の対空戦車が出来上がるまで『つなぎ』として作られてたヤツがあるのよ。それを作ろうと思ってねー」
みほ「つなぎ…ですか」
ツチヤ「あ、つなぎって言ってもウチらが着てるコレじゃないよ」アハハ
麻子「そりゃそうだ」
54:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)18:54:59.32ID:FJ7zFzdE0
ホシノ「…で、ソイツだったら機関砲の旋回と連動して砲塔も動くからメーベルワーゲンみたいに装甲板を展開させる必要が無くなるわけだし、乗員がむき出しになる心配はないよ」
華「まぁ、それは頼もしいですわね!」
スズキ「ただね、そうなるとメーベルワーゲン用に広げた車体上部を元のIV号用に戻さないといけないんだ」
スズキ「あと、砲塔の中はちょっと狭いかもだけど良いかな?」
麻子「そこは安全には変えられないだろうな」
みほ「みんなが安全なら私は賛成です」
優花里「私も賛成であります!」
麻子「同じく」
沙織「もちろんっ!」
華「賛成ですわ」
55:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:00:28.93ID:FJ7zFzdE0
杏「どうやら全会一致みたいだね。めでたしめでたし」モグモグ
沙織「あっ、会長」
杏「ウチらもウチらなりに調べてみたんだけどさー、メーベルワーゲンはIV号ベースの対空戦車の中では古い方なんだよねー」
華「そうなのですか?」
杏「だから問題とかも色々出てくるわけよ」
杏「で、当然問題をほったらかしにしておくわけにはいかないから、少しずつ改良していったって感じかなー?」
麻子「戦車に限らず様々な物が試行錯誤を繰り返して改良され進化を遂げていくからな」
杏「そうそう♪ まぁとりあえず丸く収まったみたいだし、あとは自動車部に任せるねー」
ホシノ「がってん承知之助!」
ツチヤ「うっわオヤジ臭っ」
ホシノ「ッせーよ!」
56:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:21:26.56ID:FJ7zFzdE0
ホシノ「んじゃ、今日も徹夜でカスタムするか」
スズキ「おっしゃ!」
ナカジマ「まずは車体上部を元に戻すところからだなー」
杏「あー君たち、ちょっといいかなー?」
ツチヤ「あれ会長?どうしたんです?」
杏「君たちが乗ってるポルシェティーガーのターレットリングってまだ予備ある?」
ホシノ「ええ、うちらのポルシェはあちこち壊れるんでパーツは余分に用意していますけど、それが何か?」
杏「IV号のも結構摩耗してたからさ、車体を元に戻す時にポルシェちゃんのヤツ組み込んで欲しいのよ」
自動車部「えっ?!」
ツチヤ「なんでまた??」
スズキ「ウチらが見た時はそんなに摩耗してませんでしたよ?」
杏「後々のために…ね?」
ツチヤ「?」
ナカジマ「交換と言いましてもティーガーのリングはIV号のより大きいから大幅な加工が必要ですよ?」
スズキ「そのまま組み込むとまずハッチに干渉しますし」
杏「うん知ってる。だからさ、リングの拡大に伴ってハッチや他の部分も適応させてほしいんだ」
ツチヤ「会長…?」
杏「だから頼んだよ」
57:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:24:01.33ID:FJ7zFzdE0
ナカジマ「…わかりました」
ホシノ「ちょっとナカジマ!?」
ナカジマ「なんか知らんけどさ、会長もいろいろ考えてるみたいだね」
ホシノ「…そっか」
ツチヤ「そっけないフリして色々考えてるんだね会長も」
スズキ「頑張ってるところ見られるの好きじゃなさそうだしねあの人」
杏「あ、来週プラウダと練習試合することになったからそれまでに間に合わせてねん♪」
ナカジマ「」
ホシノ「」
スズキ「」
ツチヤ「」
ホシノ「やっぱなンも考えてねーじゃン!!」ガァァッ
58:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:30:56.21ID:FJ7zFzdE0
ワイワイ ガヤガヤ
沙織「ほえー」
華「なんだか算盤の珠みたいですね」
ナカジマ「機関砲を囲うように九角形の砲塔を搭載してあるからね。機関砲と砲塔の旋回は連動して行われるよ」
麻子「確かに狭そうだがこれなら乗員は安全だろう」
みほ「うん。メーベルワーゲンに比べるとスリムになったね」
スズキ「機関砲の砲身部分には切り欠きが入ってるから、上空への射撃はもちろん、地上の戦車にも水平射撃できるよ」
麻子「撃破とはいかなくても扇動には使えそうだな」
59:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:33:05.71ID:FJ7zFzdE0
沙織「ねーねーゆかりん、この戦車にも名前ってあるの?」
優花里「はい、『IV号対空自走砲ヴィルベルヴィント』ですね!」
華「ヴィル…?」
優花里「ヴィルベルヴィントです。ドイツ語で『つむじ風』という意味で、メーベルワーゲンよりも確実に乗員を保護するのと、対空戦車の不足を補うために開発された戦車であります!」
麻子「なるほど」
優花里「でも新規に作ったものではなく、修理などで戦場から戻ってきたIV号戦車の車体に砲塔を載せただけの即席対空戦車なので生産性は良かったそうですよ」
ホシノ「懸念されてた安全面はクリアしたし、試しに運転してみたらどうよ?」
みほ「そうですね。せっかくですので……ところで」
みほ「レオポンさんたち、何かあったんですか?」
ホシノ・ナカジマ・スズキ・ツチヤ「」ゲッソリ
60:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:35:00.45ID:FJ7zFzdE0
みほ「なんか…月へ行ってきた人みたい…?」
優花里「話によると三日三晩寝ずに作業してくださったそうですよ」
沙織「えっ…」
麻子「私達のために尽力してくれるのは有り難いが、何もそこまで無茶をしなくても」
優花里「なんでも次はプラウダと練習試合するからそれまでに間に合わせろとのことで…」
みほ「………ハァ」
華(またみほさん怒ってる…)オロオロ
優花里「と、とりあえず乗ってみましょうよ!」
~~
沙織「…あれれ?ハッチが斜めになってる?」
麻子「それに前方にシフトしたようだな」
ツチヤ「砲塔を乗っける関係で少し前に移動させたよ」
みほ「………」
沙織「そうなんだ。まぁそのうち慣れるよね!」
優花里「やっぱりちょっと…」
華「狭いですわね…」
みほ「うん…」
62:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:36:56.12ID:FJ7zFzdE0
桃「…ということで来週はプラウダと練習試合を行う!各人万全の体制で臨むように!以上!」
桂利奈「えーまた練習試合ぃ?」
優季「今週こそ遊園地行こうと思ったのに!」
あや「隣に彼氏がいるという設定で?」
紗希「………」ボーッ
柚子「…ホント毎回ごめんね」アセアセ
みほ「…で、会長はご不在と?」イライラ
桃「ここ最近会長はあちこち走り回っててほとんど不在の時が多い」
みほ「何もせず干し芋ばかり食べてるから大慌てでダイエットですかね?」
沙織(みぽりんめっちゃ毒づいてるよ…)
柚子「そうじゃないの。他校や戦車連盟関係者とか手当たり次第訪問してるみたい」
みほ「何のために?」
桃「わからん。だがたまに戻ってきたと思ったら真剣な面持ちで資料を読み漁ったりして迂闊に話しかけられる状態ではなかった」
柚子「何というか、怒った時の西住さんみたいな感じね。ちょうど今みたいに」フフッ
みほ「本人の前でよく言えますね」アハハ
桃・沙織・その他大勢(私もそう思う…)
64:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:38:25.78ID:FJ7zFzdE0
みほ「では来週のプラウダ戦まで時間がないので練習をします」
桃「その練習についてなんだが」
みほ「はい?」
桃「我々カメチームとカバチームが西住たちあんこうチームのサポートとしてつく」
みほ「えっ…どういうことですか?」
柚子「詳しいことはわからないけど、会長からそう指示があったの。だからお願い西住さん」
桃「会長は試合までに戻ってくるはずだ。聞きたいことがあればその時に聞けばいい」
みほ「………わかりました。カメさんチームとカバさんチームは私達あんこうチームのサポート役としてお願いします」
67:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:41:50.21ID:FJ7zFzdE0
梓「うぅ…やっぱここは寒いね…」ガタガタ
紗希「………」ブルブル
桂利奈「あい…」
あや「鼻水が凍ってツララになりそう」
あゆみ「何それきったなーい!」
優季「もーあやはフケツだなぁ~」
ねこにゃー「この雪景色見るたびに思い出すんだ…何度も谷に落ちてボーナス探したあの頃を…」
ぴよたん「ダチョウを連れて行くのに苦労したっちゃ…」
ももがー「坂の上にいるオランウータンに何度もやられたナリぃ…」
エルヴィン「ハリコフ冬の戦いだな…」
左衛門佐「海ノ口城の戦いだろう…」
おりょう「八甲田山ぜよ…」
カエサル「この雪、ヒナちゃんの肌みたいに真っ白だなぁ…」
左衛門佐「おまえは何を言っているんだ」
68:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:45:42.23ID:FJ7zFzdE0
沙織「なんか…寒いせいでみんな元気ないよね…」ガタガタ
麻子「寒い眠い…」
優花里「ああっダメですよ冷泉殿!こんなところで寝たら凍え死んじゃいますっ!」
華「温かい飲み物、いかがです?」
ナカジマ「寒いとエンジンの掛かりわるいから今のうちに暖めておくかねぇ」
ツチヤ「ひぇぇ装甲つめたい」
スズキ「こんなことだったらカーエアコンつけるべきだったな」
ホシノ「ついでにラジオもつけときゃ快適だな…」
そど子「こ、こういう時こそ人間の本性が出て風紀が乱れがちになるのよパゾ美、ゴモヨ」
パゾ美「風紀もだけど風邪に注意しないといけないよね」
ゴモヨ「ヘクチッ!」
典子「皆もっと寄ろう。そうすれば暖かいよ」
あけび「まるで押しくら饅頭ですねー」
妙子「キャプテンちっちゃいから潰れないか心配です」
典子「ちっちゃくないよ!…ちょっと平均より下なだけだよ!」
忍(たまにキャプテンが先輩じゃなく弟に見える時があるのよねぇ)
69:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:47:44.93ID:FJ7zFzdE0
ガヤガヤ ザワザワ
みほ「えっと皆さん、試合前にお話があります」
シーン
みほ「昨日寝る前にテレビを見たんですが、その時に、その、あのハッ…ハッ…」
みほ「ハーーーーーーーックショイ!!」
みほ「ズビビ…失礼しました。その時に昔やってたどっ、ど、どりふえっ、ふぁっ、ファ、」
みほ「ブァァァァァァァァァックショイ!!!!」
みほ「…ドリフのだ…大爆笑というヒッ」
みほ「ビェェェェェェェェェェックショイ!!!!!」
みほ「…ふぉりふのだいひゃくひょぉがあいまひて」フニャラフニャラ
ワーッハッハッハ!!
「やだもー!みぽりんったらお父さんみたい!」
「今のはカールグスタフ級でしたよ西住殿!」
「いいぞーもっとやれー!」
「よっ隊長日本一!」
ワハハハハハハ!!!
70:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:50:17.97ID:FJ7zFzdE0
カチューシャ「ものすんごい砲声が聞こえたけど試合開始から攻撃を仕掛けるつもり?ミホーシャ」
みほ「あっ、カチューシャさんとノンナさん」
ノンナ「приветтамКакдела」
カチューシャ「この前の公式戦では負けちゃったけど、今回は負けないんだからね?練習試合なんて思わずに全力でかかってきなさい!」
みほ「はい。元よりそのつもりです」
カチューシャ「そうそう。それでこそミホーシャよ! そうだ、せっかくだから負けた方には罰ゲームってのはどうかしら?」ニコッ
みほ「えっ、罰ゲームですか?!」
カチューシャ「そうよ!負けた方は勝った方の言うことをな~んでも聞くのよ!」
71:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:55:02.40ID:FJ7zFzdE0
優季「もしウチたちが勝って『カチューシャから路上駐車に改名しろ』って言ったら変えるんですか?」
カチューシャ「ま、まぁルールだから従うわよ…」
あけび「『ノンナさんを肩車しろ』というのも?」
カチューシャ「…な、なんとかやってみるわよ」
ノンナ「ちなみに過去にやってもらいましたが、お尻に力を入れ過ぎて「ノンナぁぁ!!」
あゆみ「じゃぁじゃぁ『卒業までずっとランドセル装備』は?!」
忍「『ジュニアアイドルのオーディションに応募する』も?」
ツチヤ「ってことは『日雇いバイトして指定口座に給料振り込む』もOKですよね!?」
カチューシャ「さっきから何なのよアンタたちは!!」ウガァァァ
沙織「ノンナさん…」ボソッ
ノンナ「何でしょう」
沙織「私、将来カチューシャさんのような娘が欲しいです」ホッコリ
ノンナ「Товарищ,ноятакжесогласен」グッ
72:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:57:18.96ID:FJ7zFzdE0
---------------------------------------
しほ「…!」ピクッ
まほ「どうされました?」
しほ「西住家に新たな家族が誕生しそうな予感がしただけよ」
まほ「………はい?」
しほ「そうね。もしも孫ができるのなら」
しほ「 西住かほ なんてどうかしら」
まほ「良いと思います(…かほ??)」
しほ「孫ができたら肩車して散歩にでも行きたいわね。あなたやみほが幼かった頃のように」ズズズアチチ
まほ(……私を嫁にもらってくれる人いるのだろうか)ズーン
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73:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)19:59:16.93ID:FJ7zFzdE0
カチューシャ「ねぇノンナ」
ノンナ「はい」
カチューシャ「ミホーシャたちは無人機を持ってないわ」
ノンナ「ですが、その対抗策として対空戦車を所有しています」
カチューシャ「ええ知ってるわ。アンツィオ高校との練習試合で勝利に導いたやつね」
カチューシャ「でも対空戦車は1輌。対してこっちは無人機が3つ」
ノンナ「…ハンデですか?」
カチューシャ「そんなことしたって意味がないの」
ノンナ「?」
カチューシャ「さっきも言ったけど、この試合だけは容赦なくミホーシャたちを叩き潰すのよ!」
ノンナ「公式戦ならともかく、練習試合で?」
カチューシャ「そうよ。練習試合だからこそなのよ」
ノンナ「……カチューシャ、もう少し詳しい説明をお願いします」
カチューシャ「そうね…」
カチューシャ「罰ゲームがイヤだからよ!!」
ノンナ「そうですか…」ハァ…
カチューシャ「名前を違法駐車にしろとかランドセルとかプラウダの隊長のメンツ丸つぶれじゃないの!絶対イヤよ!」
ノンナ「カチューシャが私を肩車するという罰ゲームでしたら歓迎ですよ」
カチューシャ「……前にやったじゃないのよ」
ノンナ「そうですね。下着を1枚処分するほど頑張っt「ノンナァァァァァァ!!!!」
74:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)20:04:28.54ID:FJ7zFzdE0
典子「根性だけではダメなのか…!」
忍「強豪校のスパイクは受けきれなかった…」
優季「ッグ…ヒッグ…」ポロポロ
梓「みんな…泣くことないよ…練習試合なんだから…」
ねこにゃー「バルバトス3人相手にしたみたいだったにゃぁ…」
ももがー「硬いし強いしで太刀打ち出来ないっちゃ」
麻子「これが無人機の有無の差なんだな…」
優花里「まるで戦争末期の日本です…」
みほ「………」
沙織「みぽりん…」
75:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)20:05:21.85ID:FJ7zFzdE0
みほ(私たちはプラウダ高校に文字通り"完敗"した)
みほ(試合が始まってからたった10分で3機の無人機が嘲笑うように戦車を攻撃して次々に行動不能に。同時に地上戦車によって包囲され私達は為す術もなく敗北)
みほ(そしてなにより…)
みほ「ヴィルベルヴィントの攻撃がほとんど効かなかった…」
76:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)20:08:28.62ID:FJ7zFzdE0
カチューシャ「そうよミホーシャ!」
みほ「っ…! カチューシャさん…!」
カチューシャ「これが無人機なの。有ると無いとでは大違いなんだから」
ノンナ「…」
カチューシャ「あなた達の対空戦車ではカチューシャたちのシュトゥルムモビークは落とせないの」
カチューシャ「カチューシャたちだけではないわ。サンダースもグ口リアーナも」
みほ「…ッ!」
カチューシャ「約束通り罰ゲームは受けてもらうわよ?決まったら教えるから楽しみにしてなさい」
カチューシャ「じゃね?ピロシキ」
ノンナ「досвидания」
みほ「ッ…グッ…ウゥッ…」ポロポロ
78:◆MY38Kbh4q62016/10/01(土)20:10:56.57ID:FJ7zFzdE0
ノンナ「これで良かったんですよね」
カチューシャ「えぇ…そうよ」
カチューシャ「…無人機の使用が許可されてどこの学校も戦車戦から無人機戦になっちゃってる」
みほ・カチューシャ「………こんなの"戦車道"じゃない(わ)」
94:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:28:41.05ID:sofRVyns0
みほ「………」
優花里「西住殿…確かに試合には負けました。でもこれは公式戦じゃありませんのでそこまで気を落とされなくても…」
沙織「そうだよみぽりん!次の公式戦で挽回しようよ!ねっ?」
華「沙織さんの言う通りですみほさん。これでオシマイではありません」
みほ「………どうやって」
華「えっ?」
みほ「どうやって対空砲火の通じない無人機相手に立ち回れば良いの?!しかも1機じゃない!3機もいるのにどうやって!!」
華「…ッ!!」
沙織「みぽりん?!」オロオロ
みほ「皆も見たでしょっ!?私達の攻撃で相手ビクともしなかったんだよ!!それどころか相手は赤子の手を捻るように私達の戦車を次々に行動不能にした!!」
みほ「これでこの先サンダース、聖グロ、黒森峰みんな当たり前のように無人機使ってくる相手にどう勝てって言うの!?」
麻子「お、落ち着こう西住さん!」
みほ「落ち着いていられるわけ無いでしょう!?2度の廃校の危機乗り越えたと思ったら試合のルールが変わって無人機が出てきて空から戦車を攻撃して私達は手も足も出ない!!」
みほ「これのどこが戦車道なの?!私達どうしろというの?! ねぇ誰か教えてよ!!!」
優花里・華・麻子・沙織「………」
95:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:29:21.10ID:sofRVyns0
みほ「………って、皆に怒ることじゃないよね………ごめんなさい……」
麻子「私達こそ西住さんの気持ち知らず軽はずみなことを言ってしまって済まない…」
沙織「ごめんねみぽりん…」
華「ごめんなさい」
優花里「申し訳ありません西住殿…」
96:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:31:44.00ID:sofRVyns0
杏「おー、荒れてるねぇ西住ちゃん」
沙織「か、会長?!」
華「会長、今は…」
みほ「何か、用ですか?」
杏「西住ちゃんにお客さんが来ているよ。待たせるといけないから行ったげて」
みほ「……わかりました」
ガチャ バタン
杏「………ふぅ」
沙織「会長…」
杏「んー?」
沙織「私達、どうすればいいの…」グスッ…
杏「なるようにしかならないねぇ…」
華「そんな………」
杏(やれやれ…カチューシャの"罰ゲーム"は重たいねぇ…)
97:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:32:46.78ID:sofRVyns0
カチューシャ「また会ったわねミホーシャ」
みほ「…何の用ですか?」
カチューシャ「あなたも試合の前と後とでは全然違うわね」
みほ「………」
カチューシャ「罰ゲームよ」
みほ「そうですか」
カチューシャ「ええ」
カチューシャ「カチューシャを肩車しなさい!」
98:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:36:00.83ID:sofRVyns0
カチューシャ「ここは静かで良いわね」
みほ「………」
カチューシャ「…アナタもわかってると思うけど、先週は練習試合とはいえ微塵も容赦せず叩き潰せと指示をしたつもりよ」
みほ「………」
カチューシャ「そしてその結果がアレ」
みほ「………」
カチューシャ「無人機を所持する学校とそうでない学校の差ってわけね」
カチューシャ「ミホーシャ達は対空戦車を持っていたことで1機しか無人機を持ってないアンツィオには勝てたけど、3機持ってるカチューシャ達にはあのザマよ」
みほ「…まだ嬲り足りないんですか?嫌な人ですね」
カチューシャ「おかしいと思わないかしら?」
99:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:40:55.40ID:sofRVyns0
みほ「………はい?」
カチューシャ「だってこんなの"戦車"道でも何でも無いじゃない」
カチューシャ「戦車同士で戦うから戦車道。なのに無人機が出て来たらそれはもう別の競技でしょう?」
カチューシャ「今まで"戦車だけなら…"って戦力差があっても辛うじてやって来れた学校も無人機のせいでますます戦力に差がでちゃったしね」
カチューシャ「ミホーシャ達のように対空戦車があるならまだしも、それが無ければ無人機への対抗手段は皆無よ。ゼッタイ無理」
カチューシャ「仮にあったとしてもミホーシャたちの今の対空戦車ではカチューシャたちのシュトゥルムモビークは落とせない。サンダースやグ口リアーナ、黒森峰相手でも同じね」
カチューシャ「対策として装甲化された機体を選ぶ。あるいは対空砲火が届かない高高度から狙うわね」
カチューシャ「だから弱小校は爆撃から逃げる傍ら戦車の相手もしないといけない。だけど空から偵察で行動は丸裸。この絶対的不利は覆らないんだから」
みほ「………一体何が言いたいんですか?」
カチューシャ「明らかに弱小校"だけ"を蹴落とす理不尽なルール改定だと思わないかしら?」
みほ「…!」
100:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:44:01.78ID:sofRVyns0
みほ「…高校の資金で優劣がついているのは元からですよね?私たち大洗は寄せ集めの戦車なのに対し、強豪校は強力な戦車を数多く保有している」
カチューシャ「それでもミホーシャ達はそんな強豪校に勝ってきたじゃない」
みほ「………」
カチューシャ「そうよ。たとえ貧弱な戦車でも戦術次第で重戦車を行動不能にすることだって出来た」
カチューシャ「黒森峰相手でもティーガー、エレファント、ヤークトティーガー、さらにはマウスだって撃破出来たアナタたちがその証拠よ」
カチューシャ「でもね、無人機だと話が違ってくるわ。高いところを高速で飛来する相手じゃ攻撃にすらならないもの。土俵違いも甚だしいわ」
カチューシャ「つまり無人機があると無いという時点ですでに勝負は決まっているのよ」
みほ「カチューシャさん、私に何が言いたいんですか?」
カチューシャ「そうね…ハッキリ言うべきよね」
カチューシャ「結論だけ言うと大洗は3度目の廃校の危機に瀕しているのよ」
101:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:47:49.89ID:sofRVyns0
みほ「なッ!!?」
カチューシャ「大洗だけじゃないわね。無人機を導入できない高校や無人機を維持するのがやっとの高校もよ」
カチューシャ「無人機を惜しみなく使う強豪に全く歯が立たないってのは何度も言ったわね。だから弱小チームは今後もひたすら負け続けるの」
カチューシャ「負け続ければ戦車道への期待・関心が失われてやがて廃れていく。同時にそれは高校そのものの活性化を削ぐことになるわ」
カチューシャ「そして活気を失った高校はやがて生徒数が減って廃校に…ってわけ」
みほ「そんな…」
カチューシャ「あなたも薄々気づいてたでしょう?公正中立であるべき競技に実力じゃなくおカネで優劣が決まるようなルールが追加された時点で」
~~~~~~~~
麻子『無人機が導入できる学校と、そうでない学校でますます戦力差が出るわけだな』
華『そんな…』
みほ『………』
~~~~~~~~
みほ「…!!」
103:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:54:17.89ID:sofRVyns0
カチューシャ「お金を払って強い武器をゲットして相手より優位になるってのはゲームではよくあるけど、それを戦車道に持ち込むのはおかしいじゃない?」
みほ「そんな事したらいずれ戦車道そのものが無くなってしまうじゃないですか!」
カチューシャ「…恐らく、文科省は強豪チームだけを生き残らせて、その中から更に優秀な選手を集めたいんだと思うの」
カチューシャ「そのために弱小校は見捨て、強豪校だけに選手育成や設備投資の予算を集中ってところね」
カチューシャ「数年後に開催される世界選手権のために」
みほ「わ、私たちは廃校撤回したはずです!!」
カチューシャ「えぇ。だから文科省は前みたいに『廃校します』とは直接言って来ないわよね?」
カチューシャ「書面で約束した以上、それを反故にすることは日本国文科省そのものの沽券に関わるわ」
カチューシャ「だから無人機という"自ら手を汚さず弱小校が勝手に廃れていくシステム"を作ったのよ」
104:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:56:35.40ID:sofRVyns0
みほ「ひどい!!ひどすぎる!!!!」
ガヤガヤガヤガヤ
カチューシャ「ちょっと近所迷惑よ。落ち着きなさいミホーシャ」
みほ「だってこんなのおかしいじゃないですか!」
カチューシャ「吠えたところで何も変わらないわよ今は」
みほ「ぐっ…」
カチューシャ「勝ちなさい」
みほ「…はい?」
105:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:57:30.43ID:sofRVyns0
カチューシャ「ただでさえ強豪なチームに無人機が加わった絶望的な状況も"大洗女子はは戦術で覆せる"というのをアナタ自身が証明するの」
カチューシャ「そうすれば文科省も考えを変えざるを得ないわ」
カチューシャ「だから"勝ちなさい"」
みほ「でもこの間の練習試合で対空戦車だけじゃ歯が立たなかったじゃないですか!さっきと言ってること矛盾してますよ!」
カチューシャ「えぇ。20ミリじゃシュトゥルムモビークは落とせないわ」
みほ「だったら…!」
カチューシャ「あなたたちのIV号対空戦車ってもっと凄いの搭載できるの知らないの?」
106:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)21:59:09.34ID:sofRVyns0
みほ「え…?」
カチューシャ「IV号対空戦車、もといドイツの防空能力は最初こそ『魔の四連装』と言われた20ミリで十分威力を発揮できたわ」
カチューシャ「でも連合軍もバカじゃないから対策や開発を重ねてたか~い所を飛来したり機体を装甲化して対抗したんだから」
カチューシャ「それであなたたちの対空戦車がカチューシャのシュトゥルムモビークを落とせなかったように、ドイツも20ミリの威力不足に苛まれたの」
みほ「じゃぁどうすれば…」
カチューシャ「まだ解らないのかしら?威力不足なら威力を強化させれば良いだけ」
みほ「…」
ヤッテヤル ヤッテヤル ヤーーーッテヤルゾ
みほ「すいません電話が」
カチューシャ「構わないわよ」スタッ
ピッ
みほ「もしもし…はい……わかりました…はい…失礼します」
ピッ
107:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:01:07.53ID:sofRVyns0
みほ「ごめんなさい。会長から話があるそうなのでそろそろ…」
カチューシャ「ええ、楽しかったわ」
みほ「色々ありがとうございました」
カチューシャ「お礼なら角谷杏に言いなさい。彼女あちこち飛び回ってたわよ。無人機のように」
みほ「?…わかりました。そうします」
カチューシャ「あ、あとね」
みほ「?」
カチューシャ「対空戦車は1輌じゃダメ」
みほ「え?」
カチューシャ「1輌だけなら行動不能になった時点でオシマイじゃない。相手は最大3機使うんだから」
カチューシャ「別の対空戦車で威嚇射撃して飛行を妨害し、本命の対空戦車で撃ち落とす方が生存率は高くなるわ」
108:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:02:44.38ID:sofRVyns0
~~~~~~~~~~
『我々カメチームとカバチームが西住たちあんこうチームのサポートとしてつく』
~~~~~~~~~~
みほ(会長…これを見越した上であの指示を!?)
カチューシャ「あとは貴女たち次第よ。せいぜいカチューシャをガッカリさせないで頂戴」
みほ「はい…!」
カチューシャ「それじゃぁね~ピロシキ~♪」
110:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:04:15.09ID:sofRVyns0
ノンナ「おかえりなさいカチューシャ」
カチューシャ「ただいまノンナ」
ノンナ「罰ゲーム楽しんで来ましたか?」
カチューシャ「その言い方だとカチューシャが罰ゲーム受けたみたいじゃないの!」
ノンナ「それにしても随分優しい罰ゲームでしたね」
カチューシャ「なにがよ?」
ノンナ「普段だったら土下座だのシベリア送り25ルーブルだの言うあなたが『肩車させる』で済ますんですから」
カチューシャ「違うわよ?」
ノンナ「えっ」
カチューシャ「そもそもカチューシャの罰ゲームはミホーシャが相手じゃないもの」
111:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:07:14.20ID:sofRVyns0
ノンナ「どういうことですか?」
カチューシャ「罰ゲームの相手は角谷杏。そして内容は『ミホーシャに"プラウダ(真実)"を教える』よ!」
ノンナ「!」
カチューシャ「誰かに気づかれることなく物事を進めたがる彼女にとってはいい罰ゲームでしょう?」ニシシ
ノンナ「そうですね。…ですが」
カチューシャ「なによ…」
ノンナ「それは角谷さんがみほさんに言えば良いのであって、わざわざカチューシャが出向く必要はなかったのでは?」
カチューシャ「うるっさいわね!良いじゃないの別に!!」
112:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:08:31.42ID:sofRVyns0
ガチャ
沙織「あっ、みぽりん!」
華「お帰りなさい。みほさん」
優花里「待ってましたよ西住殿!」
麻子「待ちくたびれて寝そうになったぞ」
沙織「ちょっと寝てたじゃない」
みほ「皆さん、ただいま」
杏「おー、さっきまでの荒れっぷりがウソのように元通りだねー。やっぱに西住ちゃんはキリッとした表情が似合うと思うよ」
みほ「あ、ありがとうございます。…それで、お話というのは?」
杏「うん、西住ちゃん以外のあんこうの皆には文科省の件含めてもう話したんだけど」
杏「IV号対空戦車をアップグレードするよ」
みほ「!」
113:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:16:29.92ID:sofRVyns0
桃「先のプラウダ戦でヴィルベルヴィントの威力不足が浮き彫りになった。そのため、20ミリ機関砲より強力な対空兵器を導入する」
みほ「でも、そんな予算は…」
杏「西住流家元」
みほ「ッ!!!」
優花里「遂に、そこにたどり着いたわけですね…!」
杏「まぁつまり西住ちゃんのお母さんだね。無人機の件で話をしたらこの"改悪"が相当アタマに来てたみたいでさー」
杏「また蝶野さんと一緒に文科省の役人ンとこに交渉しに行ったそうなんだ」
杏「でもさすがに世界大会が出てくると戦車道連盟から国家単位の話になるわけで、難航しているみたいなのよねぇ…だから」
『戦車道において無人機は邪道中の邪道。完膚なきまでに叩き潰しなさい』
杏「…ってね」
杏「立場上から特定の学校だけ贔屓には出来ないけれど、間接的に対空戦車開発の支援はしてくれるってさ」
114:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:19:50.68ID:sofRVyns0
みほ「お母さん…」
杏「んでも、機材を取り寄せるには時間が掛かるからということで先ずは単純な火力強化として…えーと…秋山ちゃん、アレの名前何だっけ?」
優花里「はい、『3.7cmFlak43』であります!20ミリ対空機関砲よりも更に大きい37ミリ機関砲弾を使用した単装型の対空機関砲です!」
杏「そうそう。Flak43」
優花里「3.7cm対空機関砲はFlak18/36/37とありますが、Flak43は作動方式を変更して従来のものよりも連射速度が向上し、しかも軽量化に成功した対空機関砲の傑作です!!」
杏「そんな凄い対空機関砲を"先ずは"貸してやるって言うものだから驚いたよー」
みほ「でも、搭載は…」
桃「幸いヴィルベルヴィントの砲塔をFlak43と乗員が収まるものに交換するだけで実装できるから時間はかからない」
杏「ひとまずこれで単純にIV号対空戦車の威力不足が解決したね」
杏「ただ…」
みほ「ただ…?」
115:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:22:57.16ID:sofRVyns0
杏「家元さん、Flak43を貸してくれるって時に"先ずは"って確かに言ったんだよね」
みほ「………」
杏「これが意味することってさぁ…」
杏「暗に『後々Flak43以上に強力なものをくれてやる』ってことじゃない?」
みほ「……っ…」
杏「…お母さんは西住ちゃんを見捨ててはいないんだよね?」
みほ「………」
みほ「…………おかあ…さん…」ポロポロ
116:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:25:11.30ID:sofRVyns0
優花里「目頭が熱くなりますねぇ…」ウルウル
桃「ぅぅ…」グスッ
柚子「桃ちゃん泣かないの」
麻子「良かった…本当に良かった…西住さん…」
杏「………というのがまず一つ」
全員「え?」
杏「いくらあんこうチームの対空戦車が強化されるって言ってもたった1輌しかないわけだからねぇ。行動不能になったら即・オシマイじゃん?」
杏「だからもう2輌対空戦車を増やそうと思うんだ」
あんこう・桃・柚子「ええっ?!」
117:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:27:25.87ID:sofRVyns0
桃「そっ、それは初耳です!説明を!!」
柚子「戦車の導入は急には無理ですよ?!」
みほ「だから『カメさんチームとカバさんチーム』なんですね」
杏「そーゆーこと♪」
柚子・桃「あっ…!」
杏「III突に今まで西住ちゃん達が使ってたヴィルベルヴィントの砲塔を流用して『III号対空戦車』を作って1輌」
杏「それでヴィルベルヴィント用の予備の20ミリ対空機関砲1門をウチら38(t)に搭載して『38(t)対空戦車』をつくる。これが2輌」
杏「以降、ウチらカメチームとカバチームは対空戦車小隊として西住ちゃん達の射撃サポートをする」
杏「ここまでで何か質問ある?」
118:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:28:35.59ID:sofRVyns0
秋山「あのぉ…」
杏「はい、秋山ちゃん!」
優花里「III突にしろヘッツァーにしろ、対空機関砲を搭載するには車体上部を変えないといけないと思うのですが」
杏「うん。そうだよ?」
優花里「その車体はどうやって?」
杏「黒森峰からシャーシだけ安く譲ってもらったから、あとはそれをいつものように自動車部に任せればオッケーだよ」
沙織「そっか!アンツィオ高校と試合した次の日に黒森峰の隊長と副隊長が来てた理由ってそれなんだね!」
杏「ぴんぽんぴんぽん♪」
優花里「なるほど!」
杏「自動車部にはもう話しつけてあるから今日明日くらいに1輌は完成すると思うよー」
沙織「えーっ自動車部すごい!」
麻子「毎度ながら彼女たちには頭が上がらないな」
119:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:30:30.26ID:sofRVyns0
杏「にしてもさ…」
全員「?」
杏「西住ちゃんやっぱお母さん似だね」
みほ「え?」
杏「話をしてる時の家元さんさ、平生を装いながらコメカミに青スジ浮かべてて凄い殺気だったよ」ハハハ
優花里「うわぁ…想像するだけで鳥肌たちます」
麻子「ウチのおばぁもそんな感じだな…」ゾワッ
華「生きた心地がしませんわね」
みほ「…」
杏「あたしもあン時ばかりは命の危険を感じたよ」
沙織「それじゃ旦那様逃げちゃうよー!」ヤダモー
桃「恐らく尻に敷かれているに違いない」
柚子「恐妻家ですよね」
ワハハハハハハ!
120:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:32:12.13ID:sofRVyns0
みほ「あははは」カタカタカタ
全員「」ビクッ
優花里「どどどうされましたにすず、西住殿?!」オロオロ
みほ「ううん、何でもありませんよ?」ニコッ
優花里「ひぇっ!」ガタガタ
みほ「大口叩きの会長も3.7cmなら1発かな~って思っただけです」ニコニコ
杏「西住ちゃんには一本取られたよ」アハハ
みほ「」ニコニコ
杏「アハハハハ」
みほ「」ニコニコ
杏「アハ…ハ」
みほ「?」ニコニコ
杏「…ゴメンってば」
優花里(今の西住殿は確実に間違った方向で西住流を発揮しているのであります…)ガタガタ
121:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:33:17.43ID:sofRVyns0
ワイワイガヤガヤ
桂利奈「前とあまり変わってないね」
梓「そんなことないよ、砲塔おっきくなってる」
あや「砲が4つから1つに減っちゃったね」
妙子「こうやって並んでるとまるで兄弟みたい」
あけび「III号とIV号だからねぇ」
忍「キャプテン」
典子「ん、どした?」
忍「『お姉ちゃん』って言ってみてください」
典子「え…おねえちゃん??」キョトン
忍「ッ!」ガシッ
典子「わっ!いきなり抱きつくな!」
122:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:34:38.09ID:sofRVyns0
沙織「ゆかりん、いつもの!」
優花里「かしこまりましたっ!」
優花里「まずIV号の方ですがこちらは『IV号対空戦車オストヴィント』と言います」
優花里「あ、オストヴィントはドイツ語で"東の風"という意味ですね」
麻子「ヴィルベルヴィントからのオストヴィントなのだな」
優花里「名前は似ているのですが、どちらかというとメーベルワーゲンの上位機種ですね」
華「ではヴィルベルヴィントの方は?」
優花里「ヴィルベルヴィントはオストヴィントや他の対空戦車の不足を補うための"つなぎ"として作られた説が濃厚です」
沙織「へぇーそうなんだ」
123:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:36:33.36ID:sofRVyns0
優花里「それで、次のIII号対空戦車(仮称)なのですが」
優花里「ヴィルベルヴィントを強化する計画が出た際に、従来のヴィルベルヴィントの砲塔をゴッソリIII号に移動させたようなモノですね」
麻子「強化というのはオストヴィントの事か?」
優花里「いえ、オストヴィントとは別でして、ヴィルベルヴィントの機関砲を20ミリ4門から30ミリ4門にしたものを搭載する計画があったんですよ」
麻子「ほう」
優花里「この強化型は『ツェルシュテーラー45』と呼ばれたのですが、量産には至らず、試作型が1輌のみ製作されるだけで終わりました」
沙織「そのツェル何とかが生産されなかったからIII号対空戦車も生産されなかったんじゃないの?」
優花里「その通りです!結果としてヴィルベルヴィントの生産が続いたためIII号対空戦車も試作で終わりました」
華「となるとなかなか貴重な戦車なのではないでしょうか?」
優花里「そうなんですよ!ですからここでお目にかかれるとは夢にも思いませんでした!!」
124:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:37:22.38ID:sofRVyns0
カエサル「装填手は私とエルヴィン、砲手は左衛門佐といったところか」
エルヴィン「戦車長と通信手に加えて装填手もか。これは大仕事だな」
左衛門佐「おおお!動く!砲塔が動くぞ!!」キュラキュラ
カエサル「ちょっ、そんな回すなおい!」グルグル
おりょう「ハチの巣に されてボコボコ さようなら」
エルヴィン「なんか此方がやられたみたいだなそれ…」グルグル
125:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:38:25.93ID:sofRVyns0
優花里「そしてこちらのヘッツァー改め、『38(t)対空戦車』なんですけど」
沙織「…あれ?」
優花里「んっ?どうなさいました沙織殿?」
沙織「この戦車ってゆかりんの部屋になかったっけ?」
優花里「おおっ!よくご存知で!!」
華「はて、どれのことでしょうか?」
優花里「ブルムベアの隣の子ですよぉ~」ウフフ
華(ブルムベア…どれでしたっけ…)
麻子「秋山さん、ひとまずコッチの戦車についてだな」
優花里「おっと、失礼しました」
126:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:39:30.37ID:sofRVyns0
優花里「38(t)対空戦車はその名の通り38(t)戦車を流用した対空戦車であります」
沙織「この38(t)もヘッツァーになったり対空戦車になったりと大変よねー」アハハ
麻子「本当に大変なのは戦車じゃなく自動車部の方だと思うがな」
優花里「…ただ、ドイツにおける"対空戦車"はヴィルベルヴィント以降ですので、この車両も正確には"対空自走砲"の部類に入ります」
華「でもヘッツァーは部品の互換性の関係で38(t)からの改造は無かったと聞きますが」
沙織「それもきっと自動車部が何とかしてくれたんじゃない?」
麻子「自動車部はもはや重工業部に変えたほうがいいんじゃないか?」
沙織「あはは…工業高校も真っ青だよね…」
127:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:41:21.46ID:sofRVyns0
優花里「……開発の目的は、メーベルワーゲンの武装を20ミリから37ミリに変更する間の対空戦車不足を補うためでして…」
沙織「じゃぁこの38(t)も自動車部が無理くりやったのかなぁ」
麻子「その可能性は濃厚だな」
華「自動車部の皆さんには頭が上がりませんわね」
みほ「うん、もう少し自動車部のみんなを大切にした方がいいと思うな」
華「今度自動車部の皆さんも誘ってお食事でもいかがでしょう?」
優花里「……搭載される武装は単装の2cmFlak38を搭載しており…」
沙織「ところで自動車部にお願いすればもっと強力なモノ作れるんじゃない?!」
華「私達のIV号にも128ミリ砲搭載して下さるかもしれませんわね」
みほ「うーん、足回りが悲鳴あげそうだなぁ」ハハハ
麻子「操縦する立場としては笑うに笑えん話だな」
優花里「」ブワッ
128:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:42:04.82ID:sofRVyns0
沙織「あっ!?ご、ごめんねゆかりん?!ちゃんと聞いてるから泣かないで!」
麻子「何も泣くことではないじゃないか。ほら」つ[ハンカチーフ]
優花里「どうぜわだじなんでぇぇぇぇぇ…」ズビビ
みほ「ゆ、ゆかりさん泣かないで!ほーら!期間限定の肢体切断ボコだよぉ~」
沙織「なにそれ怖いよみぽりん!あたしが泣きそうだよ!!」
華「お腹すきましたわね…」
杏「あーみんな、お楽しみのところ悪いけど」
129:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:43:03.98ID:sofRVyns0
エルヴィン「どうされた会長?」
杏「来月から公式戦が始まるから、各自シッカリ準備しておいてねー?」
みほ「えっ、こんな時期に公式戦なんてありましたっけ?」
杏「そうなんだよね。かぁーしまー」
桃「はいっ! 戦車道に無人機が導入されたと同時に、大会運営のスケジュールにも変化があった」
桃「無人機導入が決定したとはいえ、まだまだ課題は多いであろうからだ」
桃「そのため戦車道連盟は無人機に関する問題点・改善点の可視化を図り、今後のルール改定の指標として新たに大会を設定したというものだ」
優花里「無人機が導入されてから最初の公式試合ですね…!」
桃「…が、それはあくまで表向きの話だろうな」
全員「!!」
130:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:44:42.94ID:sofRVyns0
桃「わかっているとは思うが、無人機や戦車道のレギュレーション調整を名目に、文科省の本当の狙いは弱小校の切り捨て…」
桃「つまりここでの敗北は廃校につながる!」
「役人はまたウチら騙したのかよ!!」
「ひどい!!」
「あたしたちあんだけ頑張ったのに!!」
ワーワー!!!
桃「だからッ!」
全員「!」
桃「我々の戦車道として磨き上げられた実力の前には小手先の無人機やルール改定など意味を成さないことを文科省に叩きつけてやるのだ!!」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
※補足:他のチームには桃ちゃんと柚子ちゃんが説明しました。
131:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:46:41.84ID:sofRVyns0
優花里「すごいですね。士気爆上げしてますよ!」
カエサル「河嶋殿はいつの間にこんなリーダーシップ発揮できるようになったんだろう」
左衛門佐「大学選抜チームと戦ったことで色々学ぶことがあったのだろう」
おりょう「ポンコツって言われてたのがウソみたいぜよ」
エルヴィン「副会長は名ばかりではなかったようだな」
優花里「え?河嶋殿は副会長ではなく広報ですよ?」
おりょう「えっ」
カエサル「えっ」
左衛門佐「えっ」
エルヴィン「えっ」
河嶋「き、貴ッ様らァァァァァァァ!!!」
カバ「うわあああああ逃げろ!!」スタタタタ
杏「んー…どういうわけかみんな間違えるんだよねぇ」モグモグ
優花里「まぁ…誰もが一度は錯誤するでしょうから…」ハハハ…
杏「広報とか副会長って名札つくっちゃう?」
柚子(肩身が狭い…)←副会長
132:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:47:16.58ID:sofRVyns0
杏「んで、大会の抽選もあるからねー。西住ちゃん」
みほ「あ、はい!それで抽選は?」
杏「明日だねー」
みほ「」
沙織(一方で会長は相変わらずだよね…)
133:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:48:42.84ID:sofRVyns0
みほ「私達は2回戦から出場となりました」
沙織「一試合分日程が開くから、その間に練習とか色々出来るしラッキーじゃん♪」
華「2回戦はどちらと当たるのでしょうか?」
みほ「1回戦の勝利チームとだから、知波単学園か聖グ口リアーナ女学院のどちらかだね」
沙織「まず聖グ口リアーナが勝つでしょうからダージリンさんのところかぁ」
麻子「聖グロには今まで一度も勝ったことが無い。いきなり強敵とまみえることになるのか…」
優花里「どうなるでしょうかねぇ…」
沙織「うん…」
みほ「?」
134:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:50:11.59ID:sofRVyns0
典子「いきなり聖グロと対決ですか…」
みほ「まだ決まったわけじゃないけれど、おそらくは」
エルヴィン「直接対決は最初の練習試合以来だったな」
優花里「ダージリン殿との一騎打ちまで持ち込めたあの試合、紅茶よりも熱かったです!!」
梓「あ、あのとき私たちが逃げてなかったら…!」
沙織「ウサギさんチームはあれから急成長じゃない!巷では重戦車キラーなんて異名がつけられてるくらいだし!」
優季「もっと頑張れば恋人キラーにだってなれますよね沙織せんぱ…あれ」
沙織「エーンターエーンターミッショーンハヤクカレシクダサイイーッショーケーンメー」ズーン
135:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:52:23.60ID:sofRVyns0
あゆみ「ちょっと沙織先輩落ち込んじゃったじゃない優季のおバカ!」
優季「沙織先輩!そんなに不貞腐れるとシュールストレミングみたいになっちゃいますよぉー!」
沙織「」~∞プーン
あや「全然フォローになってないよ優季のおバカ!」
優季「おバカおバカうるさいよッ!!」
桂利奈「何の話でしたっけ?」ハテ
麻子「次の対戦相手のことだろ」
紗希「」ボー
136:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:53:21.28ID:sofRVyns0
みほ(それから私たちは大会に向けて戦術を練ったり、対空戦・対戦車戦を想定した訓練を行いました)
みほ(新たに2輌の対空戦車が加わったこともあり、そしてずば抜けた射撃精度を誇る華さんも更に精度をアップさせ、大洗の防空能力は飛躍的に向上しました)
みほ(もちろん他のチームも各々の役目を果たすべく練習を行い、チーム全体が日に日に強くなっているのを誰もが実感するほどになりました)
みほ(そんな中で予期せぬ事が起きてしまったのでした…)
137:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:54:04.28ID:sofRVyns0
「今日の練習もアツかった!」
「最近ポルシェ機嫌が良くなってきたな」
「ますますムキムキだももー」
「もぉ~あやはバカだな~」ケラケラ
ワイワイガヤガヤ
「にしずみどのおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」ダダダ
138:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:55:27.14ID:sofRVyns0
みほ「ふぇっ、優花里さん?!どうしたんですかそんなに慌てて」
優花里「ゼェゼェ…にしずみどのゼェゼェ…オェゲホッ」
麻子「ひとまず落ち着こう。ほら」つ[水]
優花里「き、恐縮ですぅ…」ゴクゴクプハァー
沙織「いつもながらすごい形相で走ってたけど一体どうしたの?」
優花里「そ、それが…聖グ口リアーナが…」
139:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:56:13.93ID:sofRVyns0
華「聖グ口リアーナがどうかなさったのですか?」
沙織「まさか秘密兵器でも投入したの?!」
麻子「これ以上何を持ち出す気だ…」
優花里「違うんです…違うんですよぉぉ…!」
みほ「…何があったの優花里さん?」
140:◆MY38Kbh4q62016/10/08(土)22:57:51.02ID:sofRVyns0
優花里「聖グ口リアーナが惨敗しましたぁぁぁ!!」
「ええええええええええええええええええええ!?」
◆3 東の風VS神風
170:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)20:48:08.68ID:NnuqTTfd0
河嶋「いや、惨敗って…」
柚子「聞き間違いだよね?ねっ?」
杏「大本営発表ってヤツじゃないのー?知波単だけに」モグモグ
優花里「そうならどれだけ良かったかと…」
エルヴィン「どういうことだグデーリアン!どう聞き間違えたら強豪の聖グロが突撃バカの知波単に"惨敗"するというのだ!」
カエサル「いくら何でも番狂わせが過ぎるぞグデーリアン!これではレウクトラの戦いではないか!!」
左衛門佐「いや、源平合戦だろうな」
おりょう「番狂わせと言ったら日露戦争ぜよ」
優花里「なんでここでマレー沖海戦が出てこないんですか!!」
「「「「それだっ!!!!」」」」
杏「あー…茶番はそのへんにしようよ」
171:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)20:50:18.91ID:NnuqTTfd0
杏「んで、どういうことなのかなー?秋山ちゃん?」
優花里「私も試合を直接見たわけではないので詳しいことはわかりません」
優花里「ですが、観戦した方の話を聞くと…」
杏「うんうん」モグモグ
優花里「知波単学園は一切吶喊・突撃をしなかったそうです」
全員「え…」
忍「気合と根性ならどこにも負けないの知波単学園が突撃しないなんてあり得ません!」
あけび「ネットがないバレーくらいあり得ないですよ!」
妙子「キャプテンが実は男の子だった!ってくらいおかしな話です!」
忍「あ…それはあってもいいと思うけれど」ブツブツ
典子「私は女だっつーの!証拠見せたろうかッ!!」
ワイワイ ガヤガヤ ザワザワ
アーダコーダソーダドーラ
172:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)20:50:57.95ID:NnuqTTfd0
杏「んー…ラチが明かないねぇ…」
柚子「一旦場所を移した方が…」
杏「そだね。かーしま」
桃「はっ!あんこうチームと各車両の車長は生徒会室に集合!それ以外は射撃練習!!」
「「「はいぃっ!」」」
173:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)20:51:41.26ID:NnuqTTfd0
杏「んじゃ秋山ちゃん、続きをお願い」
優花里「はい…。先程も言いましたように、まず知波単は"伝統"とも言える吶喊および突撃を一切しなかったそうです」
エルヴィン「何度聞いても信じがたいな」
典子「突撃しない知波単なんて知波単じゃないですよ!」
梓「一体どんな戦術を取ったんですか?!」
ナカジマ「知波単もエンジンとか足回りをカスタマイズしたのかなぁ?」
ねこにゃー「ゲームで日本の戦車は何度か使ったことあったケド、正直あれで対戦は勝てないにゃー…」
優花里「私も戦車の性能や戦術を鑑みて知波単学園がそこまで強いとは思いませんでした」
そど子「あんな暴走族みたいな突撃なんて風紀が乱れるだけよ!」
エルヴィン「知波単学園には失礼だが、計画性のない突撃は戦力の消耗を早めるだけだ」
麻子「その戦法で過去に準決勝まで行ったそうだが、どう勝ったのか知りたいくらいだ」
174:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)20:52:53.33ID:NnuqTTfd0
優花里「突撃をした!…ならまだわかるのですが、先程も言いましたように知波単学園は突撃をしませんでした」
全員「…?」
優花里「どうやら知波単学園は戦術を大幅に見直したようです」
優花里「そしてそれは無人機導入から…」
優花里「知波単学園はもう私達が知ってる知波単学園じゃないのかもしれません…」
全員「…?」
エルヴィン「歯切れが悪いなグデーリアン、人思いにズバッと言ってくれないか?」
優花里「…そうですね」
優花里「無人機が導入された今、知波単は文句なしで強豪高です」
全員「!!?」ガヤガヤ
エルヴィン「おいおい…強豪とは随分言ってくれるではないか…」
梓「確かに強豪の聖グ口リアーナに勝ちましたが、たった1回の勝利でそれは言い過ぎなのでは?」
優花里「これが"辛うじて勝てた"なら仰る通りだと思います。ですが現実は"完勝"でして…」
典子「完勝…いい響きですね」
175:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)20:53:37.15ID:NnuqTTfd0
みほ「優花里さん?」
優花里「なんでしょう西住殿?」
みほ「試合日程が決まった時に優花里さんが言った
『どうなるでしょうかねぇ…』
というのはもしかして…」
優花里「えぇ…」
優花里「もしかしたら聖グ口リアーナは負けるかも…って…」
176:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)20:55:01.36ID:NnuqTTfd0
沙織「もー!そういうことは早く言ってよ!焦らすなんて大人のテクニックだよゆかりん!」
麻子「そう言うな。あの時は誰もが聖グロが勝つと疑わなかったんだぞ。言ったところでどうなる」
ナカジマ「今までの経験からそう考えるのは突飛な話ではないからねぇ。秋山さんが話を渋るのもわかるよ」
優花里「そう言って頂けると助かります。私も戦車に関しては聖グ口リアーナの方が戦車の性能も戦術も上だと思っていたので…」
梓「あの…知波単学園の無人機ってそんなに強いんですか?」
エルヴィン「知波単学園ということは日本の航空機……まさか!」
優花里「零式艦上戦闘機、通称"零戦"はご存知ですよね?」
全員「!」
177:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)20:56:03.46ID:NnuqTTfd0
典子「それ聞いたことがあります!」
梓「私も聞いたことがあります!映画でも出ますよね!『トラ・トラ・トラ!』とか『永遠の0』とか!」
ねこにゃー「戦車と違って零戦はスコア稼ぎやすかったよ」
優花里「日本を代表するだけでなく、世界的に有名な戦闘機の1つというのは皆さんもご存知の通りです」
エルヴィン「ミリタリーマニアなら知らないと恥をかくほどの名機であろう!」
優花里「知波単学園はまずこの零戦をはじめ、更にも優れた航空機があります」
沙織「まだあるの?!」
優花里「私が思うに、もしも戦車ではなく航空機主体の"航空道"なんて競技があるとしたら」
優花里「知波単学園は全国5本指に入るでしょう」
みほ「さすがに航空道なんてのは聞いたことがないなぁ」
優花里「私が今考えた架空の競技ですからね」エヘヘ
178:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)20:57:42.19ID:NnuqTTfd0
エルヴィン「うム…無人機によって怪物になってしまったわけか…」
優花里「はい…。無人機導入と聞いて、真っ先に脳裏に浮かんだのが知波単学園でした」
優花里「数ある学校の中、無人機によって最も恩恵を受けた高校と言って良いでしょう」
杏「戦車はイマイチでも航空機は有名なのいろいろあるからねぇー」
優花里「もしかしたら、聖グ口リアーナより苦戦を強いられるかもしれません」
典子「いきなりそんな怪物が相手だなんてどうすれば良いんですか!」
優花里「とにかく、情報収集と無人機対策ですねぇ…」
杏「秋山ちゃん、またお願いしてもいーい?」
優花里「はい!顔はバレちゃってますがやってみます!」
みほ(私の方でも何か情報を集められないかな)
179:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)20:58:33.78ID:NnuqTTfd0
プルルル プルルル ガチャ
『はい』
みほ「急な電話すみません。大洗の西住です」
『あら、お久しぶりねみほさん。このタイミングということは次の試合への情報収集かしら?』
みほ「はい…。今日試合の結果を聞いて皆驚いてまして…」
『ふふ、無理もありませんわ。私だって今も驚いているぐらいですもの』
みほ「あの…!こんなタイミングで申し訳ありませんが…その…知波単学園との戦いについて教えて頂けないでしょうか…」
『ええ、構いませんことよ』
みほ「!ありがとうございます…」
みほ「アッサムさん!」
180:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)20:59:34.64ID:NnuqTTfd0
アッサム『ふふっ。大洗の隊長さんに頼りにされるとは名誉なことですわね』
みほ「あはは…恐れ入ります」
アッサム『貴女もご存知の通り、聖グ口リアーナは知波単学園にコテンパンにやられてしまいましたわ』
アッサム『私たち聖グ口リアーナがまさかの一回戦敗退。歴史的な屈辱ですの…』
みほ「…知波単学園の皆さんには失礼な言い方になりますが、私達も聖グ口リアーナが勝つものだと思っていました」
アッサム『ええ。私達もそのつもりでしてよ』
アッサム『けれど、結果はご存知の通り…』
みほ「正直今でも信じられないくらいです」
181:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:00:02.68ID:NnuqTTfd0
みほ「…それでお聞きしたいのですが、あの試合で一体何があったのですか?」
アッサム『特筆すべきはやはり知波単学園の無人機』
アッサム『いずれも並外れたスペックであることに加え、恐ろしいまでに洗練された操縦者の腕ですわね』
みほ「操縦者の腕?」
アッサム『えぇ。無人機とて勝手に飛行して勝手に攻撃するお利口さんではありませんわ。必ず操作する者が必要ですの』
182:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:00:34.75ID:NnuqTTfd0
アッサム『陸を走る戦車と違い、遥か上空を飛ぶ航空機に人を乗せるのは安全面に問題があるから"無人機"として運用していることはご存知でして?』
みほ「はい。競技とはいえ運用方法が運用方法なので、万が一のことがあると死亡事故に繋がりかねません」
アッサム『そう。だから競技参加者がパイロットよろしく無人機を"遠隔操作で"操縦しますの』
アッサム『それゆえ無人機の性能だけでなく、操縦者の手腕も求められますわ』
アッサム『知波単学園が所有する航空機がそこそこハイスペックであることは確か』
アッサム『でも、操縦者が未熟なら本来の性能を発揮できず宝の持ち腐れになりますものね』
183:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:11:14.48ID:NnuqTTfd0
みほ「つまり…"エースパイロット"がいると…?」
アッサム『ご名答ですわ。同じ無人機の操縦者を務めた者として鳥肌が立つほどの手練がいらっしゃることは確かです』
アッサム『蝶のように舞い、蜂のように刺す。彼女たちの飛行技術はそう表現できますわね』
みほ「なるほど…」
アッサム『ただ…』
みほ「?」
アッサム『意外だったのは知波単学園が一切の突撃を行わなかったことですわね』
みほ「その情報はこちらも入手しています。やっぱり皆驚いていました」
アッサム『今回の知波単には驚かされてばかりですわ。まさか私達が"突撃"するハメになるとは』
184:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:11:47.77ID:NnuqTTfd0
みほ「ええっ!?」
アッサム『ふふっ。突撃は誇張ですが、本来なら突撃してくるであろう知波単の戦車を待ち構えて全方位から攻撃するつもりでしたの』
みほ「多分私たちも知波単学園と戦うならば似たような作戦を考えたと思います」
アッサム『…でも、どれだけ待てども想い人が来てくれないので、此方から出迎えることに』
アッサム『そして気づいたら私達はまんまとスズメバチの巣の中に…』
みほ「!」
アッサム『突撃を返り討ちにするどころか、こちらが蜂の巣を突いてしまう結果になるとはあの時誰も想像できなかったわ』
みほ(アッサムさん…口調こそ柔らかいけれど、やっぱり悔しかったんだよね…)
185:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:12:29.11ID:NnuqTTfd0
アッサム『知波単の戦法はまさに"ニンジャ"。私達が戦車の所在を確認できた頃には残存戦力は殆ど残っていませんでした』
みほ「えっ、でも無人機から地上の戦車の位置を把握できますよね?」
アッサム『残念なことに、無人機隊は知波単の無人機を相手にするのに精一杯で偵察の余裕はありませんでしたの…』
みほ「そんな…!」
アッサム『それに…』
みほ「まだあるんですか!?」
187:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:14:42.00ID:NnuqTTfd0
アッサム『後から解ったことですが、どの戦車も地形や森林を最大限に利用して隠蔽し、互いの死角を補うように配置されておりましたの』
アッサム『似たような戦術はプラウダ高校の包囲網にもありますが、とり効率的に集中砲火を浴びせられるような構造になっておりました』
みほ「話を聞く限りでは無人機だけでなく地上の戦車戦も従来のものと大きく変わっていますね」
アッサム『ええ。知波単学園は突撃するものだと思い込み、知波単学園の大規模な戦術改革に気づけなかったのが最大の敗因ですわ』
アッサム『今の知波単学園の隊長…西さんでしたわね』
アッサム『どのようにしてあの血の気の多いチームを改革なさったのでしょうね…』
みほ「それは私も気になるところです」
アッサム『直接本人から聞いてみてはいかがでして?』フフッ
186:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:12:58.83ID:NnuqTTfd0
みほ「……なるほど、色々有意義な情報が集まりました」
アッサム『ふふっ。ダージリンの"親友"からのお願い事ですもの。誠意に対応せねば何を言われるかわかりませんわ』
みほ「えへへ……あっ!その、ダージリンさんですが、やっぱり…」
アッサム『えぇ…試合終了直後は呆然としておりましたわね…』
みほ「やっぱり…」
アッサム『でも、どこか清々しい表情をしていたわ』
みほ「えっ?」
アッサム『彼女ったら"知波単の隊長さんに恋をしてしまいそうだわ"…って。いったい何人に恋をすれば気が済むんだかあの人は』ハァ…
みほ「そ、そうなんですか」アハハ…
アッサム『あんな清々しいダージリンを見たのはあなた達と練習試合をした時以来ですわね』
188:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:15:56.39ID:NnuqTTfd0
みほ「えっ?」
アッサム『まだ結成したばかりの大洗女子学園が、私達を最後の1輌まで追い詰めたあの時とよく似ていますの』
みほ「あの時は聖グ口リアーナ相手に私達もあそこまで頑張れるとは思いませんでした」エヘヘ
アッサム『それでも私達が窮地に追いやられた事には変わりありませんわ』
アッサム『思えばダージリンが好敵手に紅茶をプレゼントしたのもあの時以来。色んなことが重なっていますわね』
みほ「そうなんですか?」
アッサム『相手の隊長さんが"饅頭に紅茶は合いますでしょうか?"と言った時のダージリンの引きつった顔は印象的でしたわね』ウフフ
みほ「お饅頭食べながら飲む緑茶は格別ですからね」クスッ
アッサム『……あなたも同じことを言うのね』フフ…フ
189:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:16:27.57ID:NnuqTTfd0
みほ「……っと、もうこんな時間?!長々と話し込んじゃってすいません」
アッサム『いえいえこちらこそ。有意義な時間を過ごすことが出来ましたわ』
みほ「本当に色々教えて下さってありがとうございました」ペコリ
アッサム『どういたしまして。"西同士"の戦い、楽しみにしていますわ』
みほ「はい!ありがとうございました!」
ガチャ
190:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:17:45.01ID:NnuqTTfd0
桃「~~~」カタカタブツブツ
柚子「あれ?桃ちゃんまだ調べ物?」
桃「昼にあんな話を聞いて何もしないわけにはいかんだろう」カタカタ
柚子「そうだよねー。…でも、無理はダメだよ?」
桃「…それは私じゃなく会長に言って欲しい」
柚子「…会長あれからまたあちこち訪問してるけど、今度は何をするのかな?」
桃「わからん…元々何かやるのを人に見られるのが好きじゃない方だからな」
柚子「新しい戦車をタダで貰えるよう交渉してくれたら良いのにね」
桃「無理難題を言うなよ…」
柚子「ところで桃ちゃん?」
桃「何だ?」
191:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:18:14.13ID:NnuqTTfd0
1:戦車内でオナラしたけど質問ある?(475)
2:安価で家元に突撃する(654)
3:………(91)
4:戦車道履修者だけど隊長が可愛すぎて生きるのが辛い(139)
5:ボコの魅力を教えるスレ(2)
6:家元の娘に話しかけたら警察が来た件(334)
7:「ガルパンエレファント」でググると武装親衛隊のまとめブログが出てくるんだが(123)
8:マウス壊れたwwwwwwwww(150)
9:全力で姐さんを留年させる(57)
10:スマホ買ったけど娘がライン既読スルーする件(503)
192:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:18:54.66ID:NnuqTTfd0
柚子「…一体何をしてるの?」
桃「じょ、情報収集だ!」ッターン
柚子(…素直に休憩してるって言えばいいのに)
桃「…ん?」
柚子「どうしたの桃ちゃん?」
桃「これ…」
 知波単学園が最強の無人機を導入したらしい(12)
193:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:19:45.02ID:NnuqTTfd0
桃「どう思う?」
柚子「とりあえず、見てみようよ?ね?」
桃「…わかった」カチッ
ギャアァァァァァァァァァァァアァァ!!!!!
桃「うわああああああああああああああああああああ!!!!」ガタッバンゴン
柚子「いやあああああああああああああああああああああ!!!!」ズテン
194:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:20:29.17ID:NnuqTTfd0
みほ「…というのがアッサムさんからの情報です」
ナカジマ「機体だけでなく操縦手も凄いのかぁ…気になるねぇ」
梓「わ、私達だって戦車の操縦は負けてません!」
典子「地上は待ち伏せ、空からは空襲…てんてこ舞いですね…」
桃「無人機が脅威なのは勿論だが、待ち伏せに関してはそのポイントに行かなければ良いんじゃないか?」
みほ「そうなんですよね。…ただ、そうした場合の無人機がどういう行動を取るかが気になるところです」
みほ「それに殲滅戦ですから、どちらかが全滅しない限り試合が続くわけですからね…」
195:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:21:12.70ID:NnuqTTfd0
梓「えっ?今回ってフラッグ戦じゃないんですか?」
杏「あー。その説明してなかったねぇ。かーしまぁ」
桃「はっ。先日説明したように今回の試合は無人機を含めたレギュレーション調整の側面もある」
桃「そのため、フラッグ戦ではすぐに決着がついてしまい、調整のための資料が集まらないそうだ」
桃「そういった事情から一回戦及び二回戦までは投入戦車10輌の殲滅戦としたそうだ」
みほ「という事は準決勝以降は従来のようにフラッグ戦となって戦車も15輌、20輌になるということですか?」
杏「そだよー」
柚子「弱小校を配慮したフラッグ戦は無人機を導入した後だと試合の早期決着に拍車をかけるなんて皮肉だよね…」
みほ「なるほど…試合形式は把握しました」
196:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:22:13.51ID:NnuqTTfd0
沙織「………ところで桃ちゃん先輩、頭ケガしてるみたいだけど何かあったんですか?」
桃「桃ちゃん言うなっての!」
柚子「昨晩イスから転げ落ちたんだよね桃ちゃん」クスクス
桃「そういうお前も"ふぇぇ桃ちゃぁん…"とか言いながら腰抜かしてただろうが!」
柚子「あーっ!桃ちゃん何でそれ言うの?!」
桃「おっお互い様だ!!」
ギャーギャー 
杏「お前たち2人揃って何してんのさ……」
198:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:23:11.18ID:NnuqTTfd0
優花里「ひゃっほぉぉぉぉぉい!!おっまたせしましたぁぁぁぁぁぁ!!」バァァァァァン!!!
桃「うわっ?!」
柚子「きゃっ!?」
杏「おー!おかえりー秋山ちゃん」
沙織「ちょっとみぽりん!壁ドンじゃなくドアドンは反則だよっ!!」
華「まぁずいぶんダイナミックですわね」ウフフ
麻子「ダイナミックにも程があるだろう州知事じゃあるまし」
ドア「」チーン
みほ「あぁ…ドアが…」
優花里「あっ…失礼しました!」
典子「良いスマッシュだ…!」
エルヴィン「まさにドアノッカーだなグデーリアン!」
そど子「感心してる場合じゃないでしょ!設備の損壊は立派な校則違反よ!」
杏「私も何度かドア蹴り開けてたけど、吹っ飛ばしたことは無いねぇ…」
柚子「また経費が…」
優花里「そんなことより!知波単学園の情報持ってきました!!」
杏「お、待ってましたー」
桃(そんな事って…ドア修理するのいくら掛かると思ってんだ…)
199:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:25:00.34ID:NnuqTTfd0
-平成の激動知波単学園潜入-
優花里『というわけで今回は知波単学園に潜入します…』
麻子「毎度ながら即席とは思えない凝った編集だな」
優花里「えへへ。帰りの船の中で編集しちゃいました」
典子「秋山さんにバレー部のPV動画作ってもらいたいなぁ…」
沙織「ゆかりんのオールバック初めて見たよ」
華「これはこれで魅力的ですわね」フフ
優花里「さすがに面識のある学校なので少し変装してみました」
みほ(この優花里さん可愛い…ボコみたい///)
200:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:26:52.72ID:NnuqTTfd0
優花里『こちらは知波単学園の戦車倉庫です。なかな広いですねぇ~。
優花里『ご覧の通り保有戦車は結構な数あります』
優花里『おっ、知波単学園の名前にもある"チハたん"こと九七式中戦車があります!あっ、向こうには"ハゴたん"こと九五式軽戦車も!』
優花里『これはまるで博物館にいる気分ですねぇ~!』キラキラ
沙織「本当に博物館にいるみたいなテンションだよね」
麻子「楽しそうで何よりだ」
華「まるでボコについて語るみほさんみたいですわね」フフ
みほ「えっ?あ、ボコは凄いですよ!何と言っても満身創痍になっても挫けずに立上がって…」
杏「まま、西住ちゃん、今は動画に集中しよーよ?」
みほ「あ…ごめんなさい…///」カァァ
麻子(……珍しいこともあるもんだな)
201:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:27:32.47ID:NnuqTTfd0
優花里『おっ、あちら無人機らしきものが見えます。ちょっと近づいてみますね』
優花里『ふむ…陸軍の傑作機といわれた四式戦闘機"疾風"ですね』
優花里『その隣には海軍機の"零戦"こと零式艦上戦闘機、そして紫電改』
優花里『…おおっ!試作型の"烈風"じゃないですか!こっちは和製コメートこと"秋水"!あそこには75mm高射砲を搭載した"キ109"まで!!』ヒャッホォォイ!!
優花里『そしてその奥には…ん?』
優花里『…一式陸上攻撃機?』
202:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:28:21.42ID:NnuqTTfd0
優花里『ふーむ…。おそらく機動性の高い零戦や紫電改、四式、烈風、秋水のうちいずれか2機で対無人機戦を繰り広げ、』
優花里『一式陸上攻撃機やキ109で対地攻撃をするという運用なのでしょうかねぇ?』
優花里『おや?横にシートが掛かったモノがあります。一体何が入ってるんでしょう?』ペラッ
『おい貴様!そこで何をしている!!』
優花里『わっ!見つかりました!!以上で潜入レポートを終了します』ダダダッ
劇終
協力:サークルKサンクス
協賛:大洗女子学園生徒会
撮影・編集:秋山優花里
203:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:29:06.95ID:NnuqTTfd0
優花里「潜入レポートは以上です」
杏「毎度ながらジェームズボンドも映画も真っ青の偵察任務だねぇー」パチパチ
桃「し、心臓に悪すぎるっ!見ていてヒヤヒヤしたぞ!」
柚子「昨日のアレみたいだったねー」
桃「お前はそれから頭を離せこの腰抜けがー!!」
柚子「腰抜けって桃ちゃんひどい!!」
ギャーギャー!
杏(おまえら2人は昨日何をしてたのさ……)
204:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:29:48.77ID:NnuqTTfd0
エルヴィン「海軍機、陸軍機は大体わかったが、秋水やキ109まで持ってるのか…なかなマニアックだな知波単…!」
梓「これだけあると試合当日にどの無人機を使ってくるかわかりませんよね…」
典子「聖グロは無人機を持っていたので対無人機策を講じていましたが、私達は無人機を持っていないので、いずれも爆撃してくるのでは?」
優花里「ええ、零戦も爆装型がありますし、その可能性は濃厚でしょう」
麻子「なんだか知れば知るほど逆に希望が薄れていく気がするな…」
沙織「そんな状況今まで何度でもあったじゃない!」
華「そうですよ麻子さん。私達は何度も困難を乗り越えてきました。時間はまだまだありますのでじっくり作戦を考えていけば良いのですよ」
優花里(西殿…あなたは一体…)
205:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:30:38.89ID:NnuqTTfd0
アナウンス『勝者、知波単学園!』
オオオオオオオオオオ!!
バンザァァァァァァァァァァァァイ!!!!!!!
西「勝ったんだ…聖グ口リアーナに……」
玉田「隊長殿!我々の完全勝利ですぞ!」
細見「聖グロの騎士道に我ら知波単の武士道が勝った瞬間であります!」
西「あぁ…そうだね…」
福田「西隊長殿?どうされたでありますか?」
西「えっ?…あぁ、ははっ…まだ勝ったという実感が湧かないだけだよ」
福田「そうでありましたか!」
西「あぁ…」
西(………)
206:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:31:29.07ID:NnuqTTfd0
~~~~~~~~~
「ここは海軍機を導入すべきだ!地上攻撃は元より敵機との戦闘では機動力が物を言う!」
「それなら陸軍機のがある!機動性はもとより海軍のものより耐久性に優れている」
ガヤガヤ
「隊長殿!ここは海軍機"紫電改"を是非!」
「いや、隊長殿は陸軍機をお気に召すはずだ!!」
西「ま、まぁまぁお前たち、それぞれ1機ずつ導入すればいいじゃないか」
「おお!さすが隊長殿!」
「見事なご決断であります!!」
ワイワイガヤガヤ
「あ、あのっ!無人機は3機まで良いとありますが、残りの1機は」
「そうだ!福田の言う通り!陸軍機2機で連携を取れば百戦危うからずですぞ隊長殿!!」
「それこそ"我ニ追イ付ク敵機ナシ"と鬼畜米英を圧倒せしめた海軍機を2個置くべき!!」
ガヤガヤガヤガヤ
207:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:32:28.54ID:NnuqTTfd0
西「諸君!」
「!」
西「このまま陸よ海よと啀み合ったところで埒が明かない。ひとまず無人機の話は置いといて、戦車についての戦略を練ろうではないか」
「しかし隊長殿、無人機は我が知波単の戦力を大幅に向上させるのですぞ!」
「ここで話をつけねば何時すべきと言うのですか!」
西「無人機は3機まで許可されているだろう。なら陸から1つ、海から1つ、残りの1つは私が決めよう」
「…なるほど!」
西「それで諸君。来る聖グ口リアーナ戦に向け、我が知波単の戦車運用について提案がある」
「………」
西「まず戦車部隊は地形を最大限に利用した奇襲作戦とする」
西「岩の陰に潜み、草木に隠れ、敵戦車が通過するのをじっと待ち、通過したところを討つ」
西「つぎに無人機については敵機の迎撃に専念する」
西「あわよくば敵機迎撃できた場合、以降は上空より敵戦車の偵察、誘導、そして爆撃を行う。そして…」
西「本作戦において一切の突撃・吶喊および玉砕を禁ずる」
「!!!」
208:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:33:49.09ID:NnuqTTfd0
「隊長殿!それは我が校の伝統に背く行為ですぞ!!」
「何故そのような卑怯者の戦法を採用せねばならんのですかッ!!」
「た、隊長殿…これはどういう…」オロオロ
西「この作戦が我が校の伝統に背を向けるものというのは百も承知だ」
西「だが、先のエキシビジョンマッチ、そして大学選抜戦を経て我々は新たな戦い方を講じる必要性を十二分に感じたのだ」
西「知波単が知波単として生きるためには変わらなければいけない…!」
「勇猛果敢に突撃するのが知波単魂ですぞ!その結果儚く散ったとしても!」
「知波単の精神に反してまで得る勝利に何の価値があるというのですか!!」
「あんまりです隊長殿!!」
「見損ないましたぞ!!」
西「"皇国ノ興廃此一戦ニ有リ"」
「…!!」
西「…負けたらそれでお終いだよ。」
「………」
~~~~~~~~~~~~~~~
209:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:34:58.26ID:NnuqTTfd0
西(…そう。負けたらお終いなんだ)
西(だから勝たなくちゃ…何としてでも…)
福田「西隊長殿…?」
西「……ん…?」
福田「なんだか顔色が優れないであります」
西「あぁ、大丈夫だ。すまないな」
西(でも、今回は無事に勝つことができた…)フゥ…
210:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:36:05.16ID:NnuqTTfd0
西「お久しぶりです。西住殿」ビシッ
みほ「こちらこそお久しぶりです西さん。先日の大学選抜戦ではお世話になりました」ペコリ
西「いえ、あの時はいろいろ粗相してしまい、謝罪せねばと…」フカブカ
みほ「いえいえ、とんでもない。西さんや知波単学園の力もあってこその勝利です」
西「あはは…あの試合では私も色々学ばされました」
西「その時の戦訓をこの試合で発揮できればと思う所存であります」
みほ「ところで西さん、なんか顔色が」
審判「それでは試合を開始します!」
西「では試合でお会いしませう!」
審判「両チーム、礼!」
全員「よろしくお願いします!!」
西「………」
西「………フゥ…」
みほ(………西さん…???)
211:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:36:52.97ID:NnuqTTfd0
オレンジペコ「始まりましたね」
ダージリン「えぇ…」
オレンジペコ「ダージリン様?」
ダージリン「…えっ?」
オレンジペコ「なんだか上の空ですね?何かあったのですか?」
ダージリン「そうね……こんな格言を知っているかしら」
ダージリン「空を道とし、道を空とみる」
オレンジペコ「宮本武蔵ですね」
ダージリン「彼女は悩んでいるようね……」
オレンジペコ「そうですか?」
ダージリン「えぇ…」
ダージリン「オレンジペコ、この試合はしっかり見ておきなさい」
オレンジペコ「? わかりました」
212:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:38:09.17ID:NnuqTTfd0
みほ「今回の試合会場は森林地帯と山岳地帯が入り組んだような地形になっています」
典子「アンツィオ高校と戦った時みたいですね」
梓「奇襲攻撃をするのに有利な地形です」
エルヴィン「同時にこちらも森林に隠れたら無人機に見つかりにくくなるな」
みほ「だけど、無人機の死角になるのを見越した配置になっている可能性も十分あります」
みほ「相手がどこに潜んでいるか分からないので、移動は細心の注意を払いながら行います」
みほ「ウサギさんチーム、アヒルさんチームは二手に分かれて偵察をお願いします」
みほ「視覚だけでなく五感全てをフル活用し、僅かな変化も見落とさないようにして下さい」
みほ「同時に、敵の戦車を発見したら深追いせず即座に連絡してください。迎撃チームが駆けつけます」
典子「アヒルチーム了解しました!」
梓「同じくウサギチーム了解です!」
みほ「幸い知波単学園の戦車の火力は聖グ口リアーナと比べると劣っています」
みほ「万が一集中砲火に見舞われた場合は慌てずに一旦退却して体勢を立て直しましょう」
みほ「カバさんチーム、カメさんチームは私達あんこうと行動を共に、敵機を発見次第迎撃態勢に入ります」
エルヴィン「心得た!」
杏「おっけーい!」
みほ「そして敵が攻撃態勢に入ったら一斉射撃し、これを妨害します」
みほ「陸だけでなく空も警戒しないといけないので、各車両間の連携はより緊密に行います。どんな小さなことでも報告してください」
全員「了解!!」
みほ「それでは、パンツァー・フォー!」
213:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:43:31.32ID:NnuqTTfd0
ガタンゴトン
あゆみ「うぁっ!桂利奈ちゃんもっと安全運転!」
桂利奈「道がデコボコしてるから仕方ないよー!」
梓「山岳地帯を抜ければ揺れはおさまると思うから、それまで頑張ろう!」
優季「これなら沙織先輩のクッション1つ借りればよかったなぁ」
桂利奈「座るとブーッ!ってオナラみたいな音が鳴るやつー?」
あや「違うよ。まんなかに穴のあいたクッションだよ」
あゆみ「えーっ!?沙織先輩って痔なの?!」
優季「わかんないけどぉ、あのクッション使うってことはぁ」
214:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:44:45.31ID:NnuqTTfd0
沙織『こちらあんこうチーム!ウサギさんチーム状況報告をお願いします!!』
ウサギ「ひゃぃっ!?」
優季「こちらウサギチーム、今のところ異常なしです!」
あや「優季が沙織先輩のこと痔って言ってましたー!」
優季「アタシ言ってません!沙織先輩のこと痔だって言ったのはあやとあゆみですぅ!」
沙織『』ブチッ
沙織『あんたたち!あたしの悪口言ってないでちゃんと報告するっ!!』
ウサギ「わーん!ごめんなさいママー!」
沙織『まだママじゃない!お姉さんって言って!!』
みほ『まぁまぁ…沙織さん落ち着いて…』
みほ『ウサギさんチームには引き続き周辺の偵察をお願いします』
みほ『繰り返しになりますが、僅かな変化でも教えてください』
梓「了解です!」
215:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:47:04.25ID:NnuqTTfd0
グオーン...
梓「! こちらウサギさんチーム!無人機の飛行音が聞こ
「撃て!!」
ドォォン!!ズガァァァン!!
キャァァァァ!!!
シュパッ!
216:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:48:21.43ID:NnuqTTfd0
アナウンス『大洗女子チーム M3Lee 走行不能!』
沙織『ウサギさんチーム?!応答願います!!』
梓「こちらウサギさんチーム…申し訳ありません…やられてしまいました…」
優季「ごめんなさい沙織先輩ぃ…敵に全然気づかなかったぁ…」グスン
沙織『…了解しました、ケガ人はいませんか?大丈夫ですか?』
梓「はい、何とか大丈夫です」
優季「大丈夫ですぅ…」グスン
あや「メガネ割れたけど大丈夫です!」
あゆみ「紗希も無事って言ってます!」
梓「お役に立てずに申し訳ありません…あとは、あとはお願いします!!!」
217:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:52:02.68ID:NnuqTTfd0
沙織「良かった…みんな無事だって」ホッ
華「ウサギさんチームが抵抗する間もなくやられてしまうなんて…」
麻子「無線から流れた音からして、至近距離から複数の車両にやられたそうだな」
みほ「ウサギさんチームがいたのはXXX地点。ここから数キロ離れた場所」
みほ「もしも情報が本当ならその周辺を攻撃拠点として展開しているはず…」
優花里「あとウサギさんチームから無人機が動き出したのと情報もあります。いよいよですよ…!」
みほ「うん…ここからだよね」
優花里(本当にいよいよですね…西殿…)
218:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:53:22.25ID:NnuqTTfd0
みほ「…各チーム、先程ウサギさんチームより無人機の飛行音を確認したとの連絡が入りました」
みほ「これより対空戦車小隊は上空の警戒にあたります」
全員『了解!!』
杏『いよいよだねぇー』
エルヴィン『ここが腕の見せ所だ!!』
華「花を活ける時のように狙いすまして迎撃します…!」
典子『敵機発見!!2機確認できました!こちらに向かって飛んで来ています!!』
みほ「了解!カバさんチームおよびカメさんチームは射撃体勢に入ってください」
みほ「それ以外の車両はなるべくジグザグに移動しつつ、上空からの攻撃を回避できそうな場所に退避してください!」
全員『了解!』
219:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:55:10.18ID:NnuqTTfd0
優花里「あれは海軍機の紫電改と陸軍機の疾風ですね…!」
麻子「おかしいな。3機投入してくると思ったのだが」
優花里「ひょっとしたらまだ今は使う時じゃないのかもしれませんね」
麻子「どういうことだ?」
優花里「本当に怖いのは紫電改でもなく疾風でもなく」
ナカジマ『1機急降下してくるッ!!!』
グオォォォォォォォォォオォォォン!
みほ「対空戦闘開始!!」
220:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:58:40.31ID:NnuqTTfd0
ダダダダダダダダダ!!!
ズン!バズン!ズゥン!
左衛門佐『くそっ!当たらん!!』
エルヴィン『いいから撃ち続けろ!!』
おりょう『当たらずとも攻撃を阻害できれば御の字ぜよ!』
華「くっ…当たりません…!」
みほ「華さん!相手は回避して立て直す際に若干ですが隙が発生します。そこを撃ってください!」
みほ「私達のオストヴィントが無人機迎撃の本命です!」
華「承知しましたわ…!」ウィーン
グォオオオオオオオオオオオオオオオ
典子『アリクイさん危ない!!』
ねこにゃー『うえっ?!ボクたち!?』
みほ「アリクイさん!衝撃に備えて!!!」
バシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンン!!!!
ねこにゃー『うわぁぁっ!!』
桃『くっそがぁぁ!!!』
ダンダンダンダンダンダン!!!!
チュィーン!ガコン!カン!!
ナカジマ『流れ弾こっちに当たってるよっ!!』
杏『河嶋ストップ!!』
桃『ッ!』
グオォォォォォォン
221:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)21:59:40.51ID:NnuqTTfd0
ねこにゃー『……あれっ?!攻撃されなかったにゃ!?』
みほ「アリクイさんチーム!大丈夫ですか?」
ねこにゃー『う、うん…攻撃されなかったから大丈夫…』
桃『済まない……敵機を狙うつもりが味方に……』
ナカジマ『ウチらは大丈夫だよ。でも今のが装甲の薄い戦車に来るとマズいかもね…』
典子『き、気合で機関砲弾も耐えてみせます…たぶん…』
222:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:00:40.00ID:NnuqTTfd0
カエサル『にしてもなんて無茶な操縦だ!一歩間違えればそのまま地面や戦車に激突していたぞ!』
左衛門佐『それにあんな急接近されては味方誤射する危険もある!』
おりょう『しかし何故敵さんはあれだけ接近しておきながら攻撃してこなかったぜよ?
エルヴィン『わからん。だが敵は間違いなく手練だ』
そど子『それより無人機は?!』
典子『対空砲火を避けながら逃げていきました』
そど子『違うわ!もう1機の方よ!』
223:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:03:27.90ID:NnuqTTfd0
みほ「安心してください、もう1機はまだ攻撃態勢に入ってないみたいです」
みほ「私達の様子をうかがうように上空を旋回しています」
みほ「ただ、今ので無人機はギリギリまで高度を落として私達とスレスレの所まで来ることがわかりました」
みほ「おそらく先程は攻撃に向けての様子見段階で、次から本格的に攻撃を仕掛けてくると思います」
全員『………!』
224:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:05:14.79ID:NnuqTTfd0
西「良くやった玉田、見事だった!」
玉田『光栄であります。しかし、何故攻撃の指示を下さなかったのです?』
西「地面ギリギリまで急降下し、その後は戦車の脇を通過」
西「その過程にて大洗の対空車両がどう動くかを知りたかった」
西「少々強引な手法だったけど、そのお蔭で敵さんの対空戦車は急な砲塔の旋回に難があるように見えたんだ」
西「だから今度は敵さんの後方より紫電を向かわせ、同時に細見の疾風で側面から叩く」
細見『して、私はどの車両を狙いましょう?』
西「まずは対空戦車を狙え」
細見『了解しました!!』
福田『西隊長殿!私の出番はまだでありますかっ!?』
西「まぁ慌てるな。急いてはことを仕損じるだけだ。来るべき時が来たら呼ぶ」
福田『わかったでありますっ!』
アナウンス『大洗女子チーム、38(t)対空戦車走行不能!』
225:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:06:32.43ID:NnuqTTfd0
オレンジペコ「知波単学園の無人機が1輌やりました!今のところ無傷ですね…!」
ダージリン「えぇ。本当に怖いわね」
オレンジペコ「はい、知波単学園がここまで戦術を変えるなんて今でも信じられないです」
ダージリン「違うわ」
オレンジペコ「…えっ?」
ダージリン「怖いのは知波単学園じゃない。西絹代よ」
オレンジペコ「?」
ダージリン「かつて知波単学園はその突撃で準決勝まで勝ち進んだ実績があるのよ」
ダージリン「それから勇猛果敢に突撃することを良しとする伝統が築き上げられた」
ダージリン「そんな知波単学園の象徴とも言うべきものを彼女は変えたのよ」
226:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:08:16.77ID:NnuqTTfd0
オレンジペコ「お言葉ですが、私は知波単学園の突撃には戦術的価値を見い出せません」
ダージリン「それについては彼女も疑問を抱いていたと思うわ」
ダージリン「伝統を守る事と試合に勝つ事、2つを天秤にかけて彼女は悩んでたでしょうね」
ダージリン「でも、だからといって"やめます"の一言で簡単にやめられるような物ではないわ」
オレンジペコ「そうでしょうか…?」
ダージリン「私が"ティータイムをやめます"と言ったとして、それが無理なのと同じよ?」
ダージリン「OG会から非難轟々で隊長をクビになってしまうわ」
オレンジペコ「そ、そこまでですか?!」
ダージリン「えぇ。伝統ってそれくらい重たいものなのよ」
オレンジペコ「…」
ダージリン「それを彼女は変えたの。自らの手で…」
227:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:09:56.24ID:NnuqTTfd0
ダージリン「見てみなさいな。知波単の戦車がまだ全然姿を見せていない」
ダージリン「にもかかわらず既に大洗の車両を2つも走行不能にしている」
オレンジペコ「た、たしかに…!」
ダージリン「伝統や仕来りを抑え、独自の路線を開拓し、そして成果を出す。並大抵のことではないわ」
オレンジペコ「それを隊長の西さんが一人で…」
ダージリン「ええ。人並み外れた血の滲むような思いをしたでしょうね」
ダージリン「一体どうちゃったのかしらね。彼女は」
228:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:10:22.51ID:NnuqTTfd0
ダージリン(本当にどうしちゃったのかしら)
ダージリン(エキシビジョンマッチ、大学選抜チーム戦、あなたが私達の前に現れた時からそうだった)
ダージリン(皆の前で明るく振る舞っているあなたがほんの一瞬だけ見せる、何かに追い詰められているような憔悴しきったような表情)
ダージリン(そんな狂気を背負ったあなたがあの知波単学園をここまで怪物に変貌させた)
ダージリン(貴女の隊長としての顔が薄いメッキだとしても、願わくば剥がれて欲しくはないわね…)
ダージリン(………)
ダージリン「西絹代……本当に怖い人ね…」ボソッ
229:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:11:30.08ID:NnuqTTfd0
みほ「カメさんチーム!ケガ人はいませんか?!」
杏『なんとかねー。にしても凄い攻撃だねぇ』
桃『ぁ…ぅ…』
柚子『落ち着いて桃ちゃん!生きてるから!』
杏『毎度毎度本ッ当に申し訳ないけど、あとは頼んだよ西住ちゃん』
みほ「はい…!」
みほ(これで6対7…無人機を入れると6対10…)
みほ(やっぱり相手も対空戦車から先に走行不能にしようとしている)
みほ(となれば…)
みほ「みなさん!一旦YYY地点に避難します!無人機に居場所がバレないようスモークを使います!」
全車輌『了解!』
みほ「それでは…もくもく作戦開始!」
全車輌『もくもく作戦開始!』
プシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!
230:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:12:43.66ID:NnuqTTfd0
ナカジマ「無事に退避出来たみたいだね」
エルヴィン「ここなら木々が鬱蒼としている。上空から発見されることはまず無いだろう」
典子「周囲を確認したけど、敵戦車はいませんでした」
ねこにゃー「でも、これからどうすればいいにゃー?」
みほ「プラウダ高校との戦いを思い出してください」
みほ「あの時私達は敵の包囲網に入った後に一時停戦しましたよね?」
エルヴィン「あぁ、私とグデーリアンが偵察に行ったあの時だな!」
みほ「はい。そして今回も対プラウダ戦のようにウサギさんチームが迎撃されたXXX地点へ3組の偵察班を出します」
みほ「そして知波単学園の戦車の正確な位置を確認。位置が確認次第、XXX地点へ向かいます」
みほ「ただ、今回はプラウダ高校戦と決定的に違う点があります」
全員「?」
231:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:15:28.42ID:NnuqTTfd0
みほ「それは"停戦状態"でないこと」
みほ「前回は停戦状態だったため、敵も油断していたり、時間の猶予がありました」
みほ「しかし今回は作戦行動中の偵察です。無人機はもちろん、戦車もこちらの動向を警戒している状態です」
みほ「ですから偵察は細心の注意を払うのと同時に、素早く行わなければなりません」
典子「シビアですね…」
みほ「なので、前回の偵察経験者4名と新規の2名から選出し、1組2名の偵察班を編成します。編成は以下の通りです」
偵察班
・典子麻子
・エルヴィン優花里
・左衛門佐そど子
232:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:18:34.68ID:NnuqTTfd0
エルヴィン「またしてもグデーリアンと共に斥候出来るのか!」
麻子「…お手柔らかに頼むぞ磯辺さん」
典子「こちらこそ!」
そど子「偵察だからといって風紀の乱れは許さないからね!」
左衛門佐「お…応」
みほ「先述の通り、前回の偵察経験者に加え、今回は新規に左衛門佐さんと磯辺さんを加えました」
優花里「なぜこのお二方なのですか西住殿?」
エルヴィン「愚問だぞグデーリアン!左衛門佐は忍道履修者だ」
カエサル「いわば偵察・スパイ任務のスペシャリスト!」
おりょう「前回の偵察で選ばれなかったのが不思議なくらいぜよ」
みほ「はい。エルヴィンさん達の言う通り、偵察能力・潜伏能力に長けた方を選抜しました」
典子「では私はどういった理由でしょうか!」ワクワク
みほ「えっ?…あー…えーと…」
典子「?」ワクワク
みほ「ば、ばれーぼぉるで培った俊敏な動きは迅速な作戦行動に向いているからです」
典子「なるほど!」
優花里(西住殿、なんか目が泳いでませんかね?)ヒソヒソ
エルヴィン(オマケに少しイントネーションがおかしいな)ヒソヒソ
左衛門佐(大方、取ってつけた理由で、本命は別にあるのだろう)ヒソヒソ
典子「♪」チンマリ
エ・左・優(………なるほど。"ちっちゃい"からか)
233:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:20:29.00ID:NnuqTTfd0
みほ(20分ほど経過して、偵察隊が全員帰還しました)
みほ(そして、彼女たちの報告を元に、XXX地点の敵戦車の配置場所を掌握)
みほ(XXX地点に草木で偽装した戦車が2輌…おそらくウサギさんチームを撃破した戦車)
みほ(そしてその奥、山道にも偽装された戦車が1輌)
みほ(確認できたのはこれだけ)
みほ(これら全てを撃破したとして、残るは4輌…)
みほ(そして問題はXXX地点へ移動する際に無人機をどう回避するか…)
234:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:21:44.66ID:NnuqTTfd0
みほ「これよりXXX地点へ向かい、敵車両の攻撃を行います」
みほ「レオポンさんチーム、アヒルさんチームの2輌を第一群としてXXX地点に侵攻」
みほ「次いで後続部隊としてアリクイさんチーム、カモさんチームを時間差で投入」
みほ「最後にカバさんチームと私達あんこうチームによる三段階で行きます」
みほ「敵の戦車は7輌ですが1輌ずつ確実に走行不能にしてから次の目標を狙ってください」
235:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:22:48.17ID:NnuqTTfd0
西(次の攻撃も玉田、細見の健闘により見事に決まった)
西(自軍損害なし、敵対空戦車1輌戦闘不能。これで7対6)
西(これで良い。このまま次の手を講じれば良いんだ…)
福田『隊長殿?体が震えているであります?』
西「ははは。武者震いってやつさ。今日は少し冷えるしな」
福田『そうでありましたか!』
西「あぁ。」
236:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:24:22.94ID:NnuqTTfd0
『隊長殿ーっ!こちらはいつまで待機すればいいですか?!』
『待ちくたびれて水飴のようにドロドロになりそうです!』
西「そうだな。次の手を使おう」
『おおっ!突撃ですか!』
『まっておりました!!』
『いつでも準備はできております!!』
西「違う。」
『…!』
西「敵さんが動き次第、引き続き玉田・細見の二名の無人機で大洗の車両を煽動する」
西「目的は撃破ではなく時間稼ぎとして」
細見『時間稼ぎでありますか?!』
西「ああ。その間に待機している戦車部隊は全車両XXX地点より少し離れたZZZ地帯へ移動する」
西「そして同様に戦車を偽装・隠蔽し、再び攻撃命令が下るまで待機せよ」
237:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:25:07.55ID:NnuqTTfd0
西「なお、移動・配置が完了次第、無人機部隊は時間稼ぎの煽動から、敵戦車をXXX地点へ誘い込む」
西「戦車部隊は攻撃の合図と同時に一斉射撃。最後まで徹底抗戦だ」
「隊長殿!私が先行して敵さんをおびき寄せましょう!」
西「それは要らんだろうな」
「!…ですが隊長!」
西「相手は大洗の西住隊長だ。恐らく聖グ口リアーナの戦いでこちらの手の内は読んでいるはずだろう」
西「だとしたら安直な挑発など何の意味も持たないよ」
「…わかりました」
西「玉田・細見、出来るだけ時間を稼いでくれ」
玉田・細見『了解しました』
西「それでは戦車部隊は速やかにZZZ地帯へ移動!」
238:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:26:58.93ID:NnuqTTfd0
オレンジペコ「完璧です…!大洗女子の偵察を知っていたかのように配置を変えました!」
ダージリン「………」
オレンジペコ「…あまり疑いたくはないのですが、知波単学園は無線機の盗聴を…」
ダージリン「どこに盗聴器があるのかしら?」
オレンジペコ「…!じゃぁ…」
ダージリン「これは"彼女のもの"よ」
オレンジペコ「!」
ダージリン「盗聴でもなければズルでもない」
ダージリン「紛れもなく彼女が積み重ねてきた努力の結晶。いわば、これが彼女の"伝統"よ」
オレンジペコ「………」
ダージリン「言ったでしょう?"この試合はしっかり見ておきなさい"と」
オレンジペコ「は、はい!」
ダージリン「この試合には彼女の全てが詰まってるわ……」
239:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:27:51.70ID:NnuqTTfd0
グォオオオオオオオオオオオオオオオオオン
典子『1機また攻撃態勢に入りました!!』
ナカジマ『高度を落としてきた!気をつけて!!』
みほ「対空攻撃開始!!」
ズガガガガガガガガガガガ!!
エルヴィン『よし!攻撃を阻止できた!』
みほ「そのまま敵機を狙ってください!無人機の帰投は撃墜のチャンスです」
みほ「その他の車輌はそのままXXX地点へ向かって下さい!」
華「わかりましたわ…!」
ズン!!バズン!!バズン!!
シュポッ!!
華「っ!!」ドキッ
アナウンス『知波単学園チーム紫電改飛行不能!』
240:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:29:13.45ID:NnuqTTfd0
優花里「五十鈴殿!オストヴィントが紫電改を撃破しました!やりましたねぇ!!」
ナカジマ『すごいよ!無人機落としたよ!』
ねこにゃー『おぉぉ…真っ二つだにゃー…』
華「えぇ…!残るはもう1機。なんだかわたくし、ドキドキして参りましたわ…!」ウィーン
優花里「西住殿、各車両に伝令をお願いします」
みほ「はい?」
優花里「ここまで知波単学園は無人機は2機しか発見できませんでしたが、本来ならもう1機来るはずです」
優花里「その1機だけは絶対に見逃さないようにと」
みほ「?わかりました。沙織さんお願いします」
沙織「了解。あんこうチームより全車両に伝令です――」
241:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:30:15.16ID:NnuqTTfd0
麻子「確かに。3機まで良いはずだったな」
華「となると最後の1機は何故出てこないのでしょう?」
沙織「こちらに配慮して2機まで~ってことじゃない?」
優花里「そんなはずありません。」
沙織「…!」
優花里「本当に怖いのは最後の1機で何を使ってくるかなんです…」
みほ「最後の1機?」
麻子「秋山さん、説明してくれないか?」
242:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:31:18.65ID:NnuqTTfd0
優花里「知波単学園に潜入して無人機を発見したときに違和感があったんです…」
華「違和感ですか?」
優花里「零戦、紫電改、疾風、烈風、秋水、キ109…これら戦闘機の中にあった一式陸上攻撃機」
沙織「何その一式…って?」
優花里「一式陸上攻撃機は爆撃機に分類される航空機です」
優花里「爆撃機なので戦闘機のような高度な飛行能力はありませんが、その分大量の爆弾や防御火器を搭載できます」
麻子「別段おかしいようには思えないが?」
優花里「無人機に関するレギュレーションを思い出してください」
243:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:32:58.52ID:NnuqTTfd0
みほ「確か"爆弾は1機3つまで。1機の爆弾合計搭載重量1,000kg未満であること"だったよね」
優花里「その通りです。爆弾の搭載に制限がある以上、このような爆撃機を選ぶのは"主砲が使えないティーガー"を試合に持ち込むようなものです」
優花里「十分な爆撃が出来ない反面、無人機や対空戦車の的になるわけですからね…」
華「確かに、本来の使い方が出来ないのであれば宝の持ち腐れになりますね」
優花里「なので対戦車用に爆弾が搭載出来て、尚且つ対無人機戦用に飛行能力に長けた戦闘機を選ぶのが定石です」
沙織「じゃぁ最後の1機は戦闘機を使ってくるんじゃないの?」
優花里「もしそうだとしたら出し惜しみせず最初から3機編成で仕掛けてくるかと思います」
みほ「確かに」
麻子「仮に最後の1機がその一式陸上攻撃機だとして何か不味いことでもあるのか?」
優花里「一式陸上攻撃機が最後の1つだとしたら搭載する爆弾はおそらく」
244:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:33:43.60ID:NnuqTTfd0
優花里「特攻兵器"桜花"です」
245:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:36:03.70ID:NnuqTTfd0
みほ「桜花って…あの…」
優花里「兵士の犠牲を前提に開発された兵器です」
優花里「輸送機…この場合は一式陸上攻撃機が牽引して射程範囲まで接近したら切り離し」
優花里「その後は搭載されたロケットエンジンを作動させて誘導し、敵艦に激突させます」
優花里「実戦での成果は芳しく無かったですが、人間という最高精度の誘導装置を搭載したロケットミサイルが桜花です………」
優花里「無人機で言えば桜花を射出したあと、操作するように制御できるわけです」
優花里「…となれば第二次世界大戦中に開発されたどの国の爆弾よりも高性能な誘導ミサイルとなるわけです…!」
優花里「なので、桜花を使用することは、最強で最凶の爆弾を使用するということになるんです!」
247:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:38:03.18ID:NnuqTTfd0
華「そんなに恐ろしい兵器があったのですね…」
優花里「戦車道は戦争ではなく競技です…しかし競技だからといって持ち込んで良い物と悪い物がある!!」
麻子「そもそも、だ。無人機の制限は3機なのだろう?だとしたら一式陸上攻撃機だけで制限を超えてしまうはずだが?」
沙織「そ、そうだよ!制限を超えたらその時点で反則になっちゃうじゃない!」
優花里「無人機ではなく"爆弾"として扱われていたら話は別です」
麻子・沙織「あっ…!」
優花里「この試合で桜花が出て来るとしたら…それは"認められた"兵器となるわけです」
優花里「人の死を前提に運用される外道な兵器を!!」
優花里「知波単学園は試合を有利に進める道具の一つとしか見てないんですッ!!!」
248:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:39:21.23ID:NnuqTTfd0
沙織「ひどい!」
麻子「腐ってる…!」
華「名前は素敵なのにそんな恐ろしいモノだなんて…」
みほ「………」
優花里「だから…その外道が"成果"を出さないよう、私達は最後の1機だけは何としてでも撃墜しなければいけないんです…」
優花里「もしも桜花を使うなら知波単学園は
ナカジマ『こちらレオポンチーム、もう間もなくXXX地点に到着するよ』
249:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:40:03.66ID:NnuqTTfd0
みほ「あっ…はい!事前に説明したとおり、まずは偵察班が確認した3つの車両を順番に発見次第攻撃・走行不能にしてください」
ナカジマ『了解!』
みほ「恐らく同時に敵も猛反撃してくると思います。無理そうでしたら深追いせず、後退して味方と合流してください」
典子『了解しました!』
250:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:42:10.75ID:NnuqTTfd0
グオォォォォォォォォォォォォン!
ねこにゃー『ああっ!レオポンさん気をつけて無人機がぁぁ!』
ナカジマ『またコッチに来るのかよ!!』
みほ「ッ!レオポンさん!!」
典子『かァァァァァァァァわにしィィィィィィィィィィィィ!!!』
忍『うおああああああああああああ!!!』
ギギィィィィィィィィィィ!!!!
ズガァァァァァァァァァァァン!!!!!!
シュポッ!!
アナウンス『大洗女子チーム八九式中戦車走行不能!』
華「逃がしませんわ!!」
ドウン!!バズン!!ガシャーン!!
シュポッ!!
アナウンス『知波単学園チーム 四式戦闘機飛行不能!』
251:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:43:38.89ID:NnuqTTfd0
ツチヤ『…あれ…ウチらまだ生きてる…?』
ホシノ『あ、アヒルさんチームが盾になってくれたみたいだよ!』
ナカジマ『っ! おーい!アヒルさんチーム、無事か?!』
妙子『こちらアヒルチーム、全員無事です!』
忍『な…なんとか間に合った…』フゥ…
あけび『滑り込みセーフな逆リベロでした…』
252:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:44:39.37ID:NnuqTTfd0
ナカジマ『ばっ、ばかっ!無茶なことして!ケガしたらどうするのさ!』
典子『ごめんなさい!でもここでレオポンさん失ったら一気にピンチになると思ったんですっ!』
ナカジマ『だからって……全く無茶しすぎだよ…』
スズキ『まぁまぁ。今はアヒルさんチームの根性に感謝して彼女たちのポイント無駄にしないよう生き延びること優先にしよ?』
ホシノ『一応あんこうチームが仇を取ったしね』
ツチヤ『咄嗟にあの判断は流石だなぁと思うよ』
ナカジマ『う…うん。ありがとうね、アヒルさんチーム』
253:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:45:47.26ID:NnuqTTfd0
典子『隊長、レオポンさん、あとは頼みました!』
ナカジマ『りょーかい!!』
みほ「わかりました!…レオポンさんチーム、一旦後退して、後続車両と合流してください」
みほ「編成を変更します。第一部隊を主力としてレオポンさんチーム、アリクイさんチーム、そしてカモさんチームの3輌編成で敵を叩きます」
みほ「敵は間違いなく奇襲をしてきます。戦車の弱点である上面装甲および後部パネルを狙われないよう互いに死角をフォローする形で移動してください」
みほ「もし敵を確認できたら車体は垂直ではなくなるべく斜めに向けて、避弾経始を最大限活用してください」
ナカジマ『レオポン了解!』
そど子『カモ了解しました!』
ねこにゃー『アリクイも了解だにゃー!』
254:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:46:44.64ID:NnuqTTfd0
玉田『こちらの無人機がやられました!!』
細見『申し訳ありません…疾風も撃ち落とされました…』
西「……やはりか」
西(最後の1機…どうする…!?)フラ…
砲手「隊長殿、気分がすぐれないでありますか?!」
西「一瞬クラッとしただけだ。大丈夫だよ。ありがとう」
砲手「そうでありますか…」
255:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:48:32.97ID:NnuqTTfd0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
西「無人機…ですか?」
連盟関係者「ええ。新しいルールが追加されてね」
連盟関係者「第二次大戦中の航空機をオートパイロット化した物の使用が許可されたんだ」
連盟関係者「つまり次回の公式戦から無人機による上空からの攻撃や偵察が可能となったわけだよ」
西「そうですか…」
連盟関係者「まぁ、まだ新設されたばかりだ。分からないことは多いかもしれない。その時は気軽に問い合わせてくれると良いよ」
西「わかりました」
256:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:49:13.80ID:NnuqTTfd0
---------------------------------
「ここは海軍機を導入すべきだ!地上攻撃は元より敵機との戦闘では機動力が物を言う!」
「それなら陸軍機がある!機動性はもとより海軍のものより耐久性に優れているぞ!」
ガヤガヤ
西「無人機は3機まで許可されているだろう。なら陸から1つ、海から1つ、残りの1つは私が決めよう」
---------------------------------
257:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:50:08.23ID:NnuqTTfd0
西「残りの1つ…かぁ」
プルルル プルルル
西「…まぁ、通るわけはないだろうけどね」ハハハ
プルルル プルルルガチャッ
「こちら日本戦車道連盟です」
西「あ、私、知波単学園戦車道の隊長をしています西と申します」
西「この度は新しく追加された無人機において、とある機体がどのように扱われるのかを知りたくてですね…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
258:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:50:53.71ID:NnuqTTfd0
「重戦車2輌、中戦車1輌、XXX地点に到達しました!攻撃しますか!?」
西「…ハッ!……ま、待て…ギリギリまで…引き付けろ」
「攻撃しなければあっという間に陣地を奪われてしまいます!」
西「敵が…最前線を通過するまで待て…」
「……了解」
259:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:52:37.26ID:NnuqTTfd0
みほ「えっ、戦車がいない…?」
左衛門佐『馬鹿なっ!確かにあの場所には2輌配置されていたはずだぞ!?』
そど子『ええ、偵察のときは確かにこの位置にいたはずなのにモヌケの殻よ!』
麻子「見間違いじゃないのか?」
そど子『そんなわけないじゃない!』
ねこにゃー『でも確かに戦車がいたような形跡はあるよね』
ナカジマ『履帯の跡を見るとこの先に移動したみたいだよ。隊長、どうする?』
みほ「わかりました。引き続き、先行組3輌は最大限警戒しながら追跡してください」
みほ「こちらも無人機が来る気配がないようなのでそのまま後を追います」
レオポン・カモ・アリクイ『了解!』
みほ「カバさんチーム、私達について来てください」
エルヴィン『心得た!』
260:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:53:42.48ID:NnuqTTfd0
ガタン! ゴトン!バン!
ねこにゃー『カモさんチーム、大丈夫にゃー?』
そど子『だ、大丈夫。ちょっと操作を誤っただけ…ほらゴモヨ!しっかり操縦なさい!』
ナカジマ『この辺はデコボコしているからね。足元取られないよう注意だよ』
ねこにゃー『戦車だけじゃなく地面も注意なんてトコトン恵まれないにゃー…』
カタン………カタン………カタン………ガコン
261:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:57:17.13ID:NnuqTTfd0
ホラゴモヨ!シッカリシナサイ!!
『西隊長、最後の1輌が我々を通過しました!』
西「………」
『西隊長?』
『隊長殿!応答してください!!』
西「よし…」
『!』
西「じゃ…みんな、行こっか。」
西「攻撃開始!!」
『攻撃開始!』『攻撃開始ぃ!!』『攻撃開始!!!』
262:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)22:58:13.77ID:NnuqTTfd0
コウゲキカイシ!!!!
ナカジマ『っ!!』
ズガァン!!ズドン!!
そど子『きゃぁぁぁ!』
みほ「ッ!皆さん大丈夫ですか!」
ナカジマ『四方八方から砲弾が飛んできてる!距離かなり近い!辛うじて持ち堪えてるけど、他の車輌含めてそんなに持たないかもしれない!』
みほ「わかりました!直ちに向かいます!」
ねこにゃー『わわわわ…』
そど子『ゴモヨ!アリクイさんチームのそばに寄って!彼女たちを守るのよ!!』
ゴモヨ『わかったよそど子!』
みほ「アリクイさんチーム!聞こえますか!!」
ねこにゃー『は、はい聞こえるにゃ!』
みほ「敵は多方向から撃ってきますが、焦らず標的を1つに絞ってください!」
みほ「1輌でも走行不能に出来ればそれだけ負担が減ります!」
ねこにゃー『わ、わかった!やってみる!』
263:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:00:30.54ID:NnuqTTfd0
みほ「! カバさんチーム!聞こえますか」
エルヴィン『こちらカバさんチーム聞こえているぞ』
みほ「前方に敵戦車が2輌います。幸いまだこちらには気付いていません」
みほ「私達は右奥の戦車を狙うので、カバさんチームは手前の戦車をお願いします!」
エルヴィン『心得た!』
バババババ
みほ「っ!」
麻子「気づかれたか…!」
優花里「後部機銃です!主砲が反対側を向いている証拠です!今のうちに攻撃を!!」
華「っ!」
ズドン!バズン!バズン!!
シュポッ!
アナウンス『知波単学園チーム、九五式軽戦車走行不能!』
シュポッ!
アナウンス『知波単学園チーム、九五式軽戦車走行不能!』
264:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:01:20.11ID:NnuqTTfd0
みほ「こちらあんこうチーム、1輌撃破しました!」
エルヴィン『こちらカバチーム、同じく1輌撃破!これで残るは5…』
アナウンス『大洗女子チーム 三式中戦車走行不能!』
エルヴィン『くそッ!!』
ねこにゃー『西住さん…申し訳ないにゃー……ちょっと!ボク達もう動けないから撃たないで!!』
みほ(これで4対5…いや4対6かな…)
265:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:02:29.76ID:NnuqTTfd0
西「ぅ…ぁ……」
玉田『隊長殿!ここはもう持ちそうにありません!次の命令を!!』
福田『最後の1機を使いましょう!』
細見『福田に同意であります!一式陸攻で敵さんの戦車を叩きましょうぞ!』
西「……っ…!」
玉田『今ならまだ対処できます!絨毯爆撃で重戦車を駆逐しませう!』
西(確かに…たしかにアレなら重戦車も叩ける…叩けるけど…)カタカタ…
ドクン…ドクン…
西(………)
266:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:03:55.47ID:NnuqTTfd0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「残念ですが、そちらの機体は規定により使用することは出来ません」
西「あはは、やっぱりそうですよね」
「はい。ただ、この場合、航空機ではなく搭載兵器として見なされますので、搭載する爆弾が規定値を超えず、」
西「えっ…?」
「無人機に搭載する形での運用でしたら使用が認められます」
西「え…」
「…?」
西「…あ!…そうなると無人機としてのカウントはされない…ということでしょうか
「そうなります」
西「………とすると、投下後は…」
「別の端末で操作して誘導する形となり、誘導ミサイルとして使用が可能です」
西「……そ…うなんですか」
「はい。ロケットによる推進機能はありますが、元となった機体の運用は航空機としてではなく搭載兵器として扱われていますので」
西「あ…ありがとうございました」
「それでは、またご不明な点がございましたらお気軽にどうぞ」
ツー ツー ツー ツー
西(どうして…)
西(どうして私はあんなことを聞いたのだろう…)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
267:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:04:33.75ID:NnuqTTfd0
西(起動すれば…一式陸上攻撃機が動く…)
西(あとは射程範囲まで…接近して、切り離し…)
西(もう一つの端末で操作すれば…)
西(全無人機中、最高精度の…"誘導ミサイル"が発射される)フラッ…
福田『た、隊長殿…!?』
268:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:05:13.42ID:NnuqTTfd0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
西「学長殿、西です。お呼びでしょうか?」
「おー、西君か。忙しい中済まないね」
西「して、ご用件とは…?」
「今日呼んだのは他でもない、重要な話があってだな」
西「重要な話でありますか?」
「…実はね、言い辛いことなんだけど………」
西「はい?」
「知波単学園はね、戦車道を廃止することにしたよ」
269:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:06:26.08ID:NnuqTTfd0
西「なっ!?どういうことですかッ!!!」ダン!!
「うん。ここ数年の大会の実績を見るとね、ほぼ一回戦敗退なんだよね」
西「ですが!過去には準決勝進出という実績があります!」
「それはずっと昔のことじゃないか。君たちには申し訳ないけど、ここ最近は全くと言って良い程成果を出せていない」
「学園艦の運営もあるしね、無理に成果が出せない科目を必修にしても仕方がないと思うんだ」
西「それでは私達はどうなるんですか!!」
「残念だけれど、戦車道履修者は来年度は他の必修科目に変更ってことになるね…」
西「待ってください!あまりに唐突過ぎます!」
「そんなことはないよ。私はもう何年も前からずっと待ってたよ」
西「え…」
「君たちが成果を出してくれるのを」
西「…!」
270:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:07:52.14ID:NnuqTTfd0
「でもね、期待するのも疲れてしまったよ」
西「そんな…!」
「成果が出せないのなら無理に続けず、他のところで才能を開花させるのも選択の一つだよ」
西「………」
西「でしたら…」
「ん?」
西「でしたら、成果が出せたら戦車道は続けてもいいという事ですよね…?」
「そうだけど、今のままじゃムリだと思うなぁ…」
西「…わかりました」
西「次の大会で成果を挙げましょう…!」
西「そして、その時は戦車道の廃止を撤回して頂きます!!」
271:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:09:15.87ID:NnuqTTfd0
「…わかった。そこまで言うならね」
西「あ、ありがとうございます!」
「ただし!」
西「っ!」
「成果が出せなかったら…その時は申し訳ないが決断してもらうよ…」
西「……承知、しました」
「私だって学生の希望を潰すような真似は極力したくないと思っている」
「でもね、時には重大な決断をしなくちゃいけない時もある」
「それだけは肝に銘じてほしい」
西「………」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
273:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:10:43.47ID:NnuqTTfd0
西(そう…負けたら…おしまい…)
西(私…達の戦車道も…)
西(知波単の伝統もみんn)
西「ゥグ!?ゴボッ!!ゲォッ!!」ビシャァァァ
砲撃手「うっ!隊長殿っ?!」
西「グボッ、オゴェッ!!!」ビチャビチャ
装填手「隊長殿!だ、大丈夫でありますか」
西「ゲホッ……ダ…イジョブ…」ハァハァ
操縦手「えっ?えっ?? どうしたでありますか?」
西「…なンでもない…ハァ…ハァ…ちょっと…乗り物酔い…しただけ…ハァ…ハァ…」フラ…
装填手「フラフラですよ隊長殿!休んだ方が良いのであります!」
西「大丈夫だから…」ハァ…ハァ…
274:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:11:49.37ID:NnuqTTfd0
アナウンス『大洗女子チーム ルノーB1Bis 走行不能!』
アナウンス『知波単学園チーム 九七式中戦車 走行不能!』
玉田『聞こえてますか隊長?!敵がすぐそばまで来ています!!』
福田『敵のぽるしぇてぃーがーにこちらの攻撃が効かないであります!!』
細見『隊長!隊長!!!!』
西「………うん…」
西「………使おっか…アレ…」フラッ…
276:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:14:25.96ID:NnuqTTfd0
アナウンス『大洗女子チーム ルノーB1Bis 走行不能!』
みほ(これで3対5!)
みほ「レオポンさん!数の上ではこちらが不利ですが、火力・防御面ではこちらが上です!なんとか持ちこたえてください!!」
ナカジマ『がっ、頑張るよ!!』
ホシノ『すごい音…ロッカーに閉じ込められて袋叩きにされてるみたいだ』
ツチヤ『ンなこと言ってないで早く撃てよ!』
スズキ『装填完了!ぶっ放せぇ!!』
ズガァァァァァァァァン!!
ポシュッ!
アナウンス『知波単学園チーム 九七式中戦車 走行不能!』
ホシノ『よっしゃ!!…あと幾つだ?』
みほ「戦車は残り3車両です!」
エルヴィン『よし!追いついたぞ!!』
優花里(…何故使ってこないんです?!)
277:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:17:15.83ID:NnuqTTfd0
玉田『隊長!福田がやられました!!』
細見『戦車の数が追いつかれてしまいましたよ隊長殿!!』
西「………」クラッ…
玉田『隊長殿!!!!』
西「ハッ!…あ、…あぁ」
細見『もうこのままでは持ちません!』
西(そう…だ…)
西(もう…知波単学園は持たない…)
西(これで…これで決着をつけよう…)
西(………端末…と、)
西「ん…この箱は…?」パカッ
278:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:18:44.07ID:NnuqTTfd0
―DearmyFriend
Darjeeling
279:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:20:43.91ID:NnuqTTfd0
装填手「隊長殿何をしてるんですか!早く端末を!!」
西「………ティーカップ…?何でこんなところに…?」
砲撃手「忘れたんですか?前回の試合で聖グ口リアーナの隊長さんから貰ったじゃないですか!」
西「……聖グ口リアーナの……隊長…」
西「………ダージリン……?」
280:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:23:23.01ID:NnuqTTfd0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
バンザァァァァァァァァイ!!
西「あっ…!」
ダージリン「おめでとう知波単学園の隊長さん。敵ながら見事な戦略でしたわ」
西「恐縮です…その…」
ダージリン「ダージリンと申しますの」
西「失礼しました、ダージリン殿」
西「…あ、私は西という者です。西絹代です」ペコリ
ダージリン「西さん、ね。よろしければこれを」スッ
西「?こちらは一体…?」
オレンジペコ「我が聖グ口リアーナは好敵手にティーセットを贈呈する"伝統"がございます」
西「!」
アッサム「フフッ…あなたはダージリンが認めた好敵手でしてよ。…次は負けませんわよ?」
ダージリン「今度はあなた達の"伝統"を見てみたいわね…」
西「あ…ありがとうございます…!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
281:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:24:57.59ID:NnuqTTfd0
西「………」
西「………ダージリン…殿」スッ
西「…私たちの伝統…だもんなぁ………」スクッ
装填手・砲撃手「???」
282:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:26:19.16ID:NnuqTTfd0
西「細見、玉田、まだ戦車は動くか?」
細見『こちら細見!まだ大丈夫であります!』
玉田『同じく!ですがこのままでは…』
西「"戦局ハ最後ノ関頭ニ直面セリ"」
細見・玉田・各搭乗員「!!!」
細見『…隊長!!』
玉田『見せてやりましょう、知波単魂を…!』
砲手「突撃して潔く散りましょう!」
装填手「知波単魂を世に知らしめましょうぞ!!」
西「これより、最後の攻撃を敢行する」
西「吶喊!!」
283:◆MY38Kbh4q62016/11/05(土)23:32:34.27ID:NnuqTTfd0
ウオオオオオオオオオオオオオ!!!!
西「いざ、突撃!!!」
『知波単学園バンザァァァァァァァイ!!!!!』
ワーーーーーー!!!!
西(…そう。これで良いんだ…)ハァ…ハァ…
イッセイニオリテキタゾ!!
ホシノ!ハヤクウテッ!!
ソウテンガマニアワナイ!!!
ニシズミタイチョォ!!!!
西(…潔く…散ろ……う…………)バタッ
ウォォォォォォオォォォォォォォォォォオォォォォォ!!!!
バンザァァァァァァァァァァァァイ!!
ポシュッ!!ポシュッ!!
西(……………)
ミポリン!!ミギカラキテル!!!
ホウトウノセンカイガマニアイマセン!!
ウワァァァァァァァ!!
ッ!ミンナツカマッテ!!!
ズドン!!!!
ガッシャァァァァァァァァァァァァン!!!!
◆4 雷と球電
294:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:48:14.55ID:C8PFdwjq0
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……
シュパッ!!!
アナウンス『大洗チーム、IV号対空戦車走行不能!』
みほ「……みんな大丈夫?」
麻子「お、おぉ…なんとか…」
沙織「やだもぉ…いくら男の子からでもあんな強烈アタック受け止められないよぉ…」
華「ジンジン来ます……」
優花里「ゲホッ…」
みほ「良かった…全員無事…だよね…?」
295:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:49:05.67ID:C8PFdwjq0
西「………」
砲手「くぅ……あ!隊長殿!大洗の西住殿を倒しました!!」
装填手「やりました!我らが知波単魂はあの大洗の将をも撃破することが証明されました!!」
西「………」
操縦手「隊長殿!我々の戦車はまだ走行可能です!」
通信手「このまま次の戦車を撃破しましょうぞ!!」
西「………」
砲手「……隊長殿…?」
ポタ…ポタ…
砲手「ん?何かこぼれているでありま……」
西「………」
ポタ...ポタ...
砲手「!!!ちっ、血が!!隊長殿!!しっかりしてください!!隊長殿ぉぉぉぉ!!!」
296:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:49:46.89ID:C8PFdwjq0
モニター『隊長殿!!しっかりしてください!!隊長殿ぉぉぉぉ!!!』
オレンジペコ「うわぁ…顔が血で真っ赤に……」
オレンジペコ「突撃の衝突でぶつけちゃったんでしょうか…」
オレンジペコ「ダージリン様、この場合は残った戦車が多い方が勝ちですか?」クルッ
オレンジペコ「あれ…ダージリン様?」
297:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:50:23.52ID:C8PFdwjq0
―大洗です!停戦を申し出ます!沙織さん!全車両に攻撃停止命令と停戦命令をお願いします!
―わ、わかった!全車両、攻撃停止!繰り返します!全車両攻撃停止!!!
―あぁぁぁ…血が…血がぁぁぁぁぁぁ!!!
―ごめんなさい隊長殿…ごめんなさい…ごめんなさい…!!
西(………)
298:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:50:52.00ID:C8PFdwjq0
―血が全然止まらないでありますっ!!
―左腕が変な向きに曲がってるよぉ…
―落ち着いてください!今は手当を!
―医療班です彼女を担架に乗せます!
―道を開けてください!
西(………)
299:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:51:20.37ID:C8PFdwjq0
―知波単の隊長さん、まるで泣いてるみたい
―ち、ちょっと桂利奈ちゃん!!
―だって血なのに目から溢れる涙みたいだよぉ
―優季ちゃんまで!!不謹慎だよッ!!!
西(………)
300:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:51:46.27ID:C8PFdwjq0
―あの時の約束…覚えてくれたのね…?
西(………)
西(………ダージリン…さん……)
301:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:52:35.41ID:C8PFdwjq0
試合は西さんの負傷によって急遽中止に。
後に2対1で生存車両が知波単学園を上回り、私たち大洗の勝利が決定しました。
"辛勝"の文字通り、あらゆる意味で辛い勝利でした。
勝ちを喜ぶ人がいなければ、負けを悲しむ人もいない。
あとに残ったのは虚無感だけ。
そして…西さんは………
302:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:53:21.03ID:C8PFdwjq0
福田「隊長殿はまだ意識が戻られないのであります…」
みほ「そうですか…」
細見「私達が…隊長を…追い詰めたせいで……」ポロポロ
華「そんなに自分を追い詰めないでください…!」
玉田「お医者様によると、頭部の強打、左腕と左足、肋骨の骨折に加え、疲労で相当衰弱していたとのことであります…」
優花里「無茶苦茶です…!」
福田「それに砲手殿によると、突撃前には既に意識が無かったとのことであります…」
華「それではあの衝撃をモロに受けてしまったのでは!?」
沙織「そんなことしたら死んじゃうよ!」
麻子「沙織」
沙織「あ…その、ゴメンなさい…」
303:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:54:02.26ID:C8PFdwjq0
玉田「隊長殿は聖グ口リアーナ戦よりも以前から疲れたような顔をしておられました…
玉田「最初はただの疲れかと思ったのですが、徐々に…やつれたような表情になって………」グスン
みほ「一体何が西さんをそんなに追い詰めたんですか?」
玉田「私たちが尋ねても…"大丈夫だよ"と言うだけで……答えてくれませんでした……」ポロポロ
みほ「そうですか…」
304:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:54:49.80ID:C8PFdwjq0
その後、私達を含め、各高校の隊長たちがお見舞に訪れたようです。
色とりどりの花束
西さんが好きだった和菓子
ぬいぐるみ
メッセージカード
西さんの病室はお見舞品で埋め尽くされ、病院の一室とは思えないくらいとても華やかになりました。
いつ西さんが戻ってきてもいいように…。
305:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:56:11.62ID:C8PFdwjq0
まほ「あの時は私達が勝ったけれど、みほをも破った今のあなたと戦ったらどうなっているだろうか」
まほ「出来ればもう一度、あなたとお手合わせ願いたかった…」
エリカ「みほに続いて西絹代…また手強い相手が増えましたね…」
小梅「これはウカウカしていられません」
西「………」
306:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:56:57.63ID:C8PFdwjq0
カチューシャ「ばっかみたい。試合で無茶して死にでもしたら元も子もないじゃないの」
ノンナ「…」
カチューシャ「いーい?戦車道は競技であって戦争じゃないんだからね!隊長ならぜーったいに忘れちゃダメな事なんだから!」
カチューシャ「…」
カチューシャ「………でも見直したわ。あの突撃バカの知波単がダージリンやミホーシャ相手に大したものよ?」
カチューシャ「…このカチューシャ様が褒めたんだから感謝しなさいよね!」
カチューシャ「また来るわよ。キヌーシャ」
ノンナ「Досвидания」フカブカ
西「………」
307:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:57:27.23ID:C8PFdwjq0
ペパロニ「キレイな顔してるっすね…」
アンチョビ「あぁ…顔の傷も残らなければ良いんだが」
ペパロニ「ちゃんと生きてますよね?寝ているだけっすよね?」
アンチョビ「当たり前だろ。こんな良いヤツが簡単に死ぬわけないだろ」
カルパッチョ「本当に綺麗な寝顔ですよね…西さん」
カルパッチョ(でも、なんだか悲しそうな顔…どうしてだろ?)
西「………」
308:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:58:02.24ID:C8PFdwjq0
アキ「この病室は風通しが良いね」
ミカ「風が彼女に会いたがっているのかもしれないね」ポロロン
ミッコ「どゆこと?」
ミカ「さぁね。風にでも聞いてごらん」ポロロン
アキ「相変わらずだねミカは…」
ミカ「でも、彼女にとっては向かい風だったのかもしれないね」
ミッコ「???」
西「………」
309:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:58:35.58ID:C8PFdwjq0
ケイ「キヌヨ、試合お疲れ様。最ッ高にエキサイトな試合だったわ」
アリサ「…私も彼女みたいになればタカシも振り返るかな」
ナオミ「根底にある考え方から見直す必要がありそうね」
アリサ「そんなぁ…」
ケイ「今はゆっくり休んでちょうだい」
ケイ「目が冷めたら今度はウチにも遊びにおいでよ。ね?」
西「………」
310:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:59:15.07ID:C8PFdwjq0
杏「まっさかウチの西住ちゃんが倒されるなんてねぇ…」
桃「いつもながらギリギリな戦いでした」
柚子「負けてもおかしくなかったくらいですからね…」
杏「きっと西ちゃんも何かデッカイもん背負ってたんだと思うよ…」
桃「そうなんですか?」
杏「詳しいことはわっかんない。…んだけど、何となくそんな気がするんだよねぇ」
杏「うちらも同じ経験してるしさ」
西「………」
311:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)22:59:48.17ID:C8PFdwjq0
みほ「失礼します…あっ」
ダージリン「あら、みほさんじゃない」
みほ「お久しぶりですダージリンさん」ペコリ
ダージリン「ええ。何日ぶりかしら?」
みほ「というと…試合、見ていらしたんですね?」
ダージリン「ええ。もちろんよ」
みほ「なんというか…勝ったのに素直に喜べない試合でした…」
ダージリン「あら?それは負けた私に対する嫌がらせかしら?」
みほ「えっ?ち、違います!」
312:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:00:23.25ID:C8PFdwjq0
ダージリン「シーッ。お静かに。ここは病室よ?」
みほ「あ、ごめんなさい…」
ダージリン「ふふ。勝ったからにはね、先に進むしかないわ」
みほ「そうですね。ここで負けるわけには行かないですから」
みほ「西さんの為にも…」
ダージリン「そうね…。そうしてくれると私も…そして彼女も喜ぶと思うわ」
みほ「はい。…あ、お見舞の品持ってきたのですが、置き場所は…」
ダージリン「空いているスペースに置けば良いわよ」
ダージリン「…といっても"お友達"がたくさん置いて行ったからあまり置き場所が無いかもしれないけど」クスッ
313:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:01:17.57ID:C8PFdwjq0
みほ「すごいですね。有名人みたいです」
ダージリン「ええ。彼女はすっかり有名人よ。……ところで、花やお見舞品はわかるれど」
みほ「ん?」
ダージリン「そのツギハギだらけのテディベアは一体何かしら?」
みほ「コレですか?ボコって言うんです!」キラキラ
ダージリン(うっ…急に目が輝き出したわね…)
みほ「あっ、ボコっていうのはボコられグマのボコのことでして」
みほ「ケンカは弱くて毎回負けてしまうんですけど、諦めずに何度も何度も相手に立ち向かうんですよ」
みほ「アニメやCD、映画化もしていて今度は実写ドラマ化するんです」
みほ「それでもし良かったらダージリンさんや西さんとも一緒に観に行きたいなぁって…」
ダージリン「…いつか、気が向いたら…ね…」
みほ「はい」ニコニコ
ダージリン(彼女の意外な一面を知ってしまったわ……)
みほ「…西さんもきっと、ボコみたいにまた立ち上がって元気になってくれるって、私信じてますから」
ダージリン「ご心配なさらずとも、絹代さんはすぐ元気になりますわ」
みほ「はい…!」
みほ(もう一つボコが…彼女も来てくれたんだね)
314:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:04:19.44ID:C8PFdwjq0
みほ「あ、あとコレを」ヨッコイショ
ダージリン「…砲弾?」
みほ「はい。最後の最後で私達のIV号を走行不能にした西さんの一撃です」コトン
ダージリン「ふふ。彼女もあなたを落とした数少ない一人ね」
みほ「あはは、西さんには私達の弱点を突かれちゃいましたから」
ダージリン「…弱点?」
みほ「はい。砲塔の右側面をやられました」
ダージリン「あら?IV号の砲塔とてそう簡単に貫けないはずでしてよ?」
みほ「確かに、H型仕様だった頃なら砲塔の装甲やシュルツェンがあるので決定打ではなかったかもしれません」
みほ「でも今はオストヴィントとして砲塔の装甲板がかなり薄くなってます」
ダージリン「なるほどね。でも反撃はしたのでしょう?」
みほ「反撃も試みましたが、攻撃が奇襲によるもので対応が遅れてしまったのと、オストヴィントの砲塔が手動旋回だったために間に合いませんでした」
ダージリン「あら。それは残念ですわね」
みほ「…以上のことから西さんには完全に私達の弱点を突く形でやられてしまったわけで」
みほ「試合は辛うじて勝てましたが、今思うと私は西さんには負けちゃったんだなぁって…」
ダージリン「そう…」
ダージリン(あなたの最後の一発は、この大会で最も大きな意味を持つ一発になるかもしれないわね…)
315:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:05:24.66ID:C8PFdwjq0
みほ「聖グロとの戦いもあって、一切の油断はしませんでしたが、それでもこういう結果になったので本当に知波単学園の変化には驚いています」
ダージリン「私も彼女の豹変には恐怖すら覚えたわ」
みほ「一体何があったのでしょう…」
ダージリン「それはわからないわ」
ダージリン「でも、彼女の顔色を見る限り、あまり良いお話ではなさそうね…」
みほ「そうですか…」
ダージリン「彼女も貴方と似たような立場だったからなのかもしれないわ」
みほ「えっ?」
ダージリン「人の上に立つ者として色んなものを抱えてたって事よ」
みほ「…」
ダージリン「貴方は貴方の戦い方で大洗を引っ張っていきなさい」
ダージリン「次の試合もあるでしょうからね」
みほ「はいっ!」
ダージリン「…さて、そろそろ面会時間が終わるから行きましょう」
みほ「そうですね。あ、ティーセット、そのままで良いんですか?」
ダージリン「ええ。ちゃんと洗浄してあるからこのままで良いわ」
みほ「持って帰らないのですか?」
ダージリン「明日もお見舞いに行くつもりですもの」
みほ「もしかして、ダージリンさん…」
ダージリン「…」
みほ「試合終わって退屈だったりします?」ハテ
ダージリン「………言ってくれますわね…」ワナワナ
316:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:06:13.62ID:C8PFdwjq0
沙織「次の相手はどこなのみぽりん?」モグモグ
みほ「えーっと、ヴァイキング水産高校とサンダース大付属のどちらか勝った方だね」パクパク
麻子「ヴァイキング水産高校は知らないが、サンダースとなればまた強豪校じゃないか」モソモソ
華「一難去ってまた一難ですわね…」ズズ
優花里「ケイさんが『正々堂々戦うよ』って無人機ナシで来てくれたら良いんですが」ガリガリ
みほ「どうかなぁ…」ゴクゴク
杏「……キミたちココで何してんのさ」
317:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:07:13.07ID:C8PFdwjq0
優花里「あれ?会長殿こそこんな所でどうされたんです~?」
杏「そりゃコッチのセリフだよ。腐ってもココ生徒会長室だよ?」
みほ「あはは…ごめんなさい。最近はここに居る時間が長いせいですっかり…」
華「生徒会長室はどことなく居心地良いですもんね」ウフフ
杏「んー、ここを気に入ってくれるのは嬉しいけどさー」
杏「無断使用は良くないね~ってのと、」
杏「花の女子高生がホームレスよろしく地べたに段ボールや新聞紙広げて食事するのってどうかと思うよ?」
318:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:07:56.41ID:C8PFdwjq0
沙織「やっぱり会長の言う通りだよみぽりん!こんなの絶対おかしいよ!」
みほ「えぇ…そうかなぁ。絨毯が汚れたらいけないからと思ったんだけど…」
華「ランチマットやナフキンを使えば良かったのでは…?」
優花里「あるいはドイツ軍が使ったようなハーフテントとかですね」
麻子「いや、それはちょっと違うと思うが…」
杏「人のこと言えないけど、もう少し女の子らしく生きた方がいい思うなぁー。特に西住ちゃんは」
沙織「みぽりん試合に勝って少し気が抜けてるんだよきっと」
みほ「えっえっ!?そんなに私たるんでる?!」アタフタ
杏(戦車降りればどことなく抜けてるのは前からだけどね…)
麻子「どちらかというとたるんでるのはお前の方だろ」ブニッ
沙織「ちょっと!お腹摘まないでよ!」
華「あらあらうふふ」
319:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:08:26.19ID:C8PFdwjq0
杏「…それでさ、」
沙織「どうしたんですか?」
みほ「ご、ごめんなさい!すぐ片付…!」
みほ「………また悪いニュースですか?」
沙織「えっ?みぽりん?!」
杏「ありゃりゃ。顔に出ちゃったか。こういうところは鋭いもんね西住ちゃん」
みほ「…車長を集めましょうか」
桃「その必要はない。私達が招集した」
柚子「みんな昼食中に呼び出しちゃってゴメンね?」
320:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:09:58.38ID:C8PFdwjq0
杏「わかっちゃいたけどさ、イジワルな変更だよねぇー」ハァ
エルヴィン「会長、今度は一体何があったし」
梓「変更ってことは私達にとって不利なルール変更でもされたのですか…?」
杏「そゆことだね。端的に言うと」
杏「対空戦車が全部使用禁止になった」
全員「!!!」
321:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:10:44.81ID:C8PFdwjq0
ナカジマ「何それ!ウチらの改造がいけなかったってこと!?」
エルヴィン「冗談ではないぞ会長!何で我々の対空戦車が認められないんだ!!」
優花里「エルヴィン殿の言う通りです!悪意があるにも程があります!!」
梓「こんなの酷すぎますよ会長!!」
杏「ちょい待ち。ルールを変えたの私じゃないから。私に怒んないで欲しいな」
優花里「…も、申し訳ありません」
エルヴィン「感情的になってしまった。かたじけない」
梓「すみませんでした…」
ナカジマ「すいません…」
322:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:11:45.58ID:C8PFdwjq0
杏「うん。…で、どーやらウチらは知波単学園に勝って色々浮かれてたらしいね」
そど子「そんな!風紀が乱れてたってことですか?!」
麻子「あのギリギリの試合で浮かれる要素なんて何一つ無いと思うが?」
沙織「麻子の言う通りですよ会長。全ッ然余裕なんてなかったんだから!」
杏「…というより、無人機が導入されてからずっと浮かれてたと思うんだ」
優花里「えっ?」
杏「なにしろ戦車道のルールを根本的に理解してなかったんだからねぇ」
全員「?!」
みほ「…ルールですか?」
杏「うん。ルール」
みほ(戦車道のルール…無人機…対空戦車………)
323:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:12:55.61ID:C8PFdwjq0
------------------------------------
華「勝つも大事かもしれませんが、皆さんの安全があってこそですものね」
麻子「全くだ。あんなオープントップなところに砲弾が飛んで来ると思うと気が気でない」
みほ(…………ん?)
------------------------------------
324:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:16:10.34ID:C8PFdwjq0
みほ「…あっ!」
杏「西住ちゃんは気付いたみたいだけどさ」
杏「そもそもウチらが使ってる対空戦車は本来なら競技で使用が認められないモノだったんだよねぇ」
華「えっ…」
優花里「どういうことですかっ?!」
杏「"協議(競技)に参加する戦車には連盟が公認する判定装置を搭載しなければならない"」
杏「"また、競技者保護のため、乗員室は連盟公認の装甲材で覆い安全対策を施すことを条件とする"」
杏「…戦車道のルール"3-02追加装備"ね」
325:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:18:05.47ID:C8PFdwjq0
エルヴィン「つまりIII号対空戦車やオストヴィント、38(t)対空戦車は安全面で不備があるが故に本来は使用禁止だというのか」
杏「そういうことだねぇ」
梓「でも使用禁止なら許可が降りないわけですから試合でも使えなかったはずです」
梓「だから本当にダメなら知波単学園との試合で使用出来なかったのでは?」
ナカジマ「澤さんの言う通りですよ。承認されたからこの間の知波単戦で使えたわけですよね?」
杏「うん」
杏「だから"ルールが変わった"って事」
ナカジマ「えっ!?」
杏「覚えてるかなー?」
杏「今回の試合は公式戦だけど、同時に無人機に関する問題点・改善点を見つけて、ルールの改定の目安にするという目的もあるって」
みほ「つまり知波単学園との試合を経てオープントップ車輌、私達の対空戦車が安全性に欠けると判断された…という事ですね?」
杏「残念ながらそういう事だねぇ…」
杏「ウチらにとっちゃピンポイントで叩かれたようなルール改変なんだけどさぁ」
杏「冷静になって考えてみると納得できちゃうからタチ悪いんだよねー」
326:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:19:50.71ID:C8PFdwjq0
典子「これじゃ後出しジャンケンです!」
ねこにゃー「こんな弱い者イジメみたいなルール改定のどこに納得出来るところがあるにゃー…」
ナカジマ「ちょっと納得出来ないなぁ…」
杏「じゃあ考えてみてよ?」
杏「"無人機が投下した爆弾が車輌の砲塔に着弾した"」
杏「普通の戦車ならまだしも、これが天蓋が無いオープントップな車輌だったらかなりヤバいことだと思わない?」
典子「あっ…」
エルヴィン「た、たしかに…」
麻子「ほぼ間違いなく大惨事になるだろうな」
ねこにゃー「それで爆弾が炸裂したら砲塔にいた人ミンチになっちゃうよぉ…」
沙織「うわぁ…」
327:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:21:21.46ID:C8PFdwjq0
杏「さすがにそこまでグロい事にはならないと信じたいけどさ、搭載してる爆弾って何十キロ何百キロって重量なわけじゃん?」
杏「そんなカタマリが数百メートル上空から落下して頭のてっぺんに直撃したら」
杏「間違いなく死ぬよ?」
全員「」ゾワッ
杏「それに安全面だけでなく、着弾時のダメージ判定も天蓋によって計測されるわけだしねぇ」
杏「そういった諸々の事情を鑑みると、理不尽と言っちゃ理不尽だけど、妥当な変更だと思うわけよ」
みほ「…悔しいですけど、私も会長と同じ考えです」
みほ「戦車道は選手が安全であるべきですから…」
典子「…確かに」
ねこにゃー「もしも死傷者が出たら戦車道そのもののが無くなっちゃうかも…」
そど子「ルールは守らないと風紀が乱れてしまいますもんね…」
328:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:22:46.13ID:C8PFdwjq0
エルヴィン「ふむ…。ルールだから守らねばならないのは良くわかった」
エルヴィン「…が、そのルールを守った上で今後はどう無人機に対抗すべきか」
ナカジマ「対空戦車はウチらが元に戻すから良いとして、問題はそこですよ」
梓「無人機への対抗策が無くなっちゃいますもんね‥」
杏「うん。自動車部には毎度毎度悪いけど、まず38(t)対空戦車はヘッツァーに、III号対空戦車はIII号突撃砲に戻して」
杏「西住ちゃん達あんこうチームはそのままIV号対空戦車として使おう」
全員「!?」
典子「ですが、対空戦車はオープントップだから規定に反するって…」
そど子「まさかルールを破れなんて言いませんよね?!」
杏「もちろんルールは守るよ。その上で対空戦車も使用する」
梓「しかし、対空戦車はオープントップですから…」
杏「だからさ、オープントップじゃない対空戦車を作るのよ」
全員「!」
杏「また、"西住流家元"に助けてもらったよ」
みほ「………」
みほ「まだ"IV号対空戦車はある"ということですか?」
杏「そゆことー」
329:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:24:52.14ID:C8PFdwjq0
桃「会長、小山より機材が届いたと連絡が入りました」
杏「さっすが。対応が早いねぇ~」
華「今度は一体どんなのに変わるのでしょうか?」
麻子「オープントップじゃないというのだからちゃんと天蓋付きの対空戦車なのだろう?」
沙織「でも、今まで無人機狙うときって砲身を上に向けてたじゃない?天蓋があると砲身上に向けられなくならない?」
華「それに上空の様子も確認しづらくなりますね」
優花里「だから砲塔ごと上下左右に動かしちゃうんですよ」
沙織「えっ?そんなこと出来るの?!」
優花里「最後に残ったIV号対空戦車なら出来ますね」
みほ「最後のIV号対空戦車?」
優花里「そうです。メーベルワーゲン、ヴィルベルヴィント、オストヴィントのような"つなぎ"の対空戦車ではなく」
優花里「ドイツの対空戦車の"本命"と言われた対空戦車です」
あんこう「!」
330:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:26:37.31ID:C8PFdwjq0
エルヴィン「アレか…!」
梓「アレ?!"アレ"って何です?!」
沙織「本命って、相当スゴいんじゃない!?」
優花里「会長殿がいう次のIV号対空戦車はもちろん…」
優花里「"クーゲルブリッツ"ですよねっ!」
杏「うん。そんなような名前だったよ」
331:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:27:55.63ID:C8PFdwjq0
華「クーゲルブリッツ?」
沙織「ゆかりん!いつもの!!」
優花里「はい!クーゲルブリッツは新規に設計されたIV号戦車ベースの車体に、ドイツの潜水艦"Uボート"に搭載予定だった3cm連装対空機関砲塔をベースに新規設計した砲塔を搭載した対空戦車です」
優花里「この砲塔は二重構造になっていて、外側の砲塔で左右に旋回し、内側にある円形状の砲塔で上下の俯仰を行います」
優花里「砲塔が丸い形状をしていることから"クーゲルブリッツ(球電)"という名前がつけられました」
優花里「そして、搭載する3cm機関砲は航空機関砲である"Mk103"を対空機関砲にしたFlaK103/38です」
エルヴィン「対航空機および対戦車兵器としてFw190やHs129の一部のバリエーションに搭載されていたヤツだな」
優花里「さすがですエルヴィン殿!…ただ、銃身の加熱を考慮して航空機搭載型より発射数は抑えられていますけどね」
優花里「それでも毎分420~850発という驚異的な発射速度を誇ります」
優花里「1発の威力は3.7cmのオストヴィントより劣りますが、発射速度が圧倒的に勝っているので火力は格段に向上していますっ!」
全員「おおーっ!!」
麻子「つまり、ヴィルベルヴィントの連射速度とオストヴィントの威力、それぞれの利点を両立したような戦車だな」
優花里「まさにその通りです冷泉殿ぉ!」
332:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:31:02.35ID:C8PFdwjq0
優花里「また、ヴィルベルヴィントやオストヴィントは砲塔の旋回も手動だったために、航空機に追いつかないという欠点がありました」
華「旋回の遅さには何度も悩まされていました」
みほ「知波単学園の時それがやられた原因でもあったよね」
優花里「なので改善策としてクーゲルブリッツは機械式旋回装置が搭載されています!」
華「まぁ!それは有り難いですわね」
沙織「ところで"新規に設計されたIV号戦車"というののは?」
優花里「実は、元のUボート用の砲塔はそのままでは搭載出来ないので、それをベースに新規設計されたものをIV号戦車の車体に搭載を予定していたのですが」
優花里「それでも砲塔が大きいために、既存のIV号戦車の砲塔リングを拡大する必要がありました」
333:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:32:08.84ID:C8PFdwjq0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
杏「君たちが乗ってるポルシェティーガーのターレットリングってまだ予備ある?」
ホシノ「ええ、うちらのポルシェはあちこち壊れるんでパーツは余分に用意していますけど、それが何か?」
杏「IV号のも結構摩耗してたからさ、車体を元に戻すついでにポルシェちゃんのヤツ組み込んで欲しいのよ」
自動車部「えっ?!」
ツチヤ「なんでまた?」
スズキ「ウチらが見た時はそんなに摩耗してませんでしたよ?」
杏「後々のために…ね?」
ツチヤ「?」
ナカジマ「交換と言いましてもティーガーのリングはIV号のより大きいから結構な加工が必要ですよ?」
ナカジマ「そのまま組み込むとまずハッチに干渉しますし」
杏「うん知ってる。だからさ、リングの拡大に伴ってハッチや他の部分も適応させてほしい」
ツチヤ「会長…?」
杏「だから頼んだよ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
334:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:33:47.55ID:C8PFdwjq0
ナカジマ「そうか!だからポルシェティーガーの砲塔リングを!」
優花里「!!…よくご存知ですねナカジマ殿!」
優花里「IV号戦車の砲塔リングでは小さいので、砲塔リングはティーガーのサイズを採用しました」
優花里「ですが、もちろんそのままでは取り付けられないので、適用させるために車体も新規設計したのです」
優花里「そしてリング拡大に伴って干渉するハッチの位置も変更しました」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
沙織「…あれ?ハッチが斜めになってる?」
麻子「というより少し前方にシフトしたようだな」
ツチヤ「砲塔を乗っける関係で少し前に移動させたよ」
みほ「…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
みほ「なるほど…操縦手席と通信手席のハッチの位置が変わってたのはそのためだったんだ…!」
ナカジマ「でもさ、ウチらが砲塔リング交換したのって、ヴィルベルヴィントに改造する時だったんだよね」
335:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:34:58.86ID:C8PFdwjq0
みほ「ということは、あのとき既に会長はこの事態を予測してたってこと?!」
梓「さすがです会長…!」
ねこにゃー「人工知能も真っ青の先読みだにゃぁー」
典子「ところでその会長はどこへ?」
ナカジマ「あれ?さっきまでいたのに…?」
ヤーッテヤルヤーッテヤルヤーーーッテヤルゾ♪
みほ「ん?」ピッ
みほ「はいもしもし」
杏『西住ちゃーん、IV号出来たよー。倉庫にあるからおいでよー。んじゃ』
ツーツーツー
みほ「あ、ちょっと会長!?」
みほ「………」
みほ「あの…IV号対空戦車の改造終わったそうです…」
全員「!?」ガタッ
336:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:36:02.96ID:C8PFdwjq0
優花里「おおお!これこそ紛うことなきクーゲルブリッツです!!」キラキラ
麻子「近未来的な形をした砲塔だな」
優花里「このSFチックな砲塔こそがクーゲルブリッツの醍醐味なのですよ!」
沙織「あはは。砲塔以外はほぼIV号だからね」
華「オストヴィントと比べるとやや車高が低くなりましたね」
優花里「砲塔の半分は車体に隠れているのでその分車高を抑えられたということですね」
沙織「でもさー、さっき機材届いたって報告あったのに改造するの早すぎじゃない?!」
杏「まぁ、砲塔取っ替えるだけだったからねぇ~。楽勝だったよ!」
柚子「作業は私がやったんですけどね…」
ホシノ「副会長がやったのは掛け声だけでしょう」
ツチヤ「クレーン動かしたり装置組んだのはウチらだしね。毎度ながら」
スズキ「旋回装置組むの楽しかったから良いけどね」
ナカジマ「いいなぁ、私も組みたかったよ…」
337:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:37:22.19ID:C8PFdwjq0
杏「ま、そういうわけだからいつも通り乗ってみてよ」
優花里「そうですね!お言葉に甘えて乗ってみましょうよ西住殿!」キラキラ
みほ「わかったから落ち着いて優花里さん」アハハ
華「本当に戦車がお好きなのですね」ウフフ
優花里「いかがです乗り心地は?」
みほ「うん、悪くないと思うよ」
華「砲身を上下に動かすのはこれですね」クイッ
 ウィーン!
みほ「わっ!」
優花里「左右はもちろん、上下の動きも砲塔ごと行われるので、砲身が上を向いているときは私達も上を向くようになってます」
みほ「ビックリしたぁ…」
華「なんだかジェットコースターに乗ってるような気分ですね」
優花里「あはは。あのカタンカタンって登ってる時の体勢ですよねー!」
338:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:38:39.44ID:C8PFdwjq0
杏「自動車部いわく、砲塔旋回の装置も弄ったそうだから、砲塔の旋回も早くなってるらしーよ」
みほ「そうなんですか…わわっ!」ウィーン
華「本当ですね!これなら無人機にも追いつけそうです」ウィーン
優花里「実物のクーゲルブリッツが360度回転するのに14秒ほどでしたが、これなら7秒くらいで一周できそうですね」ウィーン
みほ「華さんストップ!すとウグッ!」ウィーン
優花里「わっわっ!!こんなところで吐いちゃダメですよ西住殿ぉ!?」ウィーン
華「なかなか楽しいですわねうふふ」ウィーン
沙織「あはは。砲塔がタイムショックの回転椅子みたいになってる」
麻子「見てるこっちが酔いそうになる…」
339:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:39:54.12ID:C8PFdwjq0
華「ごめんなさい。やりすぎました」
みほ「はぅぅ…目が回る…」フラフラ
沙織「ちょっとみぽりん大丈夫…?」
優花里「あ、あそこまで堪能して貰えれば…クーゲルブリッツもさぞ満足でしょうね……」フラフラ
華「ええ。それはもう。気持ち良いくらいに砲塔の旋回がスムーズでして」
みほ「私は気持ち悪い…」フゥ…フゥ…
優花里「クイズタイムショックの回転イス状態でしたね…」フラフラ
麻子「戦車に乗り慣れた西住さんを酔わすなんてどれだけ無茶したんだ…」
杏「どうよ西住ちゃんクーゲルブリッツは?」
みほ「気持ち悪いです……」ウップ
杏「うぇっ?!」ガーン
華「会長さん、撃墜されちゃいましたね…」
優花里「西住殿に嫌悪感あふれる顔で"気持ち悪い"なんて言われたら首吊るレベルのショックですからね…」
華「ショックで会長がますます小さくなっちゃいましたね…」
みほ「はふぅ…」
優花里「ほぉーら大丈夫ですよぉー西住殿~」スリスリサスサス
みほ「……どさくさに紛れてお尻触らないでよぉ…」
340:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:42:30.57ID:C8PFdwjq0
華「あれ…ところでこの機関砲は二人で操作するのですか?」
優花里「実を言うとそうなんですよ」
優花里「今までは砲手一人、装填手一人でしたが、こちらは砲手2人で運用します」
優花里「ベルトリンク式の砲弾が左右それぞれ600発ありますので、今までの対空戦車と違って弾幕が途切れにくいのも特徴ですね」
華「チマチマとリロードする必要が無いのは有り難いですわね」
みほ「ゲームセンターのガンシューティングゲームを2人で協力するみたいだね」
優花里「ですので次回からは私も五十鈴殿のお手伝いをさせていただきます!」ビシッ
沙織「一人を二人で狙うなんてやだも~!」
麻子「おまえは何を言っているんだ」
341:◆MY38Kbh4q62016/12/01(木)23:43:32.54ID:C8PFdwjq0
みほ(そんなこんなで日時は経過し、第二戦目となりました)
みほ(相手はサンダース大学付属高校…)
みほ(今度はどんな航空機が出てくるのでしょうか………)
347:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)19:21:18.43ID:NLPiCYys0
ケイ「ミッホぉ~!」ダキッ
みほ「わっケイさん!?お、お久しぶりですっ!」ドキドキ
ケイ「お久しぶりねー!元気してた?」
みほ「ええ、それはもう毎日毎日ハッスルしてました」アハハ
ケイ「あっははは!それはGoodね!やっぱ楽しまなくっちゃ」グッ
みほ「えへへ。今日はよろしくお願いしますね」
ケイ「こちらこそっ!」グッ
348:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)19:22:49.57ID:NLPiCYys0
華「こんにちは。ナオミさん」
ナオミ「ハロー。ハナ、久しぶり」
華「また貴女とお手合わせ出来る日が来ること、心よりお待ちしておりました」
ナオミ「奇遇ね。私もだ」
華「あの一戦、とても刺激的でしたわ。今思い出してもとてもジンジンするほどです」
ナオミ「ハナの狙撃こそ最高にクールだった。だからこうしてまた戦えるのが嬉しい」
華「ええ。同じ砲手として全力でお相手いたします」
ナオミ「ああ、本当に楽しみだ。ゾクゾクする」
華「うふふ」
349:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)19:27:33.82ID:NLPiCYys0
ケイ「それじゃ、試合でね~ Seeyouagain~!」フリフリ
みほ「はい!」
みほ「…さてと」
「試合が楽しみねミホーシャ」
「こんにちは。西住さん」
みほ「あっ、カチューシャさん、ノンナさん。来てたんですね」
カチューシャ「ええ。ルール改定じゃしょーが無いけど、サンダース相手に1輌の対空戦車じゃ厳しいわね」
カチューシャ「でも、ミホーシャなら何とかするわよねぇ~?」ニヤリ
みほ「はい。かなり不利な状況に変わりないですが、やれることは全力でやるつもりです」
カチューシャ「それでこそミホーシャよ。頑張りなさい」
カチューシャ「カチューシャたちはシッカリ観ているから楽しませてちょうだい」
みほ「はい、頑張ります!」
カチューシャ「それじゃぁね~ピロシキ~」フリフリ
ノンナ「ダスビダーニャ」ペコリ
350:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)19:28:58.60ID:NLPiCYys0
スタスタ
ノンナ「この試合、どう思いますか?同志カチューシャ」
カチューシャ「………無理ね」
ノンナ「そうですか…」
カチューシャ「残念だけど、あの対空戦車じゃケイ達の無人機は落とせない」
ノンナ「………」
カチューシャ「残念だけど、ミホーシャ達もここまでよ…」
351:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)19:59:58.00ID:NLPiCYys0
キュラキュラキュラキュラ
ガタッゴトッ
沙織「わっ!ま、麻子!もうちょっと丁寧に運転してよぉ!」
麻子「木が多いから仕方ない。我慢しろ」
みほ「無人機がどう出るかわからない以上、迂闊に開けたところは走れないけど、その分振動も大きいから…」
沙織「お尻痛いよぉ…」
華「あら、クッションを敷いていませんでしたっけ?」
沙織「あのクッション、優季ちゃんが『これ可愛いぃ~!先輩下さい~!』って取られたよぉ…」
352:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:01:02.99ID:NLPiCYys0
麻子「…確かアレって座るとブゥゥって音しなかったか?」
優花里「そんな危険なクッションがあるんですか?!」
沙織「ちょっと前にUFOキャッチャーで取った景品なんだけど、かわいい見た目に騙されてヒドイ目にあったクッションなんだよねぇ…」
沙織「アレのせいで麻子ったら私が本当にしたっていうし…」
華「よほど本物にソックリな音なんですね」
麻子「というよりは沙織の日頃の行いだな」
沙織「なによ!アタシがいつそんな事したって言うの?!」
みほ「まぁまぁ…」アハハ…
ブゥゥゥゥゥ!!!
あんこう「!!?」
353:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:01:47.73ID:NLPiCYys0
麻子「……おい、沙織」
沙織「今の私じゃないよっ?!」
華「ですが音は沙織さんの方から…」
みほ「あの…出来れば外で出して欲しい…かな…」
優花里「車内でBC兵器の使用はちょっと…」
沙織「違うって!…あっ、ウサギさんチームだ!あの子たちまた無線入れっぱなしにしてる!」
華「無線越しでも聞こえるなんて相当大きな音なのですね…」
優花里「あはは…」
354:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:03:02.52ID:NLPiCYys0
ブゥゥゥゥゥ!!!
優季「ふぇぇっ!?」
あゆみ「ち、ちょっと今オナラしたの誰?!」
桂利奈「あいぃ!?私じゃないよぉっ?!」
あや「私も違うよ!」
あゆみ「私も違うし梓のはこんな音じゃないから!」
梓「ええっ?!」
あや「………優季ぃ」ジトー
優季「ち、違うよ!このクッションだよぉ!!」ブゥゥ!ブゥゥ!
あゆみ「何度もお尻でブチブチやってると本当にしてるみたい…」
優季「違うってば!沙織先輩から貰ったこのクッションだってばぁ!」ブゥゥ!!
355:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:04:18.15ID:NLPiCYys0
桂利奈「そっち見えないから音だけしか聞こえないけど、"ホンモノ"の音だよソレ」
あや「うん。優季がオナラしてるみたい。というかオナラしたと思ってる。今でも」
優季「何度も違うって説明してるのに理解しないあやはホントばかだねぇ」イライラ
あや「うるさい!オナラっ娘!!」ガァァァ
優季「うるさくないもん!沙織先輩のオナラだもん!」キィィッ
あゆみ「いやいや、沙織先輩のオナラじゃなくてクッションだよね」
梓「み、みんなその辺にしてそろそろ…」
優季「沙織先輩だって人のいない所でこれくらい豪快にやってるよぉ!!」
356:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:06:02.64ID:NLPiCYys0
あや「うっ……想像したらちょっと…ヤダ」
あゆみ「でも実際有り得そうだから怖いよねー」
桂利奈「沙織先輩ってオナラするの?」ハテ?
優季「するもん!『やだもぉ///』とか言いながらブゥゥブチィィ!!みたいな感じでしてるもん!多分!!」
あや「うわぁ…」
あゆみ「くさそう…」
桂利奈「あぃぃ…」
沙織『 マ セ ガ キ さ ん チ ー ム 状 況 報 告 を お 願 い し ま す 』
ウサギ『きゃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!?』
梓(だから言ったのに。というかマセガキって…)
357:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:13:51.54ID:NLPiCYys0
沙織『無線入れたまま私のウワサ話をするなんていい度胸ねぇ?』
あや「ち、違うんです!オナラしたのは優季なんです!」
優季「オナラじゃないって言ってるでしょぉ!このクッションだってぇ!!」ブゥゥゥゥ!!
あゆみ「だからお尻動かして鳴らすとホンモノみたいだってば」
優季「うるさいっ!このクッションが悪いんだもんっ!」
沙織『お黙りィッ!!!!』キィィィン
マセガキ「ひゃいっ!!!!」
358:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:14:58.38ID:NLPiCYys0
沙織『無線入れたままくっちゃべってるヒマがあンなら状況報告入れなさいっ!!!!!』ガオォォォ!!
優季「うわぁぁぁぁぁぁんごめんなさぁぁぁぁぁい!!」
あや「もうしないから許してぇぇぇぇぇ!!」
紗希「………」ボーッ
あゆみ「紗希も『もうしません』って言ってますっ!!」
沙織『あとアタシはそんな下品なオナラしないっ!!!!』
みほ『まぁまぁ沙織さん落ち着いて…』
優季「でもでも!したくなった時はどうすればいいんですかぁ!」
沙織『そん時は誰もいないところでコッソリすればいいのっ!!!』
あゆみ「ブゥゥブチィィッ!!なんてでっかいのしたらバレちゃいません?」
沙織『だからそんなおっきな音でしないってーのっ!!!!』ガァァァァ!!
359:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:16:40.13ID:NLPiCYys0
優花里「お、落ち着いてください武部殿…」
沙織「ダメだよ!あの子達ちょっと甘やかすとすぐにだらしなくなるんだから!!」
沙織「それにあの子たち盛大な勘違いしてるし!!!」
麻子「そっちか…」
華「まるで肝っ玉母さんとドラ息子ですね」ウフフ
麻子「嫁の貰い手が無いのに"母さん"は疑問の余地があるけどな」
沙織「あるもん!男の子たちと会う機会が無いだけだもん!!」
みほ「ま、まぁまぁ………」アハハ
みほ(………)
360:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:18:12.73ID:NLPiCYys0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
みほ「現時点でサンダース側がどんな無人機を使ってくるかは不明です」
みほ「なので私達は陸空問わず全方向から攻撃が来るものだと思い、十分な車間距離と厳重な警戒で臨みます」
みほ「移動についてはなるべく上空から捕捉されにくい森林を中心にお願いします」
みほ「ただし、相手もそれを見越した上で森林に車輌を配備している可能性もあります」
みほ「なのでウサギさんチーム、アヒルさんチームには偵察車両として先導してもらい、それに続く形で他の車輌も移動します」
みほ「そして今回はレオポンさんチームのポルシェティーガーをフラッグ車に指定します」
『了解』
みほ「こちらからは以上です」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
みほ(無人機、戦車、どちらにしても手強いことには変わりない…)
361:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:21:22.55ID:NLPiCYys0
典子『西住隊長!無人機を発見しました!!』
みほ「! アヒルさんチーム、出来るだけ詳しく無人機の位置・特徴をお願いします」
典子『私たちの前方からゆっくりこっちに向かってきています!』
みほ「えっ…ゆっくり??」
典子『何と言えば良いのかわからないけど、こっちに気づいてないのか、何の警戒もしてないかのように飛んでます!』
みほ「…? 了解しました。引き続き監視をお願いします」
みほ「全車両、先頭のアヒルさんチームより無人機出現の報告がありました」
みほ「いわく"ゆっくり"向かってきているとのことですが、こちらを確認できていない、あるいは罠の可能性も考えられます。一切油断しないでください」
全車両『了解!』
みほ(ゆっくり…気になるなぁ)
362:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:23:17.88ID:NLPiCYys0
梓『西住隊長!こちらも無人機を確認できました!確かにゆっくり飛んでいます!』
みほ「了解です!」
沙織「…さっきからみんな"ゆっくり"飛んでいるって言うけど一体どういうことなの?」
みほ「わからないけど、油断は出来ないよね」
ねこにゃー『隊長、ボクたちからも無人機が見えるよ。…でも』
みほ「はい?」
ねこにゃー『アレは本当に試合に参加している無人機なのかなぁ…?』
みほ「えっ?どういうことですか??」
ねこにゃー『なんかあまりにノンビリ飛んでいるから試合で使う無人機とは関係ないような気がして…』
みほ「はぁ…。他に何か特徴はありますか?」
ねこにゃー『んー…遠いからよくわからないけど、戦闘機というより旅客機みたいだにゃー』
みほ「…?」
363:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:28:04.73ID:NLPiCYys0
エルヴィン『旅客機だと…?』
みほ「エルヴィンさん?」
エルヴィン『アリクイさんチーム、それは間違いないか?』
ねこにゃー『え…うん、戦闘機って感じじゃないかな…多分』
エルヴィン『隊長、至急防空体制を取ったほうが良いぞ』
みほ「えっ!?」
エルヴィン『グデーリアン!聞こえるか!あちらはのんびり飛んでるかもしれないが、我々はのんびりしてる暇はない!』
優花里「ど、どういうことですかエルヴィン殿!?」
エルヴィン『"スーパーフォートレス"だぞ!』
優花里「なっ…!」
364:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:35:44.55ID:NLPiCYys0
優花里「武部殿っ!全車輌に今すぐ隠れるよう指示してくださいっ!!」
沙織「落ち着いてゆかりん!私たちは一応無人機から確認できない森林地帯にいるから」
華「優花里さん、そのスーパーフォートレスとは…?」
優花里「B-29ですよっ!!」
全員「!!!」
麻子「おい…B-29って日本を焼け野原にした…!」
優花里「そうです…日本各地への大空襲、広島・長崎への原爆投下で使われた戦略爆撃機です…!」
麻子「おばぁが子供の頃、雨みたいに降ってくる焼夷弾から逃げてたって………」サーッ
華「恐ろしい…」
沙織「そ、そんなの来たら試合会場焼け野原になっちゃうじゃない!!」
365:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:37:32.41ID:NLPiCYys0
みほ「みんな落ち着いて!試合のルールで使用出来る爆弾は1機3つまでだから」
優花里「た…確かに…大空襲のようにはならないかと思います…」
麻子「となれば爆弾を搭載出来る数が限られているのに何故B-29なんだ?」
典子『こちらアヒルチーム!もうまもなく無人機が到達します!』
みほ「了解しました!各車両は引き続き全周囲警戒をお願いします」
みほ「これよりあんこうチームは無人機撃墜のための対空攻撃を行います!」
『了解!!』
366:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:40:06.34ID:NLPiCYys0
みほ「麻子さん、なるべく車体が見えない程度に上空の射界が確保できる場所まで移動お願いします」
麻子「…わかった」ガコンブロロロ...
華「射撃準備、完了しています」
優花里「こちらも準備オッケーです西住殿!」
みほ「わかりました。目標・B-29。撃て!!」
ダダダダダダダダダダ!!!
ダダダダダダダダダダ!!!
杏『おー、1輌なのになかなか弾幕張るねぇ』
桃『機関砲身が2つなのでオストヴィントよりは強力な弾幕を張れるはずです』
柚子『あとは当たってくれれば良いけど…』
367:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:47:03.09ID:NLPiCYys0
ダダダダダダダダダ
ダダダ
華「優花里さん、止めて下さい!」
ピタッ
優花里「…どうされましたか五十鈴殿?」
華「…」
みほ「華さん…?」
華「こちらの攻撃が…一切届いておりません…」
368:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)20:50:15.92ID:NLPiCYys0
みほ・優花里「!!」
華「移動速度を読んだ上での射撃をしているつもりなのですが…」
華「無人機の高度が高すぎるせいで、こちらの砲弾が届かないのです………」
みほ「そんな…」
優花里「………西住殿」
みほ「はい?」
優花里「クーゲルブリッツの3cm連装対空機関砲(3cmFlakzwilling103/38)の有効射程は5,700m…」
優花里「オストヴィントに搭載された3.7cmFlak43でも最大射程6,500mです…」
みほ「うん…?」
優花里「それに対してB-29は飛ぼうと思えば高度10,000mを飛ぶことが可能です」
みほ「!!ということは…」
優花里「ええ。五十鈴殿のおっしゃる通り」
優花里「我々の攻撃は届きません…」
369:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)21:56:36.86ID:NLPiCYys0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
優花里「それでは東京大空襲みたいにB-29で絨毯爆撃も可能になったってわけですね…」
沙織「えーっ!?そんなの勝てっこないよー!」
柚子「あっ、でもね、1試合で使える航空機は3機までだし、搭載できる爆弾は3つまでになっているからそこまで酷くはないと思うよ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
みほ「………」
麻子「なるほど…B-29を選んだ理由は"高度"か…」
370:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)21:58:34.87ID:NLPiCYys0
沙織「攻撃届かないんじゃどうしようもないじゃない!」
優花里「ええ。実際に日本では陸上におけるB-29への対抗手段は一部の大口径の高射砲を除いて皆無でした」
みほ「でも、あの高さから爆弾を落として戦車に命中させるのはまず無理だと思う」
麻子「こちらの攻撃は届かないが、向こうも攻撃を命中させられない…ということか」
みほ「うん。だから相手は必ず高度を落としてくるか、別の無人機を使ってくるはず」
優花里「確かに、絨毯爆撃時は高度は1500m~3000mだった言われています。その時を狙えば…!」
みほ「なのでひとまず今はB-29は無視し、ほかの戦車・無人機への警戒へ変更します」
沙織「わ、わかった!」
優花里「了解です…!」
華「………」
371:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)22:27:12.04ID:NLPiCYys0
みほ「隊長車より全車輌へ。いま上空に見える無人機は現時点で対空戦車の攻撃が当たらないため保留とします」
みほ「ただ、無人機が攻撃する場合は高度を落とすはずなので、そのタイミングを狙って攻撃をするつもりです」
みほ「なので引き続き無人機・戦車の警戒は続けると同時に次の目標を探します」
全車両『了解!!』
梓『こ、こちらウサギチーム!!平原から戦車が14輌こっちに向かって来ています!!』
みほ「っ!!」
優花里「フラッグ輌だけ残して全投入ですかっ!」
梓『距離としてはまだまだ遠いですが、どうしま』
バキューン!!
ズガァァァン!!!
あや『えっ、うそ!?発見された!!?』
梓『うっ!?』
優季『このままじゃ森林ごとなぎ倒されちゃうよぉ!』
みほ「ウサギさんチーム、後退して味方と合流してください!」
372:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)22:29:38.18ID:NLPiCYys0
ズガァァァァン
ドガアァァァン
ケイ「あ゛ぁぁぁぁぁも゛うっ!!!」ウガーッ!!
アリサ『た、隊長?!』
ケイ「こんなの全然フェアじゃ無いじゃない~!!!」ウガァァァァ
アリサ『えっ?!』
ケイ「だって相手は無人機持ってないんだよ?!なのにこっちは無人機使って!」
ケイ「しかも唯一の対抗手段の対空戦車も攻撃が届かないような高度を飛んでるって卑怯にも程が有るわよっ!!」
アリサ『で、ですが…』
ケイ「こんなので勝ったってちっとも嬉しくない~~~っ!!」ジタバタ
アリサ『ま、まぁそうですけど…これもルールの範疇ですし…』
373:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)22:31:54.12ID:NLPiCYys0
ケイ「NO!!ルールだからって何でもかんでもやって良いってわけじゃないよっ!!」
アリサ『うっ…』
ケイ「相手は無人機に対抗できない!なのにこっちはほぼ全車両で一斉攻撃なんて完全にイジメっ子の考えだよっ!!」ジタバタ
アリサ『い、いやでもフラッグ車残して全車両で進撃しろって言ったの隊長じゃ…』
ケイ「うぐ…。そうだけど!そうなんだけど!やっぱこんなのフェアじゃないわよ!」
ケイ「もっとこう…最ッ高にCOOLでHOTでEXCITINGな試合をしたいの!!」
アリサ『は、はぁ…(COOLでHOT…どっちなんだろ??)』
ケイ「ちょっと新しい作戦考えるまで全車両待機っ!!」
『YesMam!』
アリサ(あはははは…)
374:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)22:33:39.05ID:NLPiCYys0
ナオミ『Heymam.私に考えがある』
ケイ「んー、言ってごらん」ジトー
ナオミ『………(説明中)』
ケイ「………」
ケイ「…ナオミ……あなた……」
アリサ『えっ?ちょっとそんなの良いの?!』
ナオミ『隊長がご満悦なんだ。悪くない』
アリサ『そ…そうなの…?(ご満悦なのかな??)』
ナオミ『それじゃ行ってくる。ちょっとの間ハニーのお守りを頼む』スタッ
ナオミ『Heyパーティー会場まで送ってくれないか』
ブロロロロロロロロ
アリサ『…アタシもナオミみたいになればタカシ振り返ってくれるかな…』
ケイ「アリサはアリサのままで良いのよ」
375:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)22:41:24.10ID:NLPiCYys0
梓『あれ…?サンダースの攻撃が止まりました…?』
みほ「えっ?」
梓『さっきまでの袋叩き状態がウソみたいです』
みほ(どういうこと…?)
梓『隊長、私達でもう一度森を出る手前まで進んで様子を見ようと思うのですが』
みほ「…そうですね。お願いします」
みほ「ただ、相手の行動が読めないので注意してください」
みほ「もしかしたら本隊へ誘い込むための"エサ"を撒いている可能性もあります」
みほ「なので少しでも違和感があったら深追いせず即座に連絡をお願いします」
梓『了解しました!』
376:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)22:52:48.07ID:NLPiCYys0
みほ「全車輌で攻めてくるのか、それともいくつかの小隊に分かれて来るか」ウムムム…
優花里「どちらにせよウサギさんチームの情報次第ですねぇ」
華「無人機も攻撃することなく私達の上空をずっとグルグル回っているだけですし…色々気味が悪いですね…」
麻子「さっきの攻撃でおおよその位置は特定できただろうしな」
377:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:00:33.06ID:NLPiCYys0
~数分後~
梓『こちらウサギさんチーム。前方から戦車が1輌だけ接近してきます』
みほ「了解。おそらく我々を誘い出すための罠でしょうから、挑発には乗らず有効射程に入った場合のみ攻g
あや『あれ?なんか戦車の上に人が乗ってる?』
みほ「えっ…?」
優花里「戦車の上…タンクデサント?」
桂利奈『ホントだぁー!砲身に座ってるねー』
梓『あっ!あの人ファイアフライに乗ってた…!』
あや『よく見たら何か掲げてる?』
紗希『………はた…』
桂利奈『ホントだ!片手に白旗持ってるよ!』
みほ「わかりました。攻撃はせずに相手の話を聞いてあげて下さい」
梓『了解です』
378:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:02:53.39ID:NLPiCYys0
梓「ちょっと行ってくるね」
あや「梓一人で大丈夫?」
梓「大丈夫…だと思う」
紗希「………」
379:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:11:29.02ID:NLPiCYys0
スタッ
ナオミ「Heyお嬢さんちょっと良いかい?」
梓「これは一体どういうことでしょう…?」
ナオミ「警戒しなくていい。こちらに攻撃の意思はない」
梓「えっと…」
ナオミ「サンダースの砲手ナオミだ。よろしく」
梓「あっ、大洗の澤梓です。ウサギチームの戦車長です」
ナオミ「オーケイ。ここに来たのは他でもない。これからのことについて話し合おうと思って来た」
梓「これからのこと…ですか?」
ナオミ「ああ。キミたちの隊長と話がしたい」
梓「えっ…隊長とですか?」
ナオミ「そう。だからトランシーバーを借りれないかな?」
梓「…ちょっと待っててください」タタタッ
380:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:28:56.17ID:NLPiCYys0
梓「こちらウサギチーム。先程やってきたナオミさんから隊長たちと話がしたいそうです」
梓「それでM3リーの無線機を使いたいとのことですが…」
みほ『わかりました。無線機の使用を許可します』
梓「了解しました」
梓「ナオミさん、隊長から許可がおりたのでこちらへどうぞ」
ナオミ「ありがとう」
381:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:30:14.06ID:NLPiCYys0
ナオミ「ハロー。こちらサンダースのナオミ。聞こえるかい?」
みほ『こちら大洗の西住です。ナオミさん、聞こえています』
ナオミ「OK。サンダースより"ラブレター"を渡しに来た」
みほ『ラブレター?』
『ラブレター?!やだもーみぽりんったら~!』
『ちょっと黙ってろ』
みほ『その"ラブレター"の内容というのは?』
ナオミ「これよりサンダースは最長で1時間、攻撃をせず待機する」
382:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:32:22.60ID:NLPiCYys0
みほ『どういうことですか?!』
ナオミ「私たちの可愛い"天使"が飛んでいるのがわかるだろう?」
みほ『B-29、無人機のことですよね』
ナオミ「あぁ。私達は彼女の"恋"の行方を見守ることにした」
みほ『…』
ナオミ「人の"恋路"を邪魔するのはナンセンスだからね」
みほ『…』
ナオミ「彼女の恋の行方が決まった時、私たちは改めてパーティーを開催する」
383:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:34:10.00ID:NLPiCYys0
みほ『つまり、無人機を撃墜するかあるいは撃墜できず1時間が経過したら行動を再開するということですよね?』
ナオミ「その通り。タイムリミットは最大で1時間」
ナオミ「無人機から上がる白旗か、無人機が落とす爆弾の炸裂音…このどちらかが合図だと思って欲しい」
みほ『わかりました』
ナオミ「オーケイ。何か質問は?」
みほ『この作戦は、ケイさんが考えたのですか?』
ナオミ「答えはNoだ。隊長からの許可は貰っているが、この作戦の立案と責任は全て私にある」
みほ『…?』
『無線、少し良いですか?』
みほ『ん…どうぞ』
384:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:36:33.40ID:NLPiCYys0
華『こんにちはナオミさん。IV号戦車・砲手の五十鈴華です』
ナオミ『ハロー、ハナ。ナオミだ。また話ができて嬉しいよ』
華『私もです。…つかぬ事をお伺いしますが、なぜこのような作戦を考案されたのでしょう?』
ナオミ「理由は2つある」
ナオミ「1つは攻撃の届かない無人機と戦車で相手を蹂躙するアンフェアな戦いは望まないという、我々サンダースの"総意"」
華『ではもう一つは?』
ナオミ「砲手としての個人的な"興味"だ」
華『!』
ナオミ「さっきも言ったが、この作戦の責任はすべて私にある」
ナオミ「批判も罵声も全て私が受けよう」
華『なぜそこまでして…』
ナオミ「言っただろう。砲手としての"興味"だと」
華『興味…あの無人機がどうなるかという事でしょうか?』
ナオミ「ああ。私は見てみたい。1万メートルの"遠距離恋愛"の行方をね」
華『………』
華『わかりました』
385:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:39:20.86ID:NLPiCYys0
ナオミ「もう一つ。」
華『?』
ナオミ「"一途"だ」
あんこうチーム『???』
優花里『えええええ!!それじゃ他の無人機出てこないんですかぁ?!』
みほ『優花里さん?!』
ナオミ「その通りさ。さすがだ」
優花里『ヘルキャットは?サンダーボルトは?!ムスタングは!!?』
ナオミ「ない」キッパリ
優花里『そんなぁ…見てみたかったのにぃぃ…』ショボン
みほ(今は見たくないなぁ…)
ナオミ「ウチに遊びに来たらいくらでも見せてあげるさ。オッドボール軍曹」
優花里『その呼び名はやめてくださいよぉ…』メソメソ
386:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:41:34.90ID:NLPiCYys0
ナオミ「…さて、こちらからは以上だ」
みほ『わかりました』
ナオミ「それじゃ通信を切るよ。Seeyouagain」
ブツッ
ナオミ「待たせたねお嬢さんたち」
梓「いえ、色々驚いて開いた口が塞がりませんでした」
ナオミ「たまにはこういう方法も悪くはないだろう?」
梓「ええ…」
優季「本当に無人機ってあの子だけなんです?」
ナオミ「この試合で使うはB-29のみだ。これは断言する」
ナオミ「それにスクラップになると判っていながら残りを投入するのはナンセンスだ」
あゆみ「え…どういう事ですか?」
ナオミ「わからないのかい?」
ナオミ「"ハナ"がいるだろう?」
ウサギ「!!」
梓「五十鈴先輩が…」
387:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:42:44.97ID:NLPiCYys0
桂利奈「あぇ…?お話終わったの?」ウトウト
優季「桂利奈ちゃん寝てたの?!」
桂利奈「…アニメ見てたら夜が明けてて」ファァ
あや「試合の前日くらい早く寝ないとダメだよ~!」
ナオミ「待たせてしまってすまない」
桂利奈「んぅ…じゃぁ降りよっか」ネムネム
388:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:44:15.11ID:NLPiCYys0
あや「え?どうして??」
桂利奈「だって試合終わったんだもん。みんな待ってるよ」ノビー
優季「え?」
あゆみ「え?」
ナオミ「え?」
桂利奈「あい?」
梓「まだ終わってないよ?」
桂利奈「え…でもサンダースの人が白旗もってきたってことは…」
桂利奈「降参しまーす!!」
桂利奈「…って事じゃないの?」
ナオミ「…」
梓「…」
あや「…」
紗希「…」
桂利奈「…あり??」ハテナ
389:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:46:00.70ID:NLPiCYys0
麻子「西住さん、どう思う?」
みほ「そうですね…喜んで良いのか悪いのか複雑な心境です」
沙織「無人機は1つだけというのと、1時間サンダースは攻撃しないというのは助かるけれど」
華「かといって、あの無人機(B-29)に現時点で手も足も出ない事には変わりありません」
みほ「………麻子さん」
麻子「どうした?西住さん」
みほ「航空機の飛行速度や高度を割り出すための計算って出来ますか?」
麻子「…出来ないこともないと思うが、どうして?」
沙織「仮に割り出したとしても、クーゲルブリッツの砲弾届かないんでしょう?」
みほ「………」
390:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:48:22.30ID:NLPiCYys0
みほ「沙織さん」
沙織「ひゃいっ!?ごごごめんなさいっ!!」ビクッ
みほ「え…?あっ、そ、その、ごめんなさい…無線を…」オロオロ
沙織「え?あ、あははそうだよね!無線だよね!」カチャカチャ
優花里「お、落ち着きましょう二人とも…」
華「同じチームとはいえ会話が噛み合わないこともありますもんね」ウフフ
麻子「…ここ最近特に噛み合わなくなってる気がするのは私の杞憂か?」
391:◆MY38Kbh4q62016/12/26(月)23:52:19.35ID:NLPiCYys0
みほ「あんこうチームより全車両へ」
みほ「先ほど、サンダースのナオミさんより伝達がありました。内容は次の通りです」
みほ「1、サンダース側は最大で1時間攻撃をせず待機する」
みほ「2、あるいは1時間以内に無人機が撃墜された場合、行動を再開する」
みほ「3、サンダース側が投入した無人機は現在飛行中のB-29のみ」
みほ「以上です。そのためこれより保留していた無人機の迎撃を再開します」
エルヴィン『あいつはクーゲルブリッツの射程外を飛んでいるのだろう?』
典子『一体どうやって迎撃を?!もしかして竹槍ですか?!』
そど子『いくらなんでも竹槍じゃムリよ!』
みほ「一つだけ、方法があります…!」
全車『!』
399:鳥ミス◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)02:57:23.09ID:z7bTaq9n0
桃『西住隊長!それは本当なのか?!』
みほ「はい…上手くいくかはどうかわかりませんけど、一つだけ」
典子『可能性があるならやってみるだけやってみましょうよ!!』
そど子『私も磯辺さんに同意です!あんなフラフラ飛んでるのがいつまでもいたら気が揉めるわ!』
カエサル『して、どのように?』
みほ「そうですね。まず全車両、私達がいるAA地点に集合してください」
全員『了解!』
400:鳥ミス◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)02:58:03.88ID:z7bTaq9n0
みほ(残り時間は50分)
みほ「みんな集まりましたね」
典子「それで、無人機を落とす方法というのは?!」
みほ「はい、これからあの無人機を落とす作戦について説明します」
全員「…」ドキドキ
みほ「簡単に言うと、」
みほ「戦車の弾をあの無人機に命中させます」
全員「?!」
401:鳥ミス◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)02:59:14.20ID:z7bTaq9n0
ねこにゃー「西住さん…?」
そど子「さっき対空戦車の弾が届かないって言ってたじゃない!」
杏「そりゃ面白そうだねぇ」モグモグ
みほ「違うんです。対空戦車ではなく"戦車で"です」
梓「そんなこと出来るんですか?!」
典子「対空戦車で当てるよりもっと根性いると思います!」
ナカジマ「さすがに戦車でアレ狙うような改造はしてないよ?」
402:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:00:32.00ID:z7bTaq9n0
エルヴィン「…」チラッ
ナカジマ「えっ…なに?」ザッ..
沙織「ちょっとこんな時にケンカはやめ……??」
エルヴィン「なるほど…"コレか"」
ナカジマ・沙織・その他全員「???」
みほ「はい」
みほ「ポルシェティーガーを即席の対空戦車として運用します」
全員「!!?」
403:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:02:22.13ID:z7bTaq9n0
優花里「いくら何でもそれは………あ!」
エルヴィン「思い出したかグデーリアン」ニヤリ
優花里「ええ…お恥ずかしながら」エヘヘ
桃「こらっ!お前たちだけで納得してないで説明しろっ!」
エルヴィン「説明して差し上げるのだグデーリアン」フフッ
優花里「あはは。たまにはエルヴィン殿からご説明を~」エヘヘ
みほ「………」
エルヴィン「!ぽっ、ポルシェティーガーの主砲はだな、56口径8.8cmKwK36ってのは知ってるよなみんなっ?!」オロオロ
優花里「ち、ティーガーIと同じ戦車砲ですっ!」ビクビク
ナカジマ「うん、それは知ってるよ」
ホシノ「自慢じゃないけど、大洗の戦車の中では一番強力なヤツだ」
スズキ「ちゃんと当たれば大抵の戦車は倒せるよね」
あけび「羨ましい……」
忍「砲だけ交換してほしいかも…」
妙子「それちゃんと走れるのかな…」
典子「そこは根性だ」
404:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:03:54.63ID:z7bTaq9n0
エルヴィン「ならば、その8.8cm戦車砲が"高射砲"を車載用に改設計されたものというのは知っているか?」
ツチヤ「えっ、そうなの?」
優花里「連合軍を恐れさせた"アハトアハト"の異名をもつ『8.8cmFlak18/36/37』が元となります」
梓「つまり、ポルシェティーガーをその8.8cmの高射砲みたいに扱って無人機を落とせということですね?!」
優花里・エルヴィン「それだぁっ!!!」ビシッ
梓(おお…なんかちょっと爽快)
405:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:05:42.12ID:z7bTaq9n0
みほ「今のお二人の解説でこれからやろうとする事は大体わかったかと思います」
エルヴィン「ただ、いくら元が高射砲だからといって、高射砲と戦車砲では幾分と事情が違うぞ」
みほ「ええ」
優花里「恐縮ですが、それについてはエルヴィン殿の言う通りです」
優花里「まず戦車砲は高射砲のような仰角がつけられません」
優花里「つぎに、戦車砲で使う徹甲弾の命中はまず無理でしょうし、軟目標や陣地破壊で使われているような榴弾も命中しないと炸裂しません」
エルヴィン「高射砲の弾は予め決めておいた時間で作動する『時限信管』がついたモノを使うからな」
優花里「そして何より高射砲部隊が使うような着弾観測装置もありません」
みほ「それらについても順を追って説明します」
406:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:08:42.35ID:z7bTaq9n0
みほ「まず仰角の問題ですが、確かにポルシェティーガー、もとい戦車は高射砲のような仰角を取ることはできません」
みほ「なので砲ではなく車体を傾けることで仰角を稼ぎます」
ツチヤ「一体どうやって?」
みほ「対戦車壕のように地面を掘り下げて、そこにポルシェティーガーを落とし込みます」
ホシノ「なかなかえげつないな…」
みほ「もちろん作戦終了後は皆で牽引して引き上げるつもりなので、その点は安心してください」
みほ「つぎに着弾の観測ですが、これはコンピュータの代わりに麻子さんにお願いします」
407:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:10:46.66ID:z7bTaq9n0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
みほ「………麻子さん」
麻子「どうした?西住さん」
みほ「航空機の飛行速度や高度を割り出すための計算って出来ますか?」
麻子「…出来ないこともないと思うが、どうして?」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
麻子「…さっきのアレはそういうことだったのか」
みほ「はい。麻子さんには無人機の飛行高度、飛行速度から砲弾が無人機まで到達する時間を算出してもらいます」
そど子「冷泉さんそんな事できるの!?」
麻子「出来んこともないはずだ」
そど子「一体どうやって!」
麻子「やれば出来る」
※もちろん筆者はそんな算出方法知りません。
408:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:12:46.69ID:z7bTaq9n0
優花里「でも…最後の砲弾については…」
ナカジマ「砲弾なら一応あるけど…」
優花里「えっ!?」
ツチヤ「会長が入れといてって言ったから一応持って来たんだよね」
優花里「会長!これは一体…??」
杏「まぁまぁ。念のためってことでねぇー」
オー!!
サスガデスカイチョウ!!
ヤッパタヨリニナルネ!
アイー
409:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:14:07.52ID:z7bTaq9n0
ナカジマ「…よし。38(t)もようやく終わった」
ツチヤ「一度作ったものを戻すのはちょっと残念だけどねぇ」
スズキ「仕方ないよ。ルールだもん」
ホシノ「おーい弁当買ってきたぞ」
ツチヤ「今日は何買ってきたの?」
ホシノ「のり弁」
ツチヤ「またかよ…」
ホシノ「仕方ないだろ予算カッツカツなんだから」
ツチヤ「カツ食べたいよぉ…」
ナカジマ「まぁこれでも回ってる方だと思うよ」
ホシノ「回ってるってか回してるんだよ。無理させて」
スズキ「ははは…」
410:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:17:11.61ID:z7bTaq9n0
ナカジマ「まぁ、学園艦中に放置された戦車を回収して、乗り回せるようにしろって指示に比べればコレくらいマシだよ」モグモグ
ツチヤ「IV号や38(t)、三式はまだいいさ。他の戦車なんて酷いったらありゃしない」パリッ
ツチヤ「M3はウサギ小屋を解体しないと出せなかったし、八九式に至ってはバラして何度もクレーンで崖から回収して組み立てて…」
ホシノ「アレは酷かったわ」
ナカジマ「で、それらを1日でやれっていうんだからねぇ。ブラック企業も真っ青だよ」
ホシノ「なんでまたあんな所に放置したのか、前に乗ってた人に小一時間問い詰めたくなるね」
スズキ「それらはまだ良いよ。回収して多少整備すればいいだけなんだから」
スズキ「問題はB1や3突っしょ。川に沈んだままずっと放置されてたから」
ホシノ・ナカジマ・ツチヤ「あぁー…」
411:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:18:29.95ID:z7bTaq9n0
スズキ「放置するにせよせめて草むらとかに置いとけばいいものをねー」
ホシノ「水の中に沈んだまんまだから電装系やバッテリーもみんなパー」
ツチヤ「パーツのチェックもネジ1本単位でやらなきゃいけなかったもんね」
ナカジマ「寺田さんの気持ちが何となく分かるよ…」
ホシノ「正直あのスクラップを戻せたのが不思議だな」
スズキ「まぁウチらのポルシェも大概だけどね…」
ホシノ「ツチヤのセッティングは雑だからなぁ」
ツチヤ「いや!あれは走らせないとわかんなかったじゃない!」
ナカジマ「レオポンなのにライオン(ランオン)だったもんねー」
アハハハハハハハ!!!
412:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:19:53.02ID:z7bTaq9n0
杏「やぁやぁごっくろうさ~ん♪」
レオポン「げぇっ!!!?」
杏「…いや、さすがに満場一致で"げぇっ!!!?"はヘコむよキミたち」
ツチヤ「だって会うたびに無茶な要求するじゃないっすかぁ!」
杏「あん時ゃ廃校の危機に瀕してたからねぇ。コッチも必死だったよ」
ナカジマ「それで今回はどんなご用で?」
杏「うん、砲弾が届いたからね。渡しとこうと思って」
スズキ「砲弾?不備はなかったと思いますけど?」
杏「いんや、普段使う弾とはちょいと違うやつなんだ」
レオポン「?」
413:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:21:37.39ID:z7bTaq9n0
杏「君らレオポンが使う8.8cm砲弾なんだけど、入れておくだけ入れておいてよ」
杏「使わないならそれでもいいからさ」
ナカジマ「一体どんな弾なんです?」
杏「西住ちゃんから頼まれた砲弾だよ」
ツチヤ「隊長から?」
杏「うん、頼んだよ」
杏「校門前に置いといたからね~」
ツチヤ「え?倉庫まで持ってきてくれたんじゃ…?」
杏「あはは。なんか『時間外配達だ』って配達員さん怒って帰っちゃった」
スズキ「えっ…えっ?」
杏「んじゃそーゆーことで」ヒラヒラ
ナカジマ「」
スズキ「」
ホシノ「」
ツチヤ「」
ホシノ「やっぱ無茶な要求してンじゃねーか!!!」ガァァァァ
414:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:23:57.13ID:z7bTaq9n0
全員「………」
桃「あの…会長……」
あや「一瞬すごいって思ったけど、会長ただ注文しただけですよね…」
妙子「特大サーブ打とうとしたら思いっきり空振ったような気分です…」
杏「その持ち上げて落とすみたいなのやめようよ。結構来るから…」
ツチヤ「あのあと雨降り出してさぁ、ビショ濡れになりながら砲弾運んだんだよねぇ」
ホシノ「さすが"雨のナカジマ"だなぁって笑うしかなかったなぁ。笑えなかったけど」
スズキ「しかも砲弾が入ってる木箱も開封するのに時間かかったし」
ナカジマ「おまけに砲弾そのものが重いから足腰がねぇ」
全員「」ジトー
杏「…その…悪かったよ。ホント」スマンガナ
415:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:28:10.09ID:z7bTaq9n0
ナカジマ「それで隊長、これは一体どんな砲弾なのかな?」
みほ「はい。先程少し話にも出てきたように、予め設定した秒数で作動する信管を搭載した榴弾です」
みほ「つまり無人機が飛行している高度まで到達したら炸裂するよう設定することで、破片によって無人機を攻撃・撃破するのが目的です」
全員「おおおお!!」
みほ「ただ、無人機に近い場所で作動させないと撃墜には至りません」
みほ「なので、砲弾の到達秒数を出すために無人機の高度や速度をより正確に算出すること、無人機のそばに砲弾を飛ばすことがカギとなります」
麻子(なかなか責任重大だな…)
416:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:29:46.64ID:z7bTaq9n0
みほ「なのでまずこれから行うことは、ポルシェティーガーを傾けるための対戦車壕を作ります」
みほ「あんこうチーム・レオポンさんチーム以外の皆さんには、車載のスコップを用意して穴を掘っていただきます」
みほ「塹壕が完成次第、ポルシェティーガーはただちに塹壕に入り射撃準備をします」
みほ「そして攻撃・撃墜を確認したらすぐにポルシェティーガーを引っ張り出し、行動を再開するサンダース車輌を迎え撃ちます!」
みほ「作戦については以上です」
みほ「それではこれよりディグダグ作戦の開始です!!」
全員「うおおおおおお!!!」
417:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:36:33.06ID:z7bTaq9n0
ガシガシガシ ガシガシガシ
「根性で掘り進めぇぇぇぇぇぇぇ!!」ホル
「連続スマッシュだぁぁぁぁぁぁぁ!!」モットホル
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」サラニホル
ザクッザクッザクッ
「掘って、破裂させて、引っ張る…確かにディグダグだっちゃ」
「西住隊長ってレトロゲーム好きもも?」
「アーケード好きかもしれないにゃー」
ザッザッザッザッ
「きゃぁぁぁ!!ミミズ出てきたぁ!!」
「えぇぇぇぇぇぇ!!!?」
「スコップで土ごとすくってポイしようよ!」
「桂利奈ちゃん任せた!」
「あぃぃぃぃ!?」
「………」トントン
「どうしたの紗希ちゃん?」
「………むかで」ビローン
「「「「「ぎゃぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」」
418:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:39:14.41ID:z7bTaq9n0
ザクッグサッザシュズガッ
「まるでプラトーンのような陣地構築だな」
「穴掘りといえば硫黄島からの手紙ぜよ」
「それならランボー2怒りの脱出の序盤だろう」
「いいや大脱走だ!」
「「「「それだぁ!!!」」」
サクサクモグモグサクサクモグモグ
「いやぁ~泥ンコプロレス大会以来だねぇ」
「…あれはもう当分やりたくないです…」
「プフッ…桃ちゃんったら…フフ…会長にフェイスロック食らって…アハッ…たもんねー」
「ほぉー。柚子はあのフェイスロックの怖さを知らんようだな」ギチギチ
「ちょっと!桃ちゃんやめ・・・やめて痛い痛いやめ…ぐぐぐ…!」ジタバタ
「時間ないんだから早く穴掘りしろよお前ら…」
419:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:41:08.81ID:z7bTaq9n0
みほ(残り時間はあと30分…)
みほ「レオポンさんチームには大変申し訳無いんですが、搭乗員の交代をお願いしたいのです」
ナカジマ「なーんだそんなことか」ハハハ
みほ「えっ?」
ナカジマ「会長みたいに無茶なこと言うのかと思って少し身構えたけど、それくらいならお安い御用だよ」
ツチヤ「会長だったら『今すぐポルシェティーガーを対空戦車にカスタマイズしろ』とか言いかねないもんねー」
スズキ「会長なら言うだろなぁー」
ホシノ「うんうん」
みほ「うーん確かに言いそう…」ハハ
杏(失礼な!あたしだってこの状況でそんなこと言わんよ!)サクサクホリホリ
420:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:42:40.50ID:z7bTaq9n0
ホシノ「それで、ウチらはどうすれば良いの?」
みほ「簡単に説明すると、操縦手のツチヤさん以外はあんこうのクーゲルブリッツへ移動をお願いします」
ツチヤ「えっ?私は残るの?」
みほ「はい。操縦をお願います」
ナカジマ「確かにポルシェは他の人にはなかなか扱えないもんね」
みほ「そしてあんこうチームからポルシェティーガーへ移動するメンバーは華さん、優花里さん、麻子さんです」
みほ「ポルシェティーガーでのそれぞれの担当は、
・操縦手…‥…ツチヤさん
・砲 手………華さん
・装填手………優花里さん
・観測手………麻子さん
…といった形になります」
421:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:45:07.22ID:z7bTaq9n0
ナカジマ「ポルシェティーガーの装填手ならスズキの方が適任じゃないのかな?」
スズキ「8.8cm砲弾は重たいよー?」ハハハ
みほ「本来ならそうしたいのですが、今回は時限信管を設定する上で、砲弾に詳しい優花里さんを抜擢しました」
ナカジマ「あぁーなるほどね!」
優花里「砲弾については任せてください!」ビシッ
みほ「そして、無人機の高度・位置の算出、そこから砲弾の到達時間の割り出しは麻子さんにお願いします」
麻子「こんなのは初めてだが、やってみるだけやってみよう」
みほ「そしてこれら全ての条件が揃ったとき、華さんに射撃をお願いします」
華「承知いたしました」
422:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:46:46.60ID:z7bTaq9n0
みほ「作戦は以上です。質問はありますか」
全員「…」
「はい!質問!」
みほ「はい」
沙織「あたしは何をすればいいの?」
みほ「あっ!…忘れてました」
沙織「も~っ!ひどいよみぽりん!」プクー
アハハハハハハハ!!
みほ「では沙織さんもクーゲルブリッツの方で今までと同じように通信手として作戦終了後の指示伝達をお願いできるかな?」
沙織「おっけーい」
423:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:47:47.05ID:z7bTaq9n0
みほ「さて、一通り説明をしましたので私達も穴を掘るのを手伝います」
優花里「了解ですぅ!」つ[スコップ]
沙織「あれ。そんなスコップ戦車についてたっけ?」
優花里「いえ、これは私の自前品ですよ?」
麻子「普段からそんなの持ち歩いてるのか…?」
優花里「ええ。ドイツ軍御用達のスコップです!」
優花里「これさえあれば塹壕構築だけでなく白兵戦で武器として使うことも出来ます!」
麻子「さすがに戦車道で白兵戦は勘弁だけどな」
424:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:50:50.49ID:z7bTaq9n0
エルヴィン「ふはははは!甘いなグデーリアン!」
優花里「なんですっt…あああーっ!!?」
エルヴィン「ドイツ軍のスコップと言ったらクラップ・シュパーテンだろう!」ジャーン
優花里「おおおおおおお!!高コスト故に生産中止となった折りたたみ式スコップではありませんか!!よく手に入れましたね!!」キラキラ
エルヴィン「はっはっは!コイツはなかなか高かったぞ!それだけに良い仕事をしてくれる!!」
優花里「羨ましいですぅ~!90度に固定すれば鍬みたいな使い方も出来るんですよねぇ!!」キラキラ
エルヴィン「そうとも!塹壕掘りには欠かせないアイテムさ!」
優花里「どこで手に入れたんですかぁ!?」キラキラ
425:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:52:06.55ID:z7bTaq9n0
エルヴィン「オークションで払い下げ品を見つけたんだ。もう1つ出品されてたから今がチャンスだぞ!」
優花里「いやっほおおおおおい!!ちょっと入札してき…」
みほ「…」ニコニコ
優花里「あっ、ごご、ごめんなさいっ!塹壕掘り終えてから入札しますーっ!!」ザッザッザッザッ
エルヴィン「も、申し訳ない隊長!すぐに取り掛かるっ!!」ガサッガサッガサッ
みほ「あ、うん…」
みほ("みんなと仲良く楽しく戦車道出来て良かったなぁ~"って思ってただけなのに……)ズーン
沙織(みぽりんの笑顔はたまにものすごく怖い時があるんだよね…)
426:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:55:09.00ID:z7bTaq9n0
梓「西住隊長!ポルシェ埋められるくらいの穴が出来ました!」
典子「結構掘りましたよっ!」
みほ「皆さん、本当にお疲れ様でした」ペコリ
みほ「ではポルシェティーガーを塹壕へ移動させますので、先程のメンバーは乗ってください」
麻子「わかった」
優花里「行きましょう!」
華「いよいよですね」
みほ「ツチヤさん、準備できたら運転お願いします」
ツチヤ『おっけーい!』
ブロロロロロロ...
みほ「オーライオーライそのまま真っすぐ下がってください!」
427:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:57:13.13ID:z7bTaq9n0
ブロロロロロロロロ
ツチヤ『いよぉーし…ゆっくり…ゆっくりだぞぉ…』
ツチヤ『にしてもこんな車庫入れは初めてだなぁ~』
ツチヤ『…って、うぉっ!?なんかすんごい傾いてる?!』
みほ「はい。その角度で対空射撃を行います」
ツチヤ『うぇぇ!隊長たちこんな角度でクーゲルブリッツ乗ってたの?!』
優花里『慣れればどうってことありませんよー!』
華『空を見上げての射撃は開放感がありますわよ』ウフフ
ツチヤ『えぇーマジかぁ…』
麻子『まぁツチヤさんのそれが普通の反応だ』
428:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)03:58:40.86ID:z7bTaq9n0
みほ『よし…ポルシェティーガーの準備も出来たので、ツチヤさん、華さん、優花里さん、麻子さん、あとはお願いします』
麻子「わかった」
華「かしこまりました」
優花里「了解ですっ!」
ツチヤ「りょーかい!」
429:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:00:29.93ID:z7bTaq9n0
麻子「この角度でずっと待機はさすがにしんどいな…」
優花里「私や五十鈴殿は射撃をしてたのでこの角度は慣れっこですが、そうでない方にはちょっとキツいかもですねぇ」
麻子「そうだな。この体勢はなかなか辛い。私もなるべく早く戻せるよう善処する」
ツチヤ「お願いするよ…結構背中がつらいんだコレ…」
華「ちょうどこの位置なら無人機も確認できますね」
麻子「その無人機なんだが、先程から様子を見ていた限り、特に高度を上げたり下げたりはしていないようだ」
優花里「と言いますと?」
麻子「輪を描くようにここら一帯をずっとグルグル旋回している感じだな」
華「つまり、私達の様子を伺っていると?」
麻子「恐らくはな」
ツチヤ「なんかずっと監視されている感じで気味が悪いね…」
麻子「ああ。…だが高度が一定ならばその分狙いやすくもなる」
430:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:03:48.04ID:z7bTaq9n0
みほ『皆さん、聞こえますか?』
麻子「聞こえているぞ西住さん」
みほ『タイムリミットまであと17分です!』
Pティーガー搭乗メンバー「!」
みほ『こちらは作戦終了後すぐ動けるよう牽引の準備が終わりました』
ツチヤ「了解…!」
みほ『これより麻子さんは無人機の高度・速度から砲弾到達予想時間を算出』
麻子「おう」
みほ『優花里さんは算出結果に従い、砲弾の時限信管を設定し装填』
優花里「了解でありますっ!」
みほ『最後に華さんは目標・無人機に砲撃を行ってください』
華「わかりました」
みほ『目標撃破後は速やかに引き上げます。坂道発進になりますが、お願いします』
ツチヤ「おっけーい…!」
ナカジマ『あ、ツチヤ、この間みたいにベタ踏みはやめたほうがいいよ』
スズキ『すぐエンジン火ぃ吹くからねー』
ホシノ『ゆっくりでいいよ~』
ツチヤ「だぁぁ!わぁってるってーの!!」
レオポン(ツチヤ除く)『あっはははははは!』
ツチヤ「アイツら好き放題言いやがってぇぇぇぇ!!!」
431:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:06:34.59ID:z7bTaq9n0
麻子「それでは秋山さん、まずは砲弾について教えて欲しい」
優花里「はい。使用弾薬は----で重量--kg、初速は秒速---mです」
麻子「ありがとう。次にB-29の速度についてだが、わかるだろうか?」
優花里「B-29は最大速度が時速576km、巡航速度が時速350kmとのことです」
麻子「ふむ…。B-29の全長は?」
優花里「全長が30.2mで幅43.1mです」
麻子「あと、今日の気温と湿度出来ればお願いしたい」
優花里「えーとですね………気温が--度、湿度は--%ですね」ケータイポチポチ
432:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:08:13.67ID:z7bTaq9n0
麻子「………ふむ」
麻子「秋山さん、まずは--秒後に信管が作動するように設定してほしい」
麻子「おそらく速度は---km/h、高度が-,---mだろう」
優花里「了解です…あ」
麻子「どうした?」
優花里「ヒューズセッターが…」
麻子「ヒューズセッター?」
優花里「信管を設定するための工具です…あれがないと信管が…」
ツチヤ「お、その工具なら砲弾ラック近くの雑具入れに置いてあるよー」
優花里「本当ですか?!」
ツチヤ「うん。砲弾と一緒に入ってたからねー」
ガサゴソ…
優花里「あ!見つかりました!これですっ!!……ではさっそく」キリキリ
※余談ですが、アハトアハトでお馴染みの高射砲『8.8cmFlak』と、ティーガーIなどの戦車砲『56口径8.8cmKwK36』は発火方式が異なるため砲弾の互換性は無いそうです。
※その他構造がおかしい・設定がおかしい等ありますが、そこは各自脳内補完でお願いします。
433:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:10:48.32ID:z7bTaq9n0
優花里「いよいしょー!」ガコン
優花里「装填完了です」フゥ
麻子「こちら冷泉。射撃準備が整った」
みほ『了解です。射撃は麻子さん或いは華さんのどちらかの判断でお願いします』
みほ『残り時間はあと10分!お願いします!』
麻子「了解」
麻子「先程言ったとおり、速度は---km/h、高度は-,---mほどだ。偏差射撃については五十鈴さんに任せる」
麻子「砲撃は五十鈴さんの判断でお願いする」
華「かしこまりました」ウィーン
華「………」クイックイッ
華「………いきます」カチッ
ズガァァァァァァァァァァァァン!!!!
434:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:13:03.34ID:z7bTaq9n0
麻子「…」
ツチヤ「…」
優花里「…」
華「…申し訳ありません…」
麻子「気にしないでくれ。1発で命中させろと言う方がおかしいのだから」
優花里「気を落とさず次、行きましょう!」
華「はい…!」
麻子(確かにポルシェティーガーなら砲弾は届きそうだ)
麻子(問題は正確に無人機へ砲弾を近づけられるか…)
麻子(それにしてもこちらが攻撃したにもかかわらず、無人機の航路に変化が無い…)
麻子(サンダースは無人機から地上の監視はしていないのか?)
435:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:15:46.35ID:z7bTaq9n0
麻子「高度・速度ともに変化なし。先ほどと同じ設定で行こう」
優花里「了解です」キリキリ…ガコン
華「………」
優花里「装填完了!」
華「………」
麻子「五十鈴さん、準備オッケーだ」
華「………」
ウィーン
麻子「………」
キュラキュラ…
華「…………………」
キュラキュラ
華「…………………」
麻子(あと5分…まだか五十鈴さん…!)
華「……………………………っ」
カチッ
ズガァァァァァァァァァァァァン!!!
436:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:16:50.19ID:z7bTaq9n0
華「………………ハァ……」ガクッ
麻子「くっ…ダメだったか……」
華「………疲れましたわね」ニコッ
麻子「え…?」
アナウンス『サンダース大付属高校 B-29・飛行不能!』
437:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:18:33.27ID:z7bTaq9n0
麻子「おおお!!」
優花里「やりました!!やりましたよ五十鈴殿っ!!!」
ツチヤ「すげぇ!本当に当てちゃったよ!!」
麻子「ははは……すごい…!!」ボーゼン
優花里「西住殿ぉ!やりま
西住『至急迎撃態勢に入ってください!』
優花里「っ!」
麻子「気を抜くのはまだ早い。迎撃と同時にサンダースが行動を再開する」
ツチヤ「了解!! 動くよ!つかまって!」ブルルルルルル
みほ『これよりサンダース戦車の迎撃を行…!!! みんなつかま
ガシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!
ザザーッ
438:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:20:20.11ID:z7bTaq9n0
麻子「西住さん?…おい!どうした?!」
アナウンス『大洗女子チーム IV号対空戦車クーゲルブリッツ 走行不能』
麻子「西住さん!!!」
エルヴィン『隊長、一体何があった!!?』
ねこにゃー『こ、こちらアリクイさんチーム…西住さんたちの戦車にB-29の主翼が…』
梓『ええっ!?さっき撃ち落とした無人機が落ちてきたんですか?!』
優花里「砕けたB-29の一部が落ちてきたみたいですね…」
華「そんな…!」
典子『それより炎上してる!早く消化しないと!!』
麻子「西住さん!沙織!聞こえるか!?応答してくれ!!!」
439:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:22:16.56ID:z7bTaq9n0
ザザッ
みほ『こちら…ザザッ…西住です…ザッ…全員無事です』
麻子「良かった…全員無事で…」ホッ
優花里「西住殿…」グスッ
みほ『すみません…ザッ…あとはお願いします…』
みほ『…冷泉さん』
麻子「えっ?」
ザーーーッ
440:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:24:38.66ID:z7bTaq9n0
カチューシャ「うそ………」
ノンナ「………неимоверный」
カチューシャ「あの子たちB-29落としちゃったわよ!一体どうやって!!」
ノンナ「ここからでは遠すぎてよくわかりません」
ノンナ「…が、B-29は爆発に巻き込まれて機体を損傷した結果、飛行不能になったようです」
カチューシャ「何よそれ…」
ノンナ「爆発…………っ!!」
カチューシャ「クーゲルブリッツの攻撃じゃ爆発なんてしないでしょうし、そもそも攻撃は届かないわよ」
カチューシャ「戦車の砲弾で狙うなら話は別だけど」
ノンナ「それです」
441:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:26:46.26ID:z7bTaq9n0
カチューシャ「はぁ?」
ノンナ「彼女たちはまさに戦車の砲弾でB-29を撃墜したのです………」
カチューシャ「はぁーっ?!そんなこと出来るわけないじゃない!」
ノンナ「えぇ…普通だったらまず無理でしょう…」
カチューシャ「だったらどうしてそんなこと言うのよ…!」
ノンナ「だから驚いているのです…」
カチューシャ「っ…!」
カチューシャ「………もし、実現できるとしたら…一体誰が」
ノンナ「私が知る限り、恐らく五十鈴さんです」
442:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:31:14.24ID:z7bTaq9n0
カチューシャ「五十鈴…ミホーシャのところの砲手だった子かしら?」
ノンナ「はい」
カチューシャ「そう言われてみると納得できちゃうのが不思議ね…」
ノンナ「………

ノンナ(私のライバルはナオミさんだけだと思ってた…思い込んでいた)
ノンナ(しかし、今ではそれ以上に強敵が…)
ノンナ(私は…この2人に勝てるのでしょうか………)カタカタ
カチューシャ「ノンナ…?」
ノンナ「…………забавно…!」カタカタ
カチューシャ「ノンナ!」
ノンナ「!どうしましたか同志カチューシャ?」
カチューシャ「トイレなら我慢しないで早く行きなさい…」
ノンナ「…いえ、武者震いです。トイレを我慢してるわけではありません」
443:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:32:55.89ID:z7bTaq9n0
アリサ『ひぇぇぇぇ!落としちゃったよB-29を!!』
ナオミ『Unbelievable......』
ケイ「ほらアナタたち!行くわよ!!」
アリサ『行くってどこにですかぁ?!』
ケイ「忘れたの?無人機が撃墜されたと同時に行動を再開するって言ったじゃない」
アリサ『あ…そうでしたね!』
ケイ「ここからが本番よ!GoAhead!!」
アリサ『隊長…どうして…』
ケイ「ん?」
アリサ『どうしてB-29が撃墜されたというのにそんなに冷静でいられるんですかぁ!!』
ケイ「んー、だってさぁ」
ケイ「相手にはミホや優秀な選手がいっぱいいるんだよ?」
444:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:34:08.66ID:z7bTaq9n0
アリサ『っ!!』
ケイ「だから私としては"落としちゃうよね"って感じよ?」
アリサ『そんな…!』
ケイ「相手を過小評価しちゃダメよ!」
アリサ『そ、そうですけど!』
ケイ「ホラホラ!わかったなら出撃準備する!」
アリサ『あ、アイアイサー!』
ナオミ『………おい、アリサ』
アリサ『ひぃっ!?な、何よぉ…』ガタガタ
ナオミ『"彼女"は…どれくらいの高度を飛んでた?』
アリサ『こ、高度ぉ!?大体9,200mくらいだったと思うわよっ!』
ナオミ『そうか………』
445:◆MY38Kbh4q62017/01/02(月)04:35:46.64ID:z7bTaq9n0
アリサ『…ナオミ?』
ナオミ『さすがだハナ…素晴らしい…!』
アリサ『ナオミ…!?』
ナオミ『紛れもなく彼女はプロだ。それも超S級の!』
ケイ「アナタがそこまで言うなんて相当ね!」
ナオミ『あぁ…砲手としてのプライドを引き裂かれた悔しさと、超人的な狙撃を見ることができた喜びで頭がどうかしてしまいそうだ!』
ケイ「わ~お!最高にExcitingしてるわねー!」
アリサ『そんな…大丈夫なの?』
ナオミ『ただ一つ言えることは……』
ナオミ『この作戦を立案して本当に良かった………!!!』

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